2012年9月29日土曜日

こんな映画は見ちゃいけない!(9/29)

本日、とりあげる作品は

「BUNGO〜ささやかな欲望〜」 です。

恋人、親子、隣人、知人、友人、夫婦、それぞれの関係の中から浮か
び上がってくる人間の真実。映画は日本の文壇に名を残した作家たち
の短編の中から素材を得、愛や嫉妬、劣情や憧れ、誤解といった感情
の行き違いを、6つのエピソードにまとめる。1編を除いて20世紀の前
半に舞台を設定しており、その当時の人々も現代人と変わらぬ苦悩を
抱いて生きていたことがしのばれる。もちろん技術文明の差からその
解決法はまったく違うしが、それでも人の考え方などいつの時代もあ
まり変わらないのだ。

「注文の多い料理店」は山に狩りに出かけた倦怠期の不倫カップルが、
慰謝料惜しさ・欲しさに自分から別れ話を切り出せないうちに辺鄙な
レストランに入る。口先だけの甘い言葉と裏腹に、ふたりともエゴ丸
出しにする姿が彼らの本性を衝いていた。

「乳房」は、胸が膨らみ始めた少年が、誰にも相談できずに悩むうち
に、近所に住む若妻のもとで女の体を知る。厳格な父親が思春期の息
子と夫を戦争に取られて若い肉体を持て余している妻の双方を案じて、
それとなくふたりに場を提供してやるという気配りを見せるあたりが
趣深い。

「人妻」は階下で夜ごとなまめかしい嬌声を上げる人妻の肢体に妄想
を抱く下宿人の欲望を掘り下げる。己の分身が耳元で "悪魔のささや
き"をするが、男はなかなか踏ん切りがつかない。その煮え切らない
様子はいかにも小市民的だ。

「鮨」は、すし屋の看板娘が常連客の老人に幼いころの思い出話を聞
かされる。食べ物への不潔感を拭えず卵と海苔以外口にできなかった
少年が、いかにして極端な偏食を克服したか。母の息子への愛情がノ
スタルジックに描かれる。

「握った手」は同級生に恋した大学生が、その思いを彼女にぶつける
が、一方で女給とも付き合っていたと告白する奇妙な味わいのある作
品。恋は考えてするものではなく直感でするものであると教えてくれ
る。

最後の「幸福の彼方」、見合い結婚した夫婦がお互いに隠していた秘
密を打ち明け合ううちに、相互補完のような過去が明らかになってい
くが、そこに至る夫婦同士の思いやりや愛情が濃やかなタッチでスケ
ッチされる。アコーディオンを弾きながら物を売る行商が昭和初期を
感じさせる。

「見つめられる淑女たち」と銘打たれた前半の3作品は、登場人物も少
なくロケやセットも小ぶりでコストをかけていない気がするが、「告
白する紳士たち」の後半3作品、とくに「幸福の彼方」は凝った作り。
ヒロインを演じた波瑠の凛とした美しさと奥ゆかしい笑顔が強く印象
に残った。

お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

「BUNGO〜ささやかな欲望〜」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120831

を参考にしてください。

本日はもう1本

「アイアン・スカイ」 です。

月の裏側に築かれた忌まわしい鍵十字型の秘密基地。いまだヒトラー
とその後継者に忠誠を誓うナチの残党たちは世代を超えて生き残って
いる。だが彼らが説く理念は、近未来の米国大統領にとっても世界を
支配する力を持つ黄金の指環のように輝いて思えてくる。映画は地球
侵攻を目論む月面のナチと地球を守るべく協力する主要国のリーダー
たちを尻目に、謀反を起こそうとする野心家と彼の婚約者・黒人宇宙
飛行士らが入り乱れて壮大なスペースオペラの絶景を見せる。細部ま
で完成度の高い映像に、ワーグナーの旋律が見事にシンクロしていた。

2018年、月面探査に向かった黒人宇宙飛行士・ジェームズは、地球再
侵攻を目論むドイツ軍に捕えられて白人化された上、次期総統・アド
ラーとともに斥候としてNYに送りこまれる。

折しも米国は大統領選挙キャンペーンの真っただ中、アドラーの婚約
者・レナーテの友愛主義が選挙公報官・ヴィヴィアンのメガネに叶い
アドラーとともに選対スタッフに採用される一方で、ジェームズはイ
カれたホームレスに落ちぶれている。このあたり主要な登場人物のキ
ャラが立ちすぎて方向性がバラバラで、それが物語の進む先を予測さ
せない危うさと期待を孕んでいる反面、まとまりを欠いている。

フィンランド人のティモ・ヴオレンソラ監督はナチと米国に対する嫌
悪感をクールな笑いに包んでいるが、一発芸的小ネタの連続だけでは
なく、もっと練りこんだブラックジョークをカマしてほしかった。

お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

「アイアン・スカイ」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120810

を参考にしてください。

2012年9月27日木曜日

こんな映画は見ちゃいけない!(9/27)

本日、とりあげる作品は

「ボーン・レガシー」 です。

凍てついた川の底にもぐり、酷寒の雪原を走り、むき出しの岩山を登
り、谷を飛び越える。その鍛え上げた強靭な肉体とあらゆる感情を抑
えた冷静な精神は、飲み薬によって維持されている。人間の限界を超
えるために政府機関によって生物学的に改造された殺人マシーン、だ
が、モラルに反する計画がばれるの恐れた上層部が彼の抹殺を図る。
映画はウイルスによって遺伝子レベルから強化された特殊工作員の、
アクセルを全開にするアクションを息つく間もない緊迫感で描く。

ジェイソン・ボーンの出現で暗殺者養成計画を破棄しようとする国家
調査研究所のリックは、最後の生き残りのアーロンにも魔手を伸ばす。
アーロンは、彼の血液サンプルを採取した研究者のマルタを訪ねる。

マルタもまたリックの組織から狙われ間一髪アーロンに助けられる。
もはや頼れるのはお互いのみ。アーロンは得意の偽装工作でリックの
追手をかわし、空港に向かう。何が起きているのか分からないが、確
実なのはじっとしていては殺されるということ。そんな状況で情報の
断片をつなぎ合わせてリック率いる国家権力の裏をかき真実に迫る過
程は、ミステリアスであるとともにスリリングだ。

そして、究極の心身増強ウイルスを注射したアーロンが超人的なダイ
ナミズムを身につけると、一気にギアチェンジする。「ボーン」の名
をタイトルに冠した以上最高のクオリティを求められる作り手側の熱
意とアイデアが見事に開花した作品だった。

お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

「ボーン・レガシー」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120811

を参考にしてください。

本日はもう1本

「王様とボク」 です。

"大人になんかなりたくない!"と叫ぶ若者は、己の行動に責任を取
る自信がないのだろう。体格は一人前たが気持ちは未熟なまま、何者
にでもなれるのに、何者にもなれずに終わってしまう不安が彼を苦し
めている。映画は、そんな学生が12年ぶりに昏睡から目覚めた幼なじ
みと再会し、大人としての自覚を持つに至るまでを描く。守るべきも
のができ、学校生活や恋人との関係に悩み、友情がやがて使命感に変
わっていく過程は、力強さともろさが同居するはかない世界。その中
で精いっぱい生きようとする主人公の背中が物悲しい。

18歳になったミキヒコは親友のトモナリ、恋人のキエらとつるんでい
る。ある日、幼稚園の時の事故でずっと昏睡状態だったモリオが覚醒
したのをニュースをみたミキヒコは、モリオに面会に行く。

ミキヒコは"事故に遭ったのは僕だったかもしれない"といつも自問
していたはず。忘れたいのに夢に見るのは、原因が自分にあったので
はと我が身を責めているから。だから、精神年齢は6歳のままのモリオ
を引き受けようとする。しかし、過ぎ去った時間は戻らない、かとい
って未来が明るく開けているとは思えない閉塞感だけが彼を苛む。

施設で暮らすモリオを連れ出すだけでなく、学校を辞めてまでモリオ
に寄り添おうとするミキヒコもまた親の離婚という形で家族を失って
いる。そのあたりの、将来への漠然とした恐れや年齢を重ねることへ
のやり場のない不満を払拭しようともがくミキヒコが切なかった。

お勧め度=★★(★★★★★が最高)

「王様とボク」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120926

を参考にしてください。

2012年9月24日月曜日

<宇宙刑事ギャバン>29年ぶり復活で初代・大葉健二がまさかの“蒸着”失敗


特撮映画「宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」(金田治監督)で主演を務める"新ギャバン"の石垣佑磨さんと初代の大葉健二さんが24日、東京都内で開かれた同作の完成披露試写会に金田監督や共演者と登場した。
石垣さんと大場さんはギャバンの変身ポーズ「蒸着」をともに披露することになったが、大場さんが失敗。
大場さんは、金田監督に「なんでここで失敗するんだよ」と怒られながら、2度目は見事に成功させた。


「宇宙刑事ギャバン」は82~85年に放送された「宇宙刑事」シリーズの第1弾で、宇宙犯罪組織・マクーの手から地球を守るために、銀河連邦警察より派遣された宇宙刑事・ギャバン(大葉さん)の戦いを描いた作品。
「ギャバン」は1月に公開された映画「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」に登場したが、単独作品として復活するのは29年ぶり。
映画「宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」では、新主人公の十文字撃役の石垣さんと初代主人公・一条寺烈役の大葉さんが主演を務め、「宇宙刑事シャイダー」の最終話(85年)で共演したギャバン、シャリバン、シャイダーの3大ヒーローが27年ぶりに集結する。
新シャリバン(日向快)役を三浦力さん、新シャイダー(烏丸舟)役を岩永洋昭さんが演じるほか、滝裕可里さん、永岡卓也さん、森田涼花さんらも出演。


石垣さんは主演を務めることについて「話を聞いて、びっくりしました。
役作りのために一から鍛え直しました」と話し、新ギャバンと初代の違いを「ファイトスタイルがちょっと違います。
大場さんは空手、僕は自分がやっているテコンドーとキックボクシングを使います」と説明。
大場さんは、石垣さんについて「完璧。
『見て学べ』といっていた。
(共演を)心の中で楽しんでいた」とうれしそうに語った。
また、大葉さんは「初代、2代とどんどん続いていくことを願っています」とさらなる続編に期待を寄せていた。
映画は10月20日に全国で公開。
(毎日新聞デジタル)

ロマン・ポランスキー監督、ブロードウェイの舞台劇「ヴィーナス・イン・ファー」を映画化


映画『チャイナタウン』や『戦場のピアニスト』などでおなじみのロマン・ポランスキー監督が、ブロードウェイの舞台劇「ヴィーナス・イン・ファー(原題) / Venus in Fur」を映画化することがDeadlineや複数のメディアによって伝えられた。


舞台劇をロマン・ポランスキー監督が豪華キャストで映画化! 映画『おとなのけんか』場面写真



これは、ポランスキー監督と彼の長年のパートナーであるロベール・ベンムッサとアラン・サルドが企画している作品で、脚本はオリジナルの舞台劇を執筆したデヴィッド・アイヴスとポランスキー監督が共同執筆するようだ。
キャストは、映画『フランティック』や『赤い航路』などでポランスキー監督とタッグを組み、現在はポランスキー監督の妻でもあるエマニュエル・セニエと、映画『灼熱の肌』のルイ・ガレルが主役を演じることになっている。


オリジナルの舞台劇は、映画『ミッドナイト・イン・パリ』のニナ・アリアンダが主演し、彼女はこの作品でトニー賞を受賞していた。
そのストーリーは、ニューヨークのオーディション・スタジオで、劇作家兼演出家のトーマスは、作品に合う女優を見つけることができず帰宅しようとすると、突如女優が遅刻して現れる。
最初は、彼女を無視して帰ろうとしたトーマスだが、その女優はありとあらゆる手段を使ってトーマスを引き止め、いつの間にかトーマスは彼女に引き込まれていく。
オーストリアの作家L・ザッヘル=マゾッホの小説「毛皮を着たビーナス」を、現代風にデヴィッド・アイヴスが脚色していた。


撮影は、パリで11月から行われるようだ。
ちなみに、ポランスキー監督が当初メガホンを取る予定だったドレフュス事件を描いた映画『ディー(原題)/ D』は、この作品の後に製作することになったようだ。
(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

サン・セバスチャン映画祭が開幕!日本から『贖罪』『アシュラ』も参加!


スペイン・バスク地方で開催される第60回サン・セバスチャン国際映画祭が現地時間21日、開幕した。
開幕式には、オープニング作品『アムール(原題) / Amour』(ニコラス・ジャレッキー監督)に出演しているリチャード・ギアとスーザン・サランドンが駆け付け、映画祭に華を添えた。


同映画祭はスペインで最大規模を誇り、コンペティション部門の審査員には、ジュリー・テイモア監督、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画『瞳の奥の秘密』のアルゼンチン俳優リカルド・ダリンなどそうそうたる面々が務めている。


さらに今年は節目の大会とあって、生涯功労賞にあたるドノスティア賞を5人に贈る出血大サービスぶりでも話題。
第60回記念特別ドノスティア賞にはオリヴァー・ストーン監督と、監督デビュー作『カルテット(原題)/Quartet』が招待上映されるダスティン・ホフマン。
通常のドノスティア賞にはジョン・トラボルタ、ユアン・マクレガー、トミー・リー・ジョーンズが選ばれ、それぞれ盛大な授賞式が行われる予定だ。


日本からは、世界の話題作を集めたサバルテギ部門に、WOWOWの連続ドラマを270分に編集した黒沢清監督『贖罪』と、ジョージ秋山原作のアニメ『アシュラ』(9月29日公開)の2作が参加。
21日深夜からは早速、『贖罪』がオールナイトで上映され、熱心な黒沢ファンが劇場に詰め掛けていた。


またこの日、国際批評家連盟に所属する批評家225人が選出した本年度の国際批評家連盟賞にミヒャエル・ハネケ監督『アムール(原題) / Amour』が受賞したことが発表された。
ハネケ監督は私用のため授賞式を欠席したが、ビデオメッセージで喜びのコメントを寄せた。
同作品は本年度カンヌ国際映画祭での最高賞受賞を皮切りに、米アカデミー賞外国語映画賞のオーストリア代表に選ばれるなど、本年度の賞レースを賑わせてくれそうだ。


第60回サン・セバスチャン国際映画祭は9月29日まで開催

福山雅治、5年ぶりに「ガリレオ」シリーズ復活! 『真夏の方程式』が映画化決定


福山雅治主演で、2007年10月に月9枠で放送され、瞬く間に人気となったテレビドラマ「ガリレオ」。
そして、2008年公開の映画『容疑者xの献身』から5年ぶりとなる、劇場版ガリレオシリーズ最新作『真夏の方程式』の製作がついに決定! 9月23日(日)に静岡県でクランクインを果たしていたことが明らかとなった。


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先日、発売された最新作「虚像の道化師ガリレオ7」(文藝春秋刊)はすでに発行部数30万部を記録、シリーズ累計発行部数は950万部突破している東野圭吾の原作「ガリレオ」シリーズの劇場版最新作となる本作。
"手つかずの海"と呼ばれる美しい海、玻璃ヶ浦。
その海底鉱物資源の開発計画の説明会に招かれた湯川は、「緑岩荘」という旅館に滞在することになった。
翌朝、緑岩荘の宿泊客・塚原が港近くの堤防で変死体となって発見される。
思わぬ形で事件に巻き込まれていく少年・恭平や環境保護活動にのめりこむ旅館のひとり娘・成実、秘密を抱えた伯母夫婦など複雑な因縁が事件と絡み合う中、湯川は一つの真相にたどり着く――。


天才だが変人の物理学者・湯川学が福山さんのハマり役となり、TVドラマは平均視聴率21.9%と高視聴率を記録、劇場版第1弾となった『容疑者xの献身』も興行収入49億円超えとこれまで高い人気を誇ってきた。
本作でも主人公・湯川は、もちろん福山さんが続投。
先日のクランクインを前に、「今作のテーマである"自然と人類の共生"に、天才であり変人の湯川はどういう考えをもっているのか? 僕自身もとても興味があります。
僕も湯川学も年齢を重ねているので、どう進化させられるかプロデューサー、監督と打ち合わせをしながら進めています。
進化した湯川学として、みなさんとお会いできることを心待ちにしながら、自分自身このテーマにどう向き合っていくのか、熟慮しながら撮影に望みたいと思います」と真摯なコメントを寄せている。


さらにプロデューサーの鈴木吉弘は、「今回は、ある殺人事件のために"子ども嫌い"の湯川学が、ひとりの少年と共に海辺の町で夏を過ごすことになる、という物語です。
2人の間にどんな化学変化が起きるのか? 『容疑者xの献身』から歳月を経て、演技者としても人間としてもさらなる成長をした福山雅治が魅せてくれる、新しいガリレオ。
実に、楽しみです!」と本作の見どころを明かしてくれた。


共演陣などはまだ明らかにされていないが、観る者を惹きつける個性豊かなキャラクター、予測できない奇想天外な謎、5年ぶりに福山さんが見せる新たなガリレオから目が離せない!



『真夏の方程式』は2013年初夏、全国東宝系にて公開予定。

松坂桃李&菅田将暉、去年のクリスマスは2人で車の中でチキンをかじる


やまだないとの人気漫画を映画化した『王様とボク』が9月22日(土・祝)に公開。
都内劇場にて行われた舞台挨拶にキャストの菅田将暉、松坂桃李、相葉裕樹、二階堂ふみ、主題歌を歌う「Good Coming」(桐明孝旨、原口知之、金井田健太)、メガホンをとった前田哲監督が登壇した。


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18歳の誕生日に恋人のキエと結ばれたミキヒコ、彼の親友で6歳のときの事故で12年間昏睡状態だったが、当時の心のまま意識を取り戻したモリオ、2人の共通の友人であるトモナリ。
子供のままでいたいと願いつつも、否応なく大人になっていく若者たちの心情を爽やかに切なく綴る。


本作で映画単独初主演を果たした菅田さん。
心は6歳のモリオを演じるにあたって「(周囲からの)見え方はすごく気にしました。
元々ファンタジーですが、12年の昏睡から6歳の心のまま目が覚めるということを想像すると、すごく楽しい思いが広がっていきました。
あとは考えたこと、監督と話したこと、現場で感じたことを持ちつつ、自由に6歳を楽しみました」と明かし、晴々とした表情を見せた。


モリオはブランコから落ちて頭を打って昏睡状態になるが、自身の6歳の頃について聞かれた菅田さんは「僕も6歳のときにブランコで遊んでて頭を打って、血を見て気絶して初めて救急車で運ばれたことがあって、台本を読んでビックリしました」と"デジャヴ(既視感)"に似た思いを抱いたことを明かした。


同じ問いに、松坂さんは「イタズラ好きの子供でした」と告白。
「住んでいたマンションの水道を管理するところに入って、いろんなボタンを押してマンションの全水道を止めたことがあります」と"武勇伝"を明かし会場を沸かせていた。


一方、相葉さんは「照れ屋で、お遊戯会でお母さんと一緒に踊るのが恥ずかしくて、みんな踊ってるのに僕だけボーっと棒立ちしてました」とふり返る。
そんな恥ずかしがり屋の子がよりによって俳優に…と突っ込まれると「いまも恥ずかしくてしょうがないですよ」と照れくさそうな笑みを浮かべていた。


紅一点の二階堂さんは「庭に桑の実があって、桑の実ばかり食べてる6歳でした」と語る。
自然の中で育ったたくましい少女だった? というMCの問いかけに「生まれも育ちもケミカルです。
自然工房的な要素はないんですが、桑の実は食べてました」とユーモラスな言い回しであっけらかんと語っていた。


撮影は昨年の年末に短期間で行なわれたが、松坂さんは「クリスマスイブに菅田くんと監督と3人でケーキを食べました」と報告。
菅田さんも「(松坂さんと)2人で車の中でフライドチキン食べたよね」と何とも男臭いクリスマスの思い出を明かす。


二階堂さんは人見知りということもあって、男性陣の輪の中になかなか入れなかったよう。
菅田さん、松坂さん、相葉さんが醸し出す和気あいあいとしたムードについて「"男の子になりたい"って初めて思いました」とうらやましそうに語っていた。


『王様とボク』はユナイテッド・シネマ、シネマート新宿ほか全国にて順次公開。

北米映画興行収入=「ボディ・ハント」など初登場3本が競り合い


[ロサンゼルス 23日 ロイター] 映画スタジオの推計に基づく9月21日―23日の北米映画興行収入ランキングは、初登場2作品が1300万ドル(約10億1500万円)で同額首位に立ち、3位も1270万ドルでクリント・イーストウッド主演の初登場作品が食い込むという拮抗した勝負となった。


1位は、刑事ドラマ「End of Watch(原題)」とホラー映画「ボディ・ハント」(日本公開11月17日)。


「End of Watch」は、創業2年目を迎えた独立系配給会社オープンロードにとって、過去最大のオープニング興収となった。
同社のトム・オーテンバーグ最高経営責任者(CEO)は、幅広い観客層にアピールできたことが成功の要因だと語っている。


一方、「ボディ・ハント」は、サバイバルアクション作品「ハンガー・ゲーム」(日本公開9月28日)で人気を集めた女優ジェニファー・ローレンスの最新主演作で、観客の61%が女性、70%が25歳以下となっている。


3位の「Trouble with the Curve」は、イーストウッド4年ぶりの主演作。
イーストウッドは、先月末に開催された米共和党全国大会で、ロムニー前マサチューセッツ州知事を支持するスピーチが注目を集めたばかり。


4位には、940万ドルでディズニーアニメ「ファインディング・ニモ3D」が入った。

北米映画興行収入トップ10


映画スタジオの推計に基づきロイターが23日にまとめた9月21日─23日の映画の北米興行収入トップ10(推定値)。
題名は原題。
カッコ内は前週の順位。
*は初公開。


順位



1 (*) End of Watch..........................1300万ドル



1 (*) House at the End of the Street........1300万ドル



3 (*) Trouble with the Curve............... 1270万ドル



4 (2) Finding Nemo (3D).....................940万ドル



5 (1) Resident Evil: Retribution............670万ドル



6 (*) Dredd.................................630万ドル



7 (NA) The Master...........................500万ドル



8 (8) The Possession........................260万ドル



9 (4) Lawless...............................230万ドル



10(5) ParaNorman........................... 230万ドル



[ニューヨーク 23日 ロイター]

2012年9月23日日曜日

多数のゲームキャラがゲスト出演する映画「シュガー・ラッシュ」のポスターが公開


2012年11月2日に全米公開、日本でも2013年3月に公開予定となっているディズニー新作映画「シュガー・ラッシュ」のポスターが披露されました。


【関連画像】



様々なゲームキャラクターがゲスト出演する事で注目を集めている本作。
映画の主人公ラルフ以外のゲームキャラクターを中心としたバージョンのポスターも制作されています。


「シュガー・ラッシュ」の日本公式サイトはこちら。
なお英語版の最新トレイラー及び前回のトレイラーの日本語版も公開されています。

柳葉敏郎、長さんとの秘話語る「癒されていました」


15年の歴史の完結編となる、現在公開中の映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』に出演する俳優・柳葉敏郎がORICON STYLEのインタビューで、故・いかりや長介さんとの撮影秘話を明かした。
ドラマスタート時から、キャリア組の室井慎次(柳葉)は撮影中も湾岸署の仲間になかなか入れず、離れた場所で一人待っていることも多かったと告白。
一人、高まる緊張感と対峙するなか、"和久さん"がふらりと側に来てくれることで「張り詰めたものがスーッと癒されていました」と、懐かしんだ。


【踊る特集】最後だから話せる、柳葉にとっての亀山Pは「越えなければならない師匠」



織田裕二演じる主人公・青島俊作を"サラリーマン刑事"として新たなヒーロー像を打ち出した同作だが、柳葉が演じた室井慎次はもう一人のヒーローだった。
柳葉といえばトレンディドラマの顔として、『すてきな片思い』(90年)や『29歳のクリスマス』(94年)など代表作では常に明るく熱血漢な役が多かったが、同作では一転。
口数も少なく冗談も通じず、眉間にシワを寄せた姿は、いつしか"柳葉=室井"として定着し、スピンオフ映画『容疑者・室井慎次』が公開されるほどの人気キャラクターとなった。


「室井はよく戦ってきました。
戦いっぱなしでしたね」と盟友の勇姿を称える柳葉。
「東北大の室井がキャリア組というのはありえない設定なんです。
そんな成り上がりの男ですが、僕が東京へ出て来たときと同じような想いがあるんじゃないかなと。
そういう気持ちをずっと忘れずに持って演じてきて、気がついたら15年経っていました」と、役への思い入れは深い。


『踊る』の出演者やスタッフはそろって「柳葉さんの時は話しやすいが、室井さんになると近づきがたいオーラがあった」と口にするが、本人は「それは勘違い」と笑う。
「テレビシリーズのスタート時から僕がどれだけ湾岸署の輪に入りたかったことか。
『なんでオレは輪に入れず一人なんだ?』と、結構つらい時間を過ごしてきました(笑)。
でも、室井を演じるためにはそうせざるを得なかったんですよね」。
作品を成立させるための演者との距離感だった。


「僕はいつも(撮影現場の)階段のところで座っていることが多くて。
時々、いかりやさんが来てくれて、競馬の話とか話し相手をしてくださるんです。
張り詰めたものがスーッと癒されていました」と目を細める。
劇中の「和久さん」と重なる温かい気遣いに助けられていた。


先日開催された公開記念の舞台あいさつでも織田が披露した"青島コート"が作品を象徴するアイテムの1つだが、室井にも同様にトレードマークといえる黒のロングコートがある。
「僕もあれがないと室井にはなれないですね。
青島と同様に室井にとって黒いコートはユニホームです」。
最後に、もう1度"室井慎次"へのオファーが来たら? と尋ねると「もちろんやります! 断る役者はいないでしょう」と満面の笑みをみせた。


1997年からスタートし、今や国民的ヒット作として誰もが知る作品となった映画『踊る大捜査線 THE FINAL あらたなる希望』は現在公開中。
7日の公開からすでに興行収入30億円を突破しており、新記録樹立に期待がかかる。

船越英一郎、高知県観光大使に立候補していた


俳優・船越英一郎が、高知県の観光をテーマにした映画『県庁おもてなし課』に、関ジャニ∞・錦戸亮演じる主人公の相談役として出演することが22日、わかった。
クランクイン後、船越は実在する高知県庁の「おもてなし課」を訪問。
観光振興部の課長に自ら「観光大使に任命してもらえる、なんてことはないんでしょうか?」と立候補するも「お役所なので、すぐに許可はできず…」とやんわり断られてしまったという。


【写真】ゆるキャラ"くろしおくん"と"坂本龍馬"に囲まれる船越



同作はフジテレビ系ドラマ『フリーター、家を買う。
』や、映像化が決定した『図書館戦争』などを手がけてきた作家・有川浩原作の同名小説を錦戸と、ヒロインに堀北真希を迎えて実写化。
船越は、物語のキーパーソンとなる、かつて高知にパンダを誘致しようとした伝説の県庁職員・清遠を演じる。


「この映画だけではなく、"おもてなし課"が主導となって、いろいろなドラマも高知を舞台にしていただければいいですよね。
ただ、僕が来ちゃうと、事件が起きちゃうんですよ(笑)」と、2時間ドラマの帝王と呼ばれる船越ならではの冗談を交えながらアピールした。


映画『県庁おもてなし課』は2013年5月に公開。
ことなかれ主義の職員たちと、やる気はあるが空気の読めない主人公・掛水史貴(錦戸)が地域復興を目指し、奮闘する姿を描く。
主人公の相談役となる船越は、斬新なアイデアで高知の活性化を図るも、周囲から反発を買ってしまいすでに県庁を追われてしまった元職員を演じる。

菊池亜希子、子役の大宮千莉と“初の七五三”


女優、菊池亜希子(30)が22日、東京・新宿武蔵野館で主演映画「よだかのほし」(斉藤玲子監督)の初日舞台あいさつを行った。


宮沢賢治の童話「よだかの星」をモチーフに、28歳の主人公が賢治の故郷、岩手・花巻市で生きる力を取り戻す物語。


舞台あいさつには、サプライズで共演した子役の大宮千莉が登場。
大喜びした菊池は、昨年11月の撮影中に大宮の7歳の七五三に立ち会ったことを明かし、「私は七五三をやってないんです。
次女なので、いろんなことに手を抜かれた」と笑わせた。

2012年9月22日土曜日

全日本プロレス武藤敬司、ケビン・ナッシュと15分1本勝負の舞台挨拶


[映画.com ニュース] 映画「モンスター・トーナメント 世界最強決定戦」と「カジノ・ゾンビ BET OR DESD」の特集上映を記念し9月22日、東京・シアターN渋谷にプロレスラーで「モンスター・トーナメント」に出演するケビン・ナッシュと、盟友であり特集上映の"公式レフェリー"を務めるプロレスラーの武藤敬司が来場。
"世紀の流血映画デスマッチ"と称して15分1本勝負の舞台挨拶を行なった。


【フォトギャラリー】武藤敬司とケビン・ナッシュ、その他の写真はこちら



ナッシュは、23日に横浜文化体育館で開催される全日本プロレス「40th Anniversary Year 2012 FLASHING TOUR」に出場するために来日。
かつて「nWo」で共闘し、一時代を築いた武藤とタッグを組むことになっている。
ナッシュが「こうしてまた日本に帰って来られて光栄です」と挨拶すると、プロレスファンで埋まった劇場は歓声に包まれた。


映画はミイラ男にバンパイア、オオカミ男といった怪物たちが、最強の座をかけてリング上で戦いを繰り広げる。
ナッシュはモンスターのひとり、ゾンビマンのマネージャー役で出演しており「楽しかった」と笑顔で語った。


日本のデスマッチ方式に影響を受けて製作されたという本作。
武藤は「子どもの頃はみんな、ドラキュラやオオカミ男、フランケンシュタインとかの怪物の中で誰が一番強いか? って考えるものだけど、それをプロレスのリングで戦わせるという非常にくだらない映画(笑)」とバッサリ。
見どころを聞かれても、「そんな気持ちで入れ込んで見る映画じゃないよ。
記憶に留めようなんてせずにカジュアルな気持ちで見て」と公式レフェリーらしからぬ脱力コメントで、会場をわかせていた。


ナッシュは、本作のみならず「ロック・オブ・エイジズ」でトム・クルーズのボディガード役を演じるなど、巨体を生かして様々な映画に出演している。
武藤も負けじと、「おれも『天地明察』に出ているし『ミロクローゼ』(山田孝之主演/11月24日公開)という映画にも出ている!」と強調。
だが、「天地明察」ではかなり出演シーンがカットされていたようで「セリフのあるシーンはみんなカットされていた。
むなしくてしょうがない! 時間だけは長く拘束されたのに」と怒りをあらわにしていた。


明日は太陽ケア&真田聖也という若いコンビとの対戦となるが、武藤は「ナッシュを呼んだ理由のひとつは、おれたちが生きた時代を見せたいという意気込み。
おれたちの時代のすごさを見せる」と決戦に向け気合い十分だった。


「モンスター・トーナメント 世界最強決定戦」「カジノ・ゾンビ BET OR DESD」特集上映は、シアターN渋谷で10月5日までの2週間限定で開催。

小百合、湊かなえさんと利尻登山を約束 木村氏は“大作節”全開


[映画.com ニュース] 女優の吉永小百合が9月22日、主演映画「北のカナリアたち」のトークショーを、原案となった「往復書簡」の作者・湊かなえさんとともにさいたまスーパーアリーナで行った。


【フォトギャラリー】吉永小百合、その他の写真はこちら



同作に衣装協力したアウトドア・ブランド「モンベル」のイベントで実現したもので、吉永は「モンベルの服は、冬の撮影でもビクともしませんでした」とまずは感謝。
それでも、体感温度マイナス30度という北海道・礼文島、利尻島での冬の撮影は厳しかったようで「言葉で言い表せないようなブリザードに見舞われたことがあって、全員で固まって耐えていたのですが、ほおはもちろんまゆ毛もまつ毛も凍ってしまいました。
何とか気持ちを奮い立たせて撮ることができました」と振り返った。


湊さんも冬のロケを見学し、「四方八方からの雪で目も開けられないほどで、黒のダウンを着ていたのですがそれが真っ白になりました」と感想。
その際には、吉永が雪をはらってくれたそうで、「吉永さんの気遣いに、心はポッカポカになりました」と笑顔で話した。


「礼文島、利尻島の美しい、素晴らしい自然が木村大作さんのカメラワークによって収められています。
私たち俳優も頑張りましたし、特に6人の子どもたちが一生懸命、美しい歌声を聴かせてくれます」とPRに努めた吉永。
クランクイン前日には、礼文島の高山植物レブンウスユキソウ(北海道固有種のエーデルワイス)を見に行き、「往復2キロほどの道を歩いたのですが、可れんな花がしみじみと素敵だなと思いました。
その光景は思い出となってずっと残っていくと思います」と語った。


登山が趣味の湊さんとは、一緒に利尻富士に行くことを約束。
雨女を公言する湊さんに対し、「湊さんの強じんな力について行きます。
その時は私が晴れ女なので、絶対に晴れさせてみせます」と宣言していた。


この日のトークショーは2部構成で、第2部には撮影の木村氏が登場。
いきなり、「小百合さんがいなくなったら、随分と少なくなっちゃったなあ」と毒づき、会場の笑いを誘った。


その後も独壇場でトークを展開。
会場内で1000円の特別前売り券が売られていると、「(シニア料金の)1000円で見られる人がいっぱいいるな」、出演した満島ひかりについては、「顔を見て相当に自己主張が強い女だなと思ってそう言ったら、『木村さんほどじゃありません』って返された。
彼女はこだわりがあるから、努力すれば小百合さんほどじゃないけれど、十朱幸代くらいにはなれるかな」と言いたい放題だ。


そして、「小百合さんの映画はそれなりに客が入るけれど、僕が撮っているからもっと来てもらわなければ困る。
次の仕事がなくっちゃうから」としっかりアピール。
終了後、前売り券の特典ポスターにサインをすると告げると、販売ブース前には長蛇の列ができていた。


「北のカナリア」は、北海道の離島の分校の教師と6人の生徒たちが20年後に再会し、その間に秘められていた真実が解き明かされていく人間ドラマ。
11月3日から全国で公開される。
配給の東映によれば、利尻島で11月3~5日、礼文島で同月6~8日に公開されることも決まった。

『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホール、役作りのためにロス市警の巡回に同行した際、殺人事件を目撃した事実を告白!


2005年の映画『ブロークバック・マウンテン』でアカデミー助演男優賞にノミネートされたジェイク・ギレンホールが、9月21日より全米公開される映画『エンド・オブ・ウォッチ(原題) / End Of Watch』の役作りのため、ロス市警の巡回に同行した際に殺人事件を目撃した事実を、HitFixの取材で明かした。


ジェイク・ギレンホール出演 映画『ブロークバック・マウンテン』写真ギャラリー



本作は、映画『フェイクシティ ある男のルール』などのデヴィッド・エアー監督作品で、ギレンホールと映画『リンカーン弁護士』『ペントハウス』などのマイケル・ペーニャが演じる二人のロス市警が、通常の巡回で現金と銃を押収した暴力グループから仕返しに命を狙われるというストーリー。


撮影日数が22日のインディー映画ながら、撮影準備に5か月を費やし、週に2、3度、午後4時から翌朝の4時までロス市警の巡回捜査に同行したり、ほぼ毎日戦闘訓練を受けたという。
そこで、初めて巡回に同行した際、殺人事件を目撃したと告白。
そのほか、DVから車泥棒まで、様々な犯罪行為を目にしたことは、人生観を変えてしまうような体験だったそう。
「一つ一つのプロセスで、必ず何か新しい自分にぶち当たった。
世界がまるで違って見えたよ」とギレンホールはコメントしている。


『エンド・オブ・ウォッチ(原題)』の日本公開は未定。
(鯨岡孝子)

人気モデル出身の菊池亜希子、女優としても絶賛! 監督からベタ褒め


22日、宮沢賢治の童話をモチーフにした映画『よだかのほし』初日舞台あいさつが都内で行われ、主演の菊池亜希子が斉藤玲子監督と共に登壇し、演じた役への思い、宮沢の故郷である岩手県花巻での撮影の思い出などを語った。


映画『よだかのほし』初日舞台あいさつフォトギャラリー



本作は父との死別というつらい過去のため、故郷である岩手県花巻市への思いを断ち切るように生きてきたヒロイン・トワ(菊池)が、10年ぶりに帰郷したのを契機に、自分自身を見つめ直していく姿を温かくつづっていくヒューマンドラマ。
撮影は2011年9月、花巻祭り期間中の岩手県花巻で、宮沢賢治ゆかりの地を中心に行われた。


人気モデルでもあり、今作が『森崎書店の日々』に次ぐ長編映画主演作となる菊池は「最初に脚本を読んだとき、全く違和感がなかった。
同じ年代のトワが自分の延長のようなキャラクターだったので(演じるのは)逆にしんどかった。
役と一緒に悩みながら成長したと思います」と今回のヒロインが自身とかなり近いことを明かした。


さらに菊池は、花巻での撮影を振り返り、「実際の花巻祭りの中でゲリラ撮影をしたのですが、真っ暗な路地で走っているとき、撮影中にカメラマンが転んで、わたしがその上に乗っかってしまい、カメラが壊れてしまったことがあります」と笑いながら苦労話を語っていた。


斉藤監督は、そんな菊池について「菊池さんがモデルだということは知らなかった。
ヒロインが28歳の女の子という設定を考えたとき、映画に出ていらした菊池さんの写真などを見ていいなと思い、オファーしました。
慌ただしい撮影現場だったけど、菊池さんはすんなり(役柄の)心情を理解してやってくれていました。
モデル出身とは感じず、女優さんとして素晴らしかったです」と絶賛していた。


トーク終盤には、共演した子役の大宮千莉がサプライズで登場。
菊池は「大きくなったね~」といとおしそうに大宮の頭をなでて再会を喜んだ。
そして最後に菊池は「普段は気付かないけど、自分自身がふるさとに支えられて立っていることを改めて思い出させてくれる作品だと思っています。
観てくださった皆さんが、自分のふるさとは何かなと考えていただけたらうれしいです」と笑顔で呼びかけた。
(古河優)



映画『よだかのほし』は新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開中

篠原涼子 第2子男児出産後初の公開アフレコに「恥ずかしい~」


18日、都内で、アニメ映画『ONE PIECE FILM Z』の公開アフレコが行われ、女優の篠原涼子(39)が登場した。


大ヒットアニメ『ONE PIECE』の劇場版第11作となる本作。
全海賊抹殺を企む伝説の元海軍大将・ゼットに立ち向かう主人公ルフィの姿を描く。


主人公・ルフィたちに迫るセクシーな敵役・アインの声を担当した篠原は、今年2月に第2子男児出産後、初の公の場。
アニメの声優は「ほぼ初めて」で、こうした場も次男の出産以来「ひさしぶり」とのことで、しきりに「恥ずかしい~」を連発し台本で顔を隠す場面も。
篠原は「声優の仕事をやってみたいと思っていたところ。
プレッシャーに負けながらも意外と楽しくて、機会があったらまたやりたい」と笑顔で話した。


4歳になる長男も『ONE PIECE』のファンだといい「グッズが部屋にたくさんあります。
この仕事のことを話したらすごくテンションが高くなって、グッズをおねだりされましたけど、『頑張って』と言ってくれました」とエピソードを披露。
2児の母となっての生活については「奮闘中です。
苦労はなく楽しいです」と充実した表情を見せた。

<20世紀少年>テレビ特別版を3週連続放送


08~09年に3部構成で公開されヒットした映画「20世紀少年」を再編集したテレビ特別版「20世紀少年 サーガ」が、日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」(午後9時~10時54分)で10月12日から3週連続で放送されることがわかった。
劇場やDVDでも使用されていない映像も公開される。


【写真特集】「20世紀少年 サーガ」の場面カット



「20世紀少年」は、週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載された浦沢直樹さんのSFマンガが原作。
主人公のケンヂたちが小学生だった1969年に地球の滅亡について書いた「よげんの書」が、謎の人物「ともだち」によって、20世紀末に実行され、滅亡への道をたどるというSFサスペンス。
映画は、唐沢寿明さんや豊川悦司さん、常盤貴子さんらが出演した。


また、データ放送を利用し、視聴した時間に応じてたまる「視聴ポイント」で応募できる豪華景品が当たるプレゼントも実施。
日本テレビが開発した世界初となる放送通信融合型のソーシャル試聴サービス「JoinTV」とも連動し、データ放送を見ながら友人とコミュニケーションをとることもできる。
(毎日新聞デジタル)

【TGS 2012】フルCG映画第2弾「biohazard DAMNATION」記者発表会 ― 神谷監督と小林Pが魅力語る


フルCG長編アニメーション第2弾「biohazard DAMNATION」記者発表会が東京ゲームショウ2012メインステージで行われました。
その様子をレポートします。


【関連画像】



ステージには第1弾「biohazard DEGENERATIONS」の監督を務めた神谷誠氏と『バイオハザード』シリーズのプロデューサー小林裕幸氏が登場。
『BIOHAZARD 5』と『BIOHAZARD 6』を繋ぐ世界観が描かれたという本作についてトークが行われました。


■製作の経緯

小林氏:前作のヒットを受けて2008年の年末ぐらいに神谷監督に「次、どうですか?」と話したところから始まって、脚本の菅さんも含めて製作が始まったのが2009年になります。


■舞台設定は神谷監督のアイデアから

神谷氏:民族紛争や内戦や貧困が耐えない東欧の架空の国が舞台となっています。


小林氏:前作がアメリカだったので、今回は違う国をお願いしたところ「東欧どうですか」とお返事が返ってきました。


神谷氏:別の映画の仕事でポーランドに赴いたんですけども、古い石畳の町並みにゴシックホラー的な雰囲気がありつつも新しい建物も混在している。
さらには旧ソ連の影響下にあったので軍事色も強いという印象もあったので、「これはバイオの世界観にピッタリなんだろうな」と発想しました。
今作ではロケハンにウクライナに行って非常に参考になりました。


■時代設定について

小林氏:現代とそんなに離れているわけではありません。
劇中では年号は言っていませんが、2011年の設定で、唯一違うところはバイオテロが起きているという部分ですね。


ここでシートが用意され、着席してのトークとなり本作のCG映像の制作過程が映像とともに紹介されました。
モーションキャプチャのマーカーをつけた俳優の近くで熱心に指導する神谷監督。
マーカーをつけていなければキャプチャに支障がないんだそうです。


■ファンの声からエイダの出演を決めた

アメリカで開催された「Comic-Con International(通称コミコン)」の映像では、小林氏が500人のファンとパネルディスカッションをするシーンが見られました。


小林氏:こういった機会は大事で、前回「biohazard DEGENERATIONS」で行った時に、レオンが出るのにエイダはなんで出ないんだという反響がすごかったので監督と話をして今作でエイダを出すことを決めました。
実はリッカーも前回出したくても出せなかったんですけど、すごい人気があったので出すことになりましたね。


神谷氏:レオンも歳とってきまして、特報を出したときに「レオンひげ生えてるじゃん!」なんて声もいろいろ(笑)。


小林氏:『BIOHAZARD 2』のときには新米警官だったんですけど、いまはたくましいエージェントになって活躍してますね。


記者会見最後に神谷氏は「映画だけ見てもすっごいおもしろいと自信があります。
ゲームファンのかたがたも、ゲームの世界観を守ったつくりになっていますのでストレスなく楽しめると思っています」とコメント。


小林氏からは「実写の映画もありますが、こちらはゲームの世界観で作られたCG映画というところです。
『BIOHAZARD 6』をやってから映画を見に行くと、レオンとエイダはこういうつながりがあって『6』に繋がっていたんだと楽しめると思います。
そして、映画だけを見た人もレオンの後日談として『6』を遊んでいただけたらプロデューサーとしてこんな嬉しいことはありません。
3Dで観賞できるのは日本だけなので、ぜひ観に行っていただければと思っています」と記者発表を締めました。


「biohazard DAMNATION」は、10月27日より全国ロードショーとなっています。


(C)2012 カプコン/バイオハザード CG2 製作委員会

こんな映画は見ちゃいけない!(9/22)

本日、とりあげる作品は

「ソハの地下水道」 です。

もちろんユダヤ人にとってナチスドイツは恐怖と憎悪の対象だ。だが、
ウクライナ人にとってはスターリンの軛からの解放者であり、ポーラ
ンド人にとっては抑圧者。そしてユダヤ人の中にもさまざまな出身・
階層・言語があり、ひとつにまとまっているわけではない。第二次大
戦中期のポーランド・ウクライナ国境付近の都市、苛烈なドイツ支配
下で多様な民族国籍の人々が入り混じり、市民は己が生き残りだけで
精いっぱいだったはず。そんな、旧西側世界では語られなかった複雑
怪奇な東欧の歴史に運命を翻弄された主人公は、図らずもユダヤ人を
救う戦いに巻き込まれ、真価を問われていく。

下水修理工のソハはナチスの迫害から逃れてトンネルを掘るユダヤ人
の一団と遭遇、保護の代わりに見返りを求める。下水網に匿った十数
人に水と食料を運ぶが、ある日外に出たドイツ軍兵士を殺してしまう。

汚物が漂いネズミがうろつく不潔極まりない下水網にわずかに広がる
小さな空間で、ランプの灯りを頼りに寝食するユダヤ人たち。死の影
に脅えながらも人としての営みは忘れず「生」に対して貪欲なユダヤ
人像は、絶望した無抵抗な被害者といったこれまでのホロコーストも
のとは一線を画し強い生命力を感じさせる。

苦悩と逡巡を抱えつつも、結局は命がけでマンホールに入るソハ。コ
ソ泥だった彼にも良心があり、人の思いがそれを目覚めさせたのだ。
決してかっこよくはないが、その姿に勇気の大切さを教えられた。

お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

「ソハの地下水道」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120803

を参考にしてください。

うれしいサプライズ!「ホビット」キャラクター別予告編が解禁!


[映画.com ニュース]J・R・R・トールキンの名作「ホビットの冒険」を「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が完全映画化する「ホビット」3部作。
9月21日に第1部「ホビット 思いがけない冒険」の最新予告編が解禁されたばかりだが、さらなるサプライズが用意されていることが分かった。


ジャクソン監督が用意したサプライズとは、予告編の最後の15秒のシーンがキャラクター別に異なる「キャラクター別予告編」4バージョンの追加リリースだ。
22日午前0時から日本版公式サイト(http://wwws.warnerbros.co.jp/thehobbitpart1/)で、「Choose Your Moment」と銘打たれたコンテンツが用意され、すでに公開ずみの劇場予告編に当たる「ドワーフ編」のほか、「ビルボ編」「ガンダルフ編」「ゴラム編」「つらぬき丸編」の全5種類の映像がアップされている。
ユーザーがお気に入りの映像を選択すると予告編が映し出され、ラストの15秒が各キャラクターにちなんだ映像に差し替わる形で、Twitter、Facebookなどソーシャルメディアでのシェアもできる。


ビルボ・バギンズが思いがけない旅のはじまりに卒倒するコミカルなシーン、灰色のガンダルフの茶目っけいっぱいなひと幕、「ロード・オブ・ザ・リング」でおなじみの"いとしいしと"に語りかけるゴラムなど、映像のすべてがファンにはたまらないものばかり。
また、22日は原作で描かれるビルボとフロドの誕生日であることから「ホビットの日」として定められており、まさにファンにとって最高の1日と言えそうだ。


「ホビット 思いがけない冒険」は、12月14日より全国公開。

2012年9月21日金曜日

“ロック”なトムはアリ?ナシ? 『ロック・オブ・エイジズ』鑑賞の女性たちの反応


世界的ヒットを飛ばした『トップガン』を筆頭に数々の80年代映画の名作、さらに90年代に突入してからも『ミッション:インポッシブル』シリーズを始め、ハリウッドの第一線で大活躍、トップの座に君臨し続けるトム・クルーズ。
最近では離婚沙汰でも何かと動向に注目が集まる彼だが、そんな彼が初めてミュージカルという新境地を開いた『ロック・オブ・エイジズ』が本日より公開となった。
これまでアクションや硬派な役が多かった彼だけに、イメージを一新する同役に対する映画ファンの反応は!? シネマカフェでは、公開に先駆けて女性読者限定で試写会を開催した。
読者の声を少しだけご紹介!



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80年代の大ヒットロック&ポップナンバーをベースに、夢と欲望が渦巻く黄金期のハリウッドで奮闘する男女の姿を描いた本作。
まさにこの時代にスターとして誕生したトムが本作で演じるのは、"ロックの神"と呼ばれ、そのエロカッコよさで女性をたちまち失神させるカリスマ・ロックスター、ステイシー。
ハードな特訓を重ねた生歌をステージ上で堂々と披露している。


ずばり、このトム・クルーズの"ロック"姿についてどう思ったか? 賛否両論が巻き起こるかと思いきや、9割の女性が絶賛の声を寄せており、「さすが! カリスマ性に説得力がありました」(20代・女性)、「すごい衣裳で度肝を抜かれましたが、難解で孤独なロック歌手を熱演していて良かったと思います」(30代・女性)、「絶頂期を少し過ぎた感じのロッカーを後姿で演じていました。
うっとり!」(40代・女性)と世代に関係なく、好感触の傾向を見せた。
50歳手前にしてなお変わらない男の色気が「セクシー!」という声や「意外と良かった」という声が多く見られた。
一方で、もちろん「もう少し体が引き締まっていると良かったかも…」(20代・女性)、「すごいけどちょっと体格が良すぎる」(40代・女性)という女性ならではの辛口コメントも…。


またトムを筆頭に、夢を追いかけるシェリー(ジュリアン・ハフ)とドリュー(ディエゴ・ボネータ)、ロック撲滅運動を掲げるパトリシア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)など、ハリウッドはサンセット通りで生きる老若男女のキャラクターも魅力的な本作。
劇中のキャラクターの中での人気を問うてみたところ、ステイシーが多くの票を得ていたが、実は彼を上回り、トップ票を得たのが新星ジュリアン・ハフが演じる主人公・シェリー。
80年代ルックスに身を染めた彼女が見せる、圧倒的な歌唱力とダンスにすっかり魅了された人が多い中、「田舎から出てきて夢を追う姿は応援したくなる」、「娘のことと重なって感じられた」と、夢をひたむきに追いかける姿に親心を抱く年上女性も少なくなかったよう。
シェリーと僅差でこちらも高い支持を集めていたのが、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ扮する勝気な女性、パトリシアだ。
「一番、喜怒哀楽が激しかった」、「ぶっ飛び具合が素敵!」と強烈な彼女の性格が、女性からは爽快に感じられたようだ。


さらに、本作の最大の見どころである"ロック"について質問。
8割の人が「気分が楽しいときにロックを聴きたくなる」と答える中、本作で流れる80年代音楽のシーンについて、「一度は耳にしたことがある80'sの様々な曲がアレンジされていてとても良かったです。
すごく楽しめました」(10代・女性)、「L.A.に行きたくなった! 大音量でもう一度観たいです!」(20代・女性)とライヴ感覚で楽しんだ人も大勢いれば、「70年代、80年代のロックはとても好き。
この映画を観ながらとても懐かしくて、そして新鮮に聴けました」(50代・女性)と懐かしい思い出が蘇った人と、同じ音楽好きでも世代によって楽しみ方が微妙に異なるようだった。
総じて、平均点は82点と高得点! 中には「100満点!」と大絶賛のポイントをつけた人も。
ライヴ感覚で楽しむのもよし、青春と挫折に共感するのもよし、それぞれの楽しみ方をぜひこの映画で見つけてみては?



『ロック・オブ・エイジズ』は全国にて公開中。

星野 源、園子温監督の最新作『地獄でなぜ悪い Why don't you play in hell?』出演決定


2011年公開の『冷たい熱帯魚』『恋の罪』で国内の映画賞を総ナメにし、2012年1月公開の『ヒミズ』では、主演のふたりが<ヴェネチア国際映画祭>でマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。
最新作『希望の国』では、新たな原発爆発が起こった日本の日常を描き出し、日本映画で唯一の快挙である<トロント国際映画祭>で最優秀アジア映画賞を受賞した園子温監督。
彼にとって初となる痛快エンタテインメント映画『地獄でなぜ悪い』が、2013年3月に公開されることが発表され、星野源が出演することが明らかになった。


本作は、園監督自身の「アクション映画を撮りたい!」という気持ちから、15年以上前のシナリオを見つけ出し製作。
星野 源のほか、國村隼、堤真一、二階堂ふみ、友近、長谷川博己らが出演する。


「このシナリオは15年ほど前に書いていたもので、それを今の僕が共同脚本するような気持ちで加筆しました。
『キル・ビル』っぽい、と言われることもあるけれど、先にシナリオは書いてたので、どこか似てたとしてもそれは偶然です(笑)。
とにかく過激で、しかもいろんな要素がてんこ盛り。
だからいろいろなジャンルの方にお声掛けさせていただきました。
今回は純粋にお客を楽しませられればいいと思っています。
実は裏テーマに「35ミリ映画への愛」も詰まっています。
」── 園子温 監督



「中野武蔵野ホールの特集上映で『自転車吐息』を観たのが十数年前。
園さんの作品に初めて参加します。
シナリオを読んでぶっ飛びました。
とんでもない熱量。
毎日の撮影が本当に楽しくて、興奮しっぱなしです。
皆さんが大喜びするような作品になると思います。
」── 星野 源



星野は、初主演映画『箱入り息子の恋』が、2013年初夏に全国公開されることも発表されたばかり。


『地獄でなぜ悪い Why don't you play in hell?』

出演:國村隼 二階堂ふみ 友近 長谷川博己 星野源 坂口拓 / 堤真一

製作:「地獄でなぜ悪い」製作委員会

配給:キングレコード、ティ・ジョイ

2013年3月 新宿バルト9ほか、全国ロードショー

星野 源が35歳のポリシーある童貞に。初主演映画『箱入り息子の恋』は2013年初夏公開


俳優、音楽家、文筆家と様々な分野で活躍している星野 源の初主演映画『箱入り息子の恋』が、2013年初夏、テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開されることが発表された。


◆星野 源 初主演映画『箱入り息子の恋』画像



本作は、親同士の婚活「代理見合い」をきっかけに、初めて人を好きになった"年齢=彼女いない歴"の男が、燃え上がる恋のパワーで爆発的に変わっていく姿と、彼らを巡る家族の現代の肖像を描いた物語。
主演を星野源、ヒロインに夏帆を起用し、2012年6月にクランクイン、都内で撮影され、7月下旬に無事クランクアップした。


星野源はカエルと戯れる危険な引きこもり男から、泥まみれになったり叫びながら街を駆けたりと、まさに撮影期間を激走。
夏帆は、目にハンデを持つ女性という難役ながら、星野の恋の相手役としてこれまでにない体当たり演技に挑戦。
さらに、それぞれの両親役に平泉成、森山良子、大杉漣、黒木瞳という豪華で個性的な俳優陣が集結している。


原案は、2008年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した『トウキョウソナタ』で脚本を手がけたマックス・マニックス。
日本独自のお見合いというシステムを題材に、現代の恋人たちとその家族が抱える問題点に迫る。
これを元に脚本を練り上げ、監督したのは、2008年の長編第2作目の『無防備』がぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞、同年の釜山映画祭コンペ部門でもグランプリに輝いた、日本で最も期待される若手監督のひとり、市井昌秀。


◆ ◆ ◆



【星野 源 コメント】



── 映画の主演作品のオファーを受けて、どんな感想を持ちましたか?

星野:

嬉しかったです! 初めての主演オファーだったので、「ついに!」と思いました。


── 星野さん演じる健太郎はどんな人でしょうか?

星野:

35歳のポリシーある童貞です。
人と関わることを意識的に避けている所があり、本当はただ傷つくのが怖い男。
それが恋をしたこと、それを妨害されたことで変わっていく。


── 撮影でのエピソードをお聞かせください。


星野:

一軒家の壁に張り付いたり、裸で殴られたり、体を使う部分が多かったので、撮影が終わると体がアザだらけでした。
面白かったです。


── 映画の見所は?

星野:

市井監督の新しい感性とか、健太郎の心の動きとか、親達のバトルとか、たくさんあると思います。
色んな要素が詰まっている作品だと思うので、ぜひじっくり観て頂きたいです。


【夏帆 コメント】



── 脚本を読んだ感想は? 奈穂子役はどうでしたか?

夏帆:

とにかく脚本が面白かった。
奈穂子は、可愛らしくて、とても良い子なんですが、また一方では難しい役だな、とも感じました。
目が見えないということに加え、奥手なのにけっこう積極的な面もあったりして。


── 撮影で一番印象深かったのは?

夏帆:

(天雫家と今井家)両家が勢ぞろいするお見合いのシーンは本当に面白かったです。
皆さん、個性的でステキな役者さんばかりなので、奈穂子を演じながらも、その中に居られる雰囲気を楽しんでいました。


── 星野さんとの共演はいかがでしたか。


夏帆:

すごく器用な方だと思いました。
気持ちでお芝居する方だし、ご一緒してとても楽しかったです。
とにかくすごく面白い方で、独特の雰囲気があって、自分をちゃんと持っている方だな、と。


── 映画の見どころは?

夏帆:

健太郎と奈穂子が出会い、好きになって、自立していくお話だと思っています。
誰かに出会うことで変わっていくふたりを見て、勇気づけられる人がいるといいな、と思います。


【市井昌秀監督 コメント】



── 主演に星野源を起用した理由はなんですか?

市井監督:

星野源さんの素朴な風貌、朴訥な話し方、柔らかい声が主人公・天雫健太郎にぴったりでした。
その上で最も大きな理由は、素直に感情を曝け出すことができる希有な役者さんだと思ったからです。


── この映画はどんな人に見てもらいたいですか。


市井監督:

恋することは、あらゆる垣根を飛び越えるパワーが必要です。
甘酸っぱくて楽しいだけじゃなく、相手を知ることで傷つけ合ったりもします。
そんないろんな恋の形が詰まった映画なので、現在恋してる人、これから恋する人、過去に恋した人、全ての人に観て欲しいです。


── 映画の見どころは?

市井監督:

常に自分の世界に閉じこもっている主人公・健太郎(星野源)が、初めて恋をすることで、不器用ながらも徐々に未知なる世界に飛び出して行く姿です。

「ソハの地下水道」ユダヤ人を地下水道にかくまった勇気ある男の実話を映画化


[映画.com ニュース] ナチス支配下のポーランドを舞台に、地下水道に逃げ込んだユダヤ人たちをかくまった実在の男をモデルに描き、第84回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた「ソハの地下水道」が9月22日公開される。
「太陽と月に背いて」「敬愛なるベートーベン」で知られる、ポーランド出身のアグニエシュカ・ホランド監督に話を聞いた。


【動画】「ソハの地下水道」予告編



貧しい労働者のソハが、ネズミが住み着く地下水道に身を潜めて命を守ろうとしたユダヤ人のために、危険を冒しながらも良心に従って行動するさまをドラマチックに描き、当初は自分の利益のことだけを考えていたソハの心の変化、また仲間割れや男女の愛憎などユダヤ人たちの人間らしい生きざまも赤裸々に映し出す。


「シンドラーのリスト」「戦場のピアニスト」などホロコーストの悲劇はこれまで数多く映画化されているが、ホランド監督も1990年の「僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ」など同題材でこれまで2本を監督、アンジェイ・ワイダ監督の「コルチャック先生」の脚本を執筆している。


ホランド監督は、本作を英語劇として製作してほしいというオファーを断ったという。
「これまでの経験から、このテーマがどのくらい心理的に、個人的に自分に負荷がかかるか、そして責任を持たなければいけないということを重々承知しているだけに、映画的方策に合わせて作るような映画にはしたくない。
つまり、英語、ハリウッド的な作り方はしたくなかったのです」。


場所と時代、そこに生きた人々が使った言葉にこだわり、イディシュ語、ポーランド語、ウクライナ語、ドイツ語など登場人物に合わせたオリジナルの言語を用いた。
「題材によると思いますが、ここまで真実が恐ろしくひどい題材はそのまま見せなければいけない。
言いかえれば、英語にしてしまうと、痛みが和らいでしまうのではないかと危惧したのです」とその理由を明かす。


下水の悪臭がスクリーンから漂ってきそうなリアルな地下水道は、7割がセット、残りのシーンは「汚くて、狭くて、べたべたしていて状況は最悪でした」という実際の下水道で撮影した。
洪水シーンに耐えうるセット製作や暗闇の中での撮影は困難を極め、「今まで携わった作品で一番大変な現場でした」と振り返る。


事実に裏打ちされたこの力強い物語の主人公ソハ役を演じた俳優、ロベルト・ビェンツキェビチの名演に誰もが心を奪われることだろう。
監督は脚本を読んだ当初からビェンツキェビチを起用するつもりであっといい、「彼は二面性を持っており、悪党役では信憑性を感じられるし、自分と葛藤しながら変化する様を驚くほどそれはリアルな演技で見せてくれる。
しかも決してやりすぎないのです。
ポーランドのみならず世界の今の世代の俳優でもっとも才能のある1人ではないかと思っています」と絶賛している。


「ソハの地下水道」はTOHOシネマズシャンテほかで9月22日から全国で公開。

(朝鮮日報日本語版) 興行成績:『光海』公開8日目で200万人突破


映画『光海(クァンヘ)、王になった男』は公開8日目で累計観客動員数が200万人を突破した。


13日に公開された同映画は20日までに203万5442人(21日、映画振興委員会・映画館入場券統合ネットワーク調べ)を動員した。
20日は1日で18万562人を動員し、デイリー1位も獲得している。


2位は6万8848人を動員した『スパイ』(累計7万3733人)、3位は1万6567人を動員した『レジデント イービル 5 』(累計40万124人)の順だった。

<るろうに剣心>公開27日で観客動員200万人突破 興行収入25億円超


佐藤健さん主演の映画「るろうに剣心」(大友啓史監督)の観客動員数が8月25日の公開から27日目の9月20日に200万人を突破、興行収入も25億円を超えたことが21日、明らかになった。


【写真特集】佐藤健さん、武井咲さんらが登場した初日舞台あいさつの様子



「るろうに剣心」は、和月伸宏さんのマンガが原作で、幕末に「人斬り抜刀斎」として恐れられた剣心が、明治維新後「不殺(ころさず)」を誓った流浪人(るろうに)として、さまざまな人たちと出会い、宿敵との戦いを経て、新たな時代の生き方を模索していくという物語。
公開8日で観客動員100万人を突破し、公開17日で興行収入20億円を突破している。


10月4~13日に開催される韓国の「第17回釜山国際映画祭」に正式招待されたのに続いて、10月4~14日にスペイン・バルセロナ近郊のリゾート地・シッチェスで開催される「第45回シッチェス・カタロニア国際映画祭」のオフィシャル・ファンタスティック・コンペティション部門での正式上映が決定。
同映画祭は、例年300本近い作品が上映されている国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭で、ブリュッセル(ベルギー)、ポルト(ポルトガル)と並ぶ世界三大ファンタスティック映画祭の一つ。
「るろうに剣心」が海外の映画祭のコンペティション部門で正式上映されるのは今回が初めて。
(毎日新聞デジタル)

今敏監督の「東京ゴッドファーザーズ」がBlu-ray化


ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)は、今敏監督のアニメ映画「東京ゴッドファーザーズ」をBlu-ray化する。
発売日は11月21日で、価格は5,980円。


【拡大画像や他の画像】



2010年8月に46歳の若さで亡くなった今敏監督の作品で、2003年に公開された。
監督は、原作/脚本も担当(脚本には信本敬子も参加)。
音楽はムーンライダーズの鈴木慶一が担当。
アニメーション制作はマッドハウス。


本編BDと特典DVDの2枚組。
特典として、初収録となる「東京ゴッドファーザーズ ~台湾で語られた今 敏監督のアニメ制作への思い~」を収めている。
さらに、「オリジナル・メイキング"Unexpected Tours"」、「スペシャル対談"今 敏監督&鴻上尚史氏"」、「5.1chサラウンド&アート・ギャラリー」(音楽監督:鈴木慶一)、「作画の世界」、アニマックス特別番組「東京ゴッドファーザーズ」、オリジナル劇場予告編、US版劇場予告偏も収録する。


さらに、封入特典としてメモリアル・カードセット(9枚組)が同梱。
特製アウターケースも付属する。


ギンちゃん(声:江守徹)、ハナちゃん(声:梅垣義明)、ミユキ(声:岡本綾)。
新宿で暮らすホームレス3人組の前に、意外なクリスマス・プレゼントがやってきた。
ゴミの山から生まれたばかりの赤ちゃんを発見したのだ。
勝手に"清子"と命名し、ゴッドファーザー(名づけ親)となった3人は、雪降る街を、親を探してさまよい歩く。
ウラ東京で、人生を生き抜くホームレスたちが、急転する「運命」の中で出会う"奇跡"とは……。


【AV Watch,山崎健太郎】

天下の男前ミュージシャン・吉井和哉が映画監督・内田けんじに語る“オトナの男のメソッド”


男前にもほどがあるロックミュージシャン、吉井和哉と、 その脚本力が世界で評価されている映画監督、内田けんじ。
新作映画『鍵泥棒のメソッド』でタッグを組んだ俊才ふたりが、 40代の目線から恋愛や家族、そして"子作り"まで語る……!



■30代くらいの女性は結婚を気にしすぎ(吉井)



内田 いや~、イエモン(THEYELLOW MONKEY)時代から大ファンの僕にとって、「吉井和哉」って「徳川家康」とかと変わんない重みのある名前なんですよ(笑)。
まさか、仕事でご一緒できるとは思いませんでした!



―初っぱなからテンション高いですが(笑)、それもそのはず。
今回、内田監督の新作で、吉井さんにとっても初の映画主題歌を書き下ろしていただいたんですよね。


吉井 依頼が来たときは台本だけ上がっている状態で、読んでもまるっきりわかんなかったというか(笑)。
けど、完成した映画を観たら、あまりの面白さにびっくりしちゃって。
ぶっちゃけ、日本のコメディ映画って、寒いのもあるじゃないですか(笑)。
でも、この『鍵泥棒のメソッド』は、笑いにしろセリフにしろ音にしろ、細部へのこだわり方がハンパないんですよ。


内田 ありがとうございます! 僕も上がってきた主題歌『点描のしくみ』を初めて聴いたときは、一瞬、時が止まったような気がしました。
「かっけー!!」って。


―でも、台本を読んだだけで作った曲なのに、歌詞も含めて作品イメージにぴったりですよね。


吉井 まあ、それが運命かなって(笑)。
もともと「風変わりな時代劇のエンディング曲をやってみたいな」とか、漠然とした憧れはあったんです。
そういう情念系の曲、書けるぞ俺!とか思ってて(笑)。


内田 吉井さんって、時代劇が好きなんですか?



吉井 大好きなんですよ。
僕の父親が旅芸人だったんで、ちょんまげには昔からなじみがあるっていうか(笑)。
テレビでも、前に『鬼平犯科帳』の音楽がジプシー・キングスだったり……ああいう新感覚な時代劇の音楽をやってみたいんですよね。


内田 時代劇にエレキギターの音が流れるとカッコいいですよね。


吉井 内田監督は、時代劇は撮らないんですか?



内田 先ほど言われていた、情念系の風変わりな時代劇ってすごく興味あるんですけど、簡単に手をつけたらいけないジャンルだって気がする。
予算もかかるし(笑)。


吉井 変な話、野蛮な時代の物語だよね。
日常的に刀を持ってるんだから(笑)。


内田 時代劇はアメリカの西部劇と一緒で、日本が世界に誇れるエンターテインメントのおいしいジャンルだと思うんですよ。
「叩き斬っちゃえ!」みたいなアクションって、ある種、娯楽映画の基本。
鬱積したストレスを刀で象徴的に斬るのは、それだけでカタルシスがある。
しかも、江戸時代っていうのがクッションになる。
今の時代で人を叩き斬る映画をやると後味が悪すぎますけど(笑)、でも今の、何が正義で何が悪か、みたいな混沌としてきた時代には、すごく気持ちいいはずなんですけどね。


―吉井さんは侍の役とかも似合うんじゃないですか?



吉井 ああ、やってみたいですね。
セリフが少なければ(笑)。


内田 でも、きっと立ち姿だけでカッコいいですよね。
最近、侍の格好が似合う役者さんがなかなかそろわないと思うんです。
時代劇のラブコメを作るにしても、三船敏郎みたいな迫力ある男が恋に落ちるから面白いわけで(笑)。


―内田監督の映画には、常にラブストーリーの要素が入っていますよね。


吉井 『鍵泥棒のメソッド』って、ヒロインの香苗(広末涼子)が婚活中って設定じゃない。
今の30代くらいの女性は、ちょっと結婚を気にしすぎな気もするんだよなあ。
前にウチのスタッフの女のコと飲んだとき、「もう30なんで結婚しなきゃいけない」とか「お母さんがそろそろ子供を産めって」とか、やたら自虐的に言うんですよ。
だから、「じゃあ籍は入れないけど、俺と結婚式だけしようよ」って。
写真も撮って、「1回、結婚式をした」っていう事実だけつくってみないかと。
もちろん冗談ですよ(笑)。


―そこで言っちゃうのが、吉井流"男と女のメソッド"といったところでしょうか(笑)。
それって最近の話ですか?



吉井 おととしくらいだね(笑)。


―内田監督には"恋愛のメソッド"的なものはないんですか?



内田 そんなものがあったら、映画なんて作ってません(笑)。
まあ結局、親としては「この年齢からこの年齢の間に子供を産め」って言ってるようなもんですよね。
高校のときは彼氏とちょっと遅くなっただけで怒ったくせに。
27歳あたりで本気の恋愛をして、30前には子供を産みなさいって、親の欲望を押しつけてるだけ。


吉井 要は、ヒマだから孫をくれ!ってことだよ(笑)。
僕も人の親だけど、子供たちには好きに生きてほしい。
何か困ったときは助けるけど、基本、好きに生きろ!って。
僕も好きにしてるんで。


―そういえば内田監督って、親の影とかをあまり作品に出さないですよね。


内田 ああ……確かに。
たぶん、「屈折した親父との関係」とかを僕自身が持ってないからじゃないですか。
ウチの親はいいご両親なんで(笑)、逆に家庭の問題に対して目がいかないという。


吉井 そうか、だからカラッと笑える映画になるのか。
監督って人間性の中にトラウマや恨み、いわゆる"太宰治感"が一切ない(笑)。
そこが今っぽいんじゃないかな。


内田 でも、表現者としてはコンプレックスありますよ。
「俺、普通に幸せすぎるな」って。
何かすごく欠落してたり過剰なものを持っている人のほうが、表現者としては強い気がするんです。
めちゃくちゃな青春時代を送ってたとか、人を刺したことがあるとか(笑)。


吉井 さすがに人を刺したことがあるボーカリストは、なかなかいないと思うよ(笑)。


■最近、自分の加齢臭に気づき始めて(内田)



吉井 実は、その表現者としての問題に、僕はちょうど直面しているところで。


―といいますと?



吉井 半年ほど前、たばこをやめたんですよ。
まあ、医者に注意されたこともあって、健康のためというよりノドのために。
あと、今の時代的にも、そろそろたばこはどうなんだろうと思い始めて。
これまで、ずっと一日に2箱は吸ってたんだけどね。


内田 そのペースからゼロにするのはしんどそうですね。


吉井 僕、ロックだけでなくジャズも好きなんですけど、ジャズって「たばこと酒と女」が3点セットじゃない。
早朝とか昼間に皇居の周りをランニングしているヤツがジャズやらないよね(笑)。


―夜のニオイが全然ない(笑)。


吉井 だから、それまでの男の美学みたいなものが、たばこひとつやめるだけで崩れるんですよ! でも、実際にたばこを吸う人も減っているし、酒飲んでベロベロに酔っぱらってお姉ちゃんに絡んでる男も、若い人ではずいぶん減ってるなあと思うし。
だからもういいんじゃないかな、表現者が心身ともに健康でも(笑)。


―若いミュージシャンでも、昔のロッカーみたいに破滅型の人、いないですからね。


吉井 ミック・ジャガーがいい例だよね。
あの人こそ、すべての時代のロールモデルだから(笑)。
若い頃はドラッグをやりまくって、ある時期からピタッと水しか飲まないみたいな(笑)。


内田 でも、悪いことをやめても、ミック・ジャガーのダーティなイメージは別に消えませんもんね。
作家のスティーヴン・キングも、昔はコカインとか大量に吸っていて、その間に書き終わった小説のことを覚えてないみたいなこともあったらしくて(笑)。
でも、彼がたばこもドラッグも一切やめて書き始めた後期の作品って、また違った狂気が宿ってるんですよ。
ものすごい集中力と、しつこい感じ(笑)。
だから、表現者が怪物的なパワーを発揮していくのって、むしろ健康になってからなのかも。


―吉井さんは11月から全国縦断のライブツアーが始まりますね



吉井 実際、体の調子がいいんです。
最近は酒も控えているし。


内田 僕はたばこをやめられないと思うなあ。
親には「そんなに吸うなら、朝、1本食べなさい」って言われてる(笑)。


吉井 バナナか!(笑)



内田 そんなにちょこちょこ吸うのなら、朝、1本食べて、それで終わりにしなさいって。
家ではベランダでしか吸わない「ベランダ族」なんですけど、夏とか世界が真っ白になるくらいの、地獄のような直射日光が差すんです。
逆に冬とかは、首だけ窓から外に出して(笑)。


吉井 勝手なもんで、自分がたばこをやめちゃうと、ほかの人のヤニのニオイってすごく気になるんだよね。


内田 僕はヨメにクサいって言われますけど、ヤニがクサいっていうか、「ただ、クサい」って。
「大型犬か、おまえは!」とか(笑)。


吉井 自分で残念なのは、たばこを吸う女がニオイで無理になっちゃったことだなあ。


内田 僕も自分の加齢臭に最近気づき始めてるんです。
枕とか、オヤジのニオイがしますから(笑)。


吉井 僕より年下なのにダメじゃない!(笑)



内田 たばこをやめて酒も控えめにしていると、いろいろと手持ちぶさたじゃないですか?



吉井 その代わりに、腹筋をやってるんですよ。
腹筋、めちゃめちゃ割ってやろうと思って(笑)。


内田 ヘルシーだなあ!(笑)



吉井 3点セットのうち、たばこも酒もなくなったら、女も口説けなくなったんですよ。
全滅! だから、せめて腹筋だけでも! 勃起力だけでも!って(笑)。
これからのオトナの男は筋肉ですよ。
腹筋して、ジャズを聴く!(笑)



(取材・文/森 直人 撮影/本田雄士)



●吉井和哉(よしい・かずや)

1992年、THE YELLOWMONKEYとしてメジャーデビュー。
2001 年に活動休止(04年に解散)後、03年、YOSHIILOVINSONとしてソロ活動開始。
06年からは吉井和哉名義で活動中



●内田けんじ(うちだ・けんじ)

1972年生まれ。
92年に渡米し、サンフランシスコ州立大学で映画製作と脚本を学ぶ。
98年に帰国。
2005年、劇場デビュー作『運命じゃない人』が国内外の映画祭で賞を受賞



★映画『鍵泥棒のメソッド』は東京・シネクイントほか全国ロードショー公開中

竹内結子、ずぶ濡れ!愛か狂気か!? 衝撃のビジュアル公開!


2013年1月26日に公開される『映画 ストロベリーナイト』で、竹内結子が大雨の降り注ぐ中、びしょ濡れで地面に崩れ落ちている衝撃のポスター画像が公開された。
この画像が使用されたポスターは、22日より全国の劇場に掲出されるという。


竹内が、びしょ濡れで地面に崩れ落ちるポスターには、「降り注ぐ苦しみは愛か狂気か」の文字が刻まれている。
竹内がノンキャリアとしては異例のスピード出世で27歳のときに警部補に昇進した刑事・姫川玲子役を務める本作は、2012年1月から3月までフジテレビ系列にて放送されたテレビドラマの映画化作品。
ドラマ版では、西島秀俊演じる実直な部下・菊田和男との恋模様もファンの関心を集めていたが、映画版では、大沢たかお演じる暴力団幹部・牧田勲との恋模様も描かれることが明らかになっている。
果たして、「降り注ぐ苦しみは愛か狂気か」の言葉は、何を言い表しているのか……?



劇場で配布されるチラシには、「幾重にも隠蔽され、複雑に絡まった事件」「姫川班、最後の試練」の文字も。
左目が切り裂かれた四つの死体の謎に、姫川が迫っていくという映画版。
誉田哲也の「姫川玲子シリーズ」と呼ばれる作品群の中から2009年11月に刊行された「インビジブルレイン」を実写化する本作では、全編を通して雨が降りしきる。
雨が本作の象徴であることを示すような今回公開されたポスターに、映画への注目も高まることだろう。
(編集部・島村幸恵)



『映画 ストロベリーナイト』は2013年1月26日より全国公開

「預言者侮辱映画」出演女優が提訴


「預言者侮辱映画」出演女優が提訴


TBS系(JNN) 9月21日(金)1時37分配信
イスラム圏で強い反発を招いている、イスラム教の預言者・ムハンマドを侮辱する内容の映画に出演した女優が「砂漠の冒険映画だとだまされた」として、制作者の男性らなどを提訴しました。


「ムハンマドどころか・・・イスラムなんて言葉も出てこなかった。
私はただの母親役だと聞いていたの。
『砂漠の戦士』というタイトルの台本もあるわ」(映画に出演した女優 シンディー・リー・ガルシアさん)



訴えを起こしたのは映画に出演した女優、シンディー・リー・ガルシアさんです。


訴状によりますとガルシアさんは「2000年前の砂漠の冒険映画」だとする作品に出演。
しかし、出演者のセリフが吹き替えられ、動画投稿サイトに掲載されたとしています。


映画が注目されるにつれ、ガルシアさんは殺害予告などの脅迫を受けるようになり、家族にも危害が及ぶため孫に会えなくなったとして、映画の制作者の男性を詐欺とプライバシー侵害などで提訴、損害賠償を求めています。


また、動画投稿サイト「YouTube」と運営するグーグルに対しても映画の予告編の削除と損害賠償を求めています。


「YouTube」はすでにサウジアラビアやリビア、エジプト、インド、インドネシアで予告編の閲覧をできなくしていますが、アメリカでは引き続き見ることができるということです。
(20日19:03)

デビュー25周年の「BUCK-TICK」映画製作決定 公開は2013年


[映画.com ニュース] ロックバンド「BUCK-TICK」のデビュー25周年を記念し、バンドにまつわる映画が製作されることがわかった。
すでに収録時間は500時間を超えているそうだが、詳細は明かされておらず、今後公式サイトやFacebook上で発表されるという。
2013年に公開される予定だ。


同バンドは、1987年のメジャーデビュー以来、ボーカルの櫻井敦司、ギターの今井寿、ギター&キーボードの星野英彦、ベースの樋口豊、ドラムのヤガミ・トールというオリジナルメンバーで活動を続けている。
さまざまなジャンルの音楽を取り入れ、独自の世界観を構築したサウンドで"バクチク現象"を引き起こしている。


アニバーサリーイヤーの今年は、9月19日に最新アルバム「夢見る宇宙」をリリース。
10月6日~12月29日に合計27本におよぶ全国ツアー「TOUR夢見る宇宙」を予定しており、精力的な活動を行っている。

2012年9月20日木曜日

人気ゲーム「地球防衛軍」実写版主演は吉木りさ コスプレで「気分ウハウハ」


[映画.com ニュース] 河崎実監督がメガホンをとり目下製作中の、プレイステーションVita用ゲームソフト「地球防衛軍3 ポータブル」の特撮実写版プロモーション映像に、人気グラビアアイドルの吉木りさが主演していることが明らかになった。
タレントや歌手としても活躍中の吉木が、人気キャラクターの女性戦士ペイルウイングに扮する。


先日の製作発表で河崎監督が出したヒント"苗字が漢字2字、名前がひらがな2字で有名なトップ・グラビアアイドル"の答えは吉木りさ。
吉木は主演のオファーが来た時、「いかレスラー」「日本以外全部沈没」などで知られる河崎監督の"超B級ムービー"ということで、「どんなものだろうと、頭の中にはてなマークが飛んでいる状態でした(笑)」。
それでもゲーム好きの兄や家族が出演を喜んでくれたので、期待と少しの不安を抱え撮影に臨んだ。


現在、テレビドラマ「特命戦隊ゴーバスターズ」に出演しているが、自ら武器を持って戦闘シーンを演じるのは初めてで、グリーンバックの前でのアクションは新鮮だった様子。
さらにふだんからコスプレが好きなだけあって、ペイルウイングのコスチュームは「重厚感があるのに、いざ着てみるとすごく軽くて、これがプロの技なんだな」とテンションもあがり、「気分ウハウハで、楽しく撮影させていただきました」。


吉木以外のキャストも発表され、「ウルトラセブン」でモロボシ・ダンを演じた森次晃嗣をはじめ、「ウルトラマンA」の沖田駿一や「ウルトラマンネクサス」の堀内正美ら特撮経験者たちが顔をそろえた。


「地球防衛軍3 ポータブル」は、大量に侵略してくる巨大なアリやクモなどの地球外生命体を次々に撃退していく人気アクションゲームの最新作で、9月27日発売。
吉木が主演するプロモーション映像は、9月26日から地球防衛軍3ポータブルTHE COMMERCIAL 特設サイト(http://pscom.jp/psvita/edf/)で配信される。

イスラム教冒とく映画、女優が制作者を提訴


イスラム教冒とく映画、女優が制作者を提訴


日本テレビ系(NNN) 9月20日(木)19時8分配信
イスラム教を冒とくしたとされるアメリカ映画への抗議デモが世界各地に拡大している問題で、この映画に出演した女優が19日、精神的苦痛を負ったなどとして、映画の制作者を訴えた。


カリフォルニア州の裁判所に訴えを起こしたのは女優のシンディー・リー・ガルシアさんで、弁護士などによると、ガルシアさんは当初、歴史冒険映画だと言われて出演したが、撮影後に、映画の予告編が預言者・ムハンマドを冒とくする内容に変えられた。
ガルシアさんは殺害の脅迫を受けた他、女優としての名誉を傷つけられたとして、映画の制作者に損害賠償を求めている。


また、ガルシアさんは、動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」に投稿された映像について、サイトを運営する「グーグル」が削除に応じないとして、グーグルにも損害賠償を求めている。


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前田敦子が東京国際映画祭の大使に就任!「たくさんの出会いが楽しみ!」と笑顔


10月20日(土)から10月28日(日)まで開催される第25回東京国際映画祭。
いよいよ開幕まで1か月と迫った9月20日、記者会見が六本木アカデミーヒルズで行われ、TIFFアンバサダーに就任した前田敦子、コンペティション部門に選出された『フラッシュバックメモリーズ 3D』の松江哲明監督が登壇。
前田は「25回目の開催、おめでとうございます。
TIFアンバサダーという役目に選んでいただき、とても嬉しいです!」と笑顔で挨拶した。


【写真を見る】キュートな黒のパンツスタイルで登場、笑顔の前田敦子



世界に誇れる質の高い作品を集め、様々なジャンルの作品を9日間で一挙に上映する東京国際映画祭。
ソロとなり、女優として新たなスタートを切った前田にとって、映画祭の大使という役目は嬉しい任命となった。
「とても重要な役目ですね。
とても緊張していますが、私自身映画がものすごく大好きなので、たくさんの方と出会えて、交流を持てることがすごく楽しみです」と微笑んだ。
また、映画館に足を運ぶ機会も多いといい、「一人でも映画館に行きます!たくさん映画を見て、吸収できるように頑張っています。
今、素敵なスタートラインに立たせていただいている。
これから"求められる女優さん"になりたい」と女優としての意気込みを教えてくれた。


そしてこの日は、ユニジャパン理事長の高井英幸氏、第25回東京国際映画祭チェアマンの依田巽氏、ユニジャパン事務局長の西村隆氏、第25回東京国際映画祭事務局長の都島信成氏も出席し、概要が発表された。
高井氏は「いよいよ25回目として節目の年を迎えました」と挨拶。
「映画は世界の共通言語であり、映画祭は文化交流の場。
映画を通じて、文化、ビジネス、映画人の交流がこれまで通り行われることを切に願っています」と、複雑な政治情勢のなか、映画祭が担う役割について力強く語ってくれた。
依田氏は「『今こそ、映画の力を』との言葉をスローガンに掲げます。
グリーンカーペットは今年で5回目となりますが、地球が人間を作り、人間が映画を作るという考えのもと、今年も環境をテーマに開催いたします」とコメント。
続けて「映画祭は、国際的に認知してもらい、多くの優れた作品が集まり、それが日本の映画ビジネスとして発展することを目標として、ここまでやってきた。
今年はコンペティションに1332本のエントリーが集まった。
5年前は690本のエントリーだったのが、ほぼ倍増。
多くの期待が集まっているのを感じます」と映画祭の発展への思いを明かした。


また、コンペティション部門に選出された『フラッシュバックメモリーズ 3D』は、追突事故で高次脳機能障害を負ったディジュリドゥ奏者GOMAが、リハビリ期間を経て徐々に復活する過程を振り返る音楽ドキュメンタリー。
松江監督は「コンペティションに選ばれたと聞いて、一人で居酒屋で祝杯をあげた」と照れ笑いを浮かべ、「1年かけてじくり作った作品。
GOMAさんのライブを見て、これは3Dで撮りたいと思った。
でもスケール感があったり、飛び出すような3Dではなく、小さな3Dの作り方をしてみたかった。
GOMAさん個人の中に入っていくような疑似体験をするような映画を目指しました」と作品に込めた思いを明かしてくれた。


そのほか、公式オープニング作品に、世界最速公開となる『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』(11月9日公開)、特別オープニング作品にリドリー・スコット製作総指揮で3.11の思いをつないだ『JAPAN IN A DAY ジャパン イン ア デイ』(11月3日公開)、公式クロージング作品にはクリント・イーストウッド主演の『人生の特等席』(11月23日公開)が決定するなど、色とりどりのラインナップで、芸術の秋を鮮やかに彩る東京国際映画祭。
世界各国の映画人の思いに直接触れられる貴重な機会でもあるので、是非とも最新情報をチェックして、開幕を楽しみに待ちたい。
【取材・文/成田おり枝】

ブラッド・ピット、ボリウッド映画出演に前向き!


ブラッド・ピットは、インド映画に魅力を感じているそうで、いきなりボリウッド映画に出演する可能性もあるとNY Daily Newsに語っている。


【写真を見る】『スラムドッグ$ミリオネア』など、ハリウッドからの注目を集めているボリウッド映画



「インド映画は、マイペースで順調に成長している気がする。
ボリウッド映画の仕事をしてみたいと思う。
インドの映画はドラマティックで、カラフルな色彩があるから。
インドでの映画製作は進化していると聞いているし、最近はオスカーや世界市場にもインド映画が進出しているよね」とブラッドは語っている。


近年は、アミターブ・バッチャンやアニル・カプールなど、世界的知名度を持つインド人俳優が増え、ボリウッドがハリウッドからの注目を集めている。
レディー・ガガは、「これからはハリウッドではなくボリウッドよ」とツイートしたこともあった。


「チャンスがあれば、アイシュワリヤー・ラーイと共演したい。
彼女は非常に多才な女優だからね。
彼女は『Mistresses of Spices』や『ピンクパンサー2』(09)などに出演して素晴らしい仕事をしている。
最も人気のあるボリウッド女優の1人でありながら、そのスタイルと美しさと演技力で、西洋でも評価されている。
『トロイ』(04)では、彼女と共演しそこなったからね」というブラッドは、カンヌ国際映画祭で評議員も務めたことのあるアイシュワリヤーと『トロイ』で共演する話があったそうだが、彼女がブラピの相手役のオファーを断ったため、実現しなかったという。


「インド映画と俳優たちのクオリティーはとても高いと思う。
ある日突然、僕もボリウッド映画に出演して、バックに大勢のダンサーを従えて踊っているかもしれない」とブラッドは語っている。
【UK在住/ブレイディみかこ】

イスラム預言者侮辱映画に出演の女優、プロデューサーを訴える「アドベンチャー映画だと思っていた」


イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとされ、中東での反米デモのきっかけとなったアメリカ映画『イノセンス・オブ・ムスリムズ(原題) / Innocence of Muslims』に出演した女優のシンディー・リー・ガルシアが、映画プロデューサーとYouTubeを訴えたことがわかった。
HuffPost Entertainmentなど複数メディアが報じている。


シンディーは現地時間19日、ロサンゼルス高等裁判所にプロデューサーであるナクーラ・バスリー・ナクーラに対する訴状を提出。
シンディーは、同作はもともと『デザート・ウォーリアー(原題) / Desert Warrior』というタイトルの歴史的なアラビア砂漠のアドベンチャー映画だったのにもかかわらず、出来上がった作品は「憎むべき反イスラム映画」になっており、そんな映画に自ら出演したようにされてしまったと主張している。


シンディーの代理人はE! Onlineに、「バスリー・ナクーラはシンディーにこれは古代エジプトの話だと言いました。
彼女が渡された脚本にも宗教的な要素は一切出てきません」とコメント。
同作がインターネット上にアップされてしまったために彼女の生活は一変し、家族までもが身の危険を感じているという。


シンディーは同時にYouTubeに対する訴状も提出し、同作をYouTubeから削除するように求めているとのこと。
同作がきっかけとなったとされる中東の反米デモはいまだ収まる気配がなく、リビアではアメリカ大使ら4人が殺害されている。
(編集部・市川遥)

映画『白雪姫と鏡の女王』、エンドロールでリリー・コリンズがイイ


ジュリア・ロバーツ主演の話題作『白雪姫と鏡の女王』が、14日(金)より全国で公開となり、三連休中は、新宿、横浜、大阪などを中心に満席の回が出るほどの大賑わいを見せた。


◆映画『白雪姫と鏡の女王』エンドロール映像



「面白かった!」「楽しかった」「可愛かった」といったたくさんの明るいコメントがソーシャルで駆け巡る中で、注目すべきが本作のエンドロールへのコメントの多さだ。
監督のターセム・シンがインド出身ということから、ボリウッド風のミュージカルシーンが用意され、主演のリリー・コリンズが初の歌声を披露したことでも話題を呼んでいるのだが、「エンドロールの映像!最高!」「多幸感に包まれるラストは絶対にスクリーン向き」「エンドロール盛り上がる!オススメ!」「リリー・コリンズの歌唱力に驚いた!」「一番テンションあがった!」など、鑑賞後の人たちから多くの絶賛の声が集まって話題となっているのだ。


リリー・コリンズは、何を隠そうフィル・コリンズの実娘なのだ。
サラブレッドの実力は確かで、そのパフォーマンスは、初の歌声披露とは思えぬ堂に入ったもの。
白雪姫と王子の結婚を祝うために開かれた舞踏会のシーンで、ニナ・ハートの60年代のポップソング「Love」を白雪姫役のリリー・コリンズが歌うもので、ボリウッド風ミュージカルシーンに仕上がっている映像だ。
BARKSではそのエンドロール映像を公開しているので、是非チェックを。


「実は最後のシーンは両親に秘密にしていたの。
サプライズしようと思って。
作品を観たあと、二人は珍しくエモーショナルになっていたわ。
彼らの娘として誇らしい作品になったと思っています」──リリー・コリンズ



映画『白雪姫と鏡の女王』

今度の「白雪姫」は楽しくて、笑えて、心が躍り出すハッピー・ファンタジー・エンタテイメント。
かしこカワイイ新時代のプリンセス vs 毒舌アラフォー女王。
マッチョ系草食男子の王子様を取り合って、おとぎの国のバトルが勃発!18歳になった若くて美しい白雪姫は、宝石やドレスが大好きな毒舌ワガママ女王と城で2人暮らし。
年下王子と結婚を企むワガママ女王に目の敵にされ、ある日森へと追放される。
助けられた7人の森のギャング団に仲間入りをした白雪姫は、知恵と戦術を身に付け、王子を取り返すために、史上最強のワガママ女王へと挑戦状を叩きつける。


監督:ターセム・シン『ザ・セル』

衣装:石岡瑛子(遺作)

配給:ギャガ

出演:ジュリア・ロバーツ、リリー・コリンズ

(C) 2011 Relativity Media, LLC. All Rights Reserved.

草刈民代 夫の演出で激愛シーン


女優・草刈民代(47)が19日、都内で行われた主演映画「終の信託」(10月27日公開)の完成披露会見に出席。


夫の周防正行監督(55)と「Shall we ダンス?」以来、16年ぶりに劇映画でタッグを組み、終末医療をテーマにしたラブストーリーに挑んだ。


草刈演じる女医と浅野忠信(38)演じる同僚医師との激しいラブシーンが盛り込まれているが、草刈は「自分のことだけ考えてできるので夫の存在には邪魔されません」とあっけらかん。
周防監督も「いい映画にしたいという思いだけ。
妻が裸でそこにいるというのは問題ではなかった」とこちらもキッパリ。

こんな映画は見ちゃいけない!(9/20)

本日、とりあげる作品は

「鍵泥棒のメソッド」 です。

男の腹を刺しクルマのトランクに押し込めて現場から逃げ去る、わず
か数秒の鮮やか殺し屋の手口。財布の中身は千円札と小銭、自殺を試
みるが失敗する売れない役者の絶望。セリフはなくても、ほんの数カ
ット見せるだけで彼らがおかれた状況を端的にわからせてしまう映像
の力に引きつけられる。物語は、そんな2人の男がお互いのプロフィル
を交換したことから起きる様々なトラブルを描く。決して憧れていた
姿ではないけれど別の人生も意外と心地よい、ならばいっそなりきっ
てしまうとどうなるか。しかし世の中それほど甘くはなく、彼らには
大きな試練が待ち受ける。

元劇団員の桜井が銭湯に行くと、コンドウが石鹸で足を滑らせる。桜
井はコンドウのロッカーの鍵をすり替え、彼の服を着て銭湯を抜け出
し、記憶障害になったコンドウは自分が桜井だと思い込んでしまう。

桜井は金持ちのコンドウの身分も盗み、彼が"伝説の殺し屋"と知っ
ても尻込みせず、依頼人のヤクザと交渉したりする。一方、コンドウ
は婚活中の雑誌編集長・香苗と知り合い、結婚を申し込まれたりする。
どこかヌケているが殺し屋を演じ切ろうとする桜井の役者魂と、元来
の几帳面な性格で桜井以上にまっとうな役者を目指すコンドウのプロ
根性、努力家だが気持ちにゆとりのない香苗の独善。

コミカルかつディテール豊かな3人の軽妙なエピソードが絶妙のトラ
イアングルを形成し、予想を裏切る展開は二転三転する。

お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

「鍵泥棒のメソッド」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120919

を参考にしてください。

本日はもう1本

「バイオハザードV:リトリビューション」 です。

人間の生き血を求めて襲いかかる大量のゾンビ"アンデッド"を容赦
なくぶち殺していく、それが「バイオハザード」のお約束だったが、
今回は高度なサバイバル能力を備えた人間とクローンが敵。ただ衆を
頼み噛みつくしか能のないアンデッドの殺戮場面を抑えたことでより
戦闘シーンが洗練された。一か所クリアするとさらに困難な次のステ
ージに移動する構成はもはや映画というよりロールプレイングゲーム。
3Dで表現された壮絶なアクションは"飛び出し感"にあふれ、思わず
のけぞるほどの迫力で視覚的には大いに楽しめた。

秘密基地に監禁されたアリスを救出するために特殊部隊が派遣される。
独房を抜け出したアリスはエイダの協力を得、東京やNYの街並みを模
した空間を、ジル率いる追撃隊をかわしながら合流地点に向かう。

その過程で、アリスたちはクローン製造工場を通過、彼女を母と呼ぶ
クローンの少女と出会う。別の模倣都市では別のクローンが別の人生
を歩んでいる、まさにパラレルワールドを横切りながらアリスは目の
前の敵を倒していく。もともとこのシリーズにストーリーの整合性や
思想を欲張るのは野暮。追及するのは、いかに仮想空間でのバトルを
リアルに体感させるか。ここではレントゲン写真風の映像で骨が破壊
されるカットを挿入して痛みを再現するなど、随所に工夫が見られた。

もしかして次回作はクローン対人工知能の戦いになるのかも。ますま
すアンデッドの出番は少なくなるな。。。

お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

「バイオハザードV:リトリビューション」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120918

を参考にしてください。

2012年9月19日水曜日

ティム・バートン監督初の描き下ろし直筆画がTシャツに!全世界発売決定!


新作映画『フランケンウィニー』の公開を前に、メガホンを取ったティム・バートン監督の描き下ろしの直筆画などが描かれたコラボレーションTシャツが、ユニクロ限定で発売されることが明らかになった。


映画『フランケンウィニー』場面写真



ディズニー映画公開記念として、『アリス・イン・ワンダーランド』『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』に続く3度目のユニクロ限定Tシャツとなった「FrankenweenieグラフィックTシャツ」。
ティム・バートン監督が初めて限定Tシャツのためにメインキャラクターのスパーキーなどを特別に書き下ろした直筆画を含む全23柄が発売される。


『アリス・イン・ワンダーランド』のグラフッィクTシャツは、発売日に店舗前に行列ができるほど盛況だったバートン監督。
今回のコラボレーションに、「ユニクロとの特別企画により、新作映画『フランケンウィニー』の原画スケッチと映画シーンを使用したインスパイヤード・コレクションをお楽しみ下さい」とコメントを寄せている。
Tシャツは、12月上旬より日本を含む13の国と地域で発売される予定だという。


なお、『フランケンウィニー』は、科学が大好きな少年ヴィクターが、不慮の事故により亡くなった愛犬をよみがえらせてしまったことから巻き起こる騒動を白黒3Dのアニメーションで描いた作品。
(編集部・島村幸恵)



映画『フランケンウィニー』は12月15日より全国公開

「FrankenweenieグラフィックTシャツ」(税込み:1,500円)は12月上旬発売予定

ジェームズ・キャメロン、シュワちゃんのシンクタンクに参加


[映画.com ニュース] 元カリフォルニア州知事で俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーが立ち上げた政策シンクタンクのシンポジウムに、ジェームズ・キャメロン監督らハリウッドの大物がこぞって参加することになったと、Deadlineが報じた。


シュワルツェネッガーは8月、南カリフォルニア大学(USC)と共同で、国家政策と外交政策を対象にしたUSCシュワルツェネッガー研究所の設立を発表している。
9月24日に行われるシンポジウムには、「ターミネーター」シリーズや「トゥルー・ライズ」で3度仕事をしたキャメロン監督をはじめ、イマジン・エンタテインメントのブライアン・グレイザー、ユニバーサル・スタジオのロン・メイヤー社長、インタースコープ・レコードのジミー・アイオビン社長ら、そうそうたる顔ぶれが出席する。


なお、シュワルツェネッガーは、現在ハリウッド俳優としてのキャリアを再構築中で、今夏全米公開された「エクスペンダブルズ2」に続き、「ザ・ラスト・スタンド」(13年1月全米公開)、シルベスター・スタローンと共演の「ザ・トゥーム」(13年9月全米公開)の公開が控えている。

周防正行監督、妻・草刈民代の“濡れ場”に抵抗なし


[映画.com ニュース] 周防正行監督の最新作「終の信託」が完成し9月19日、周防監督をはじめ、「Shall we ダンス?」以来16年ぶりに共演を果たした草刈民代と役所広司、共演の大沢たかおが都内で会見した。
終末医療の現場を舞台に、ある重病患者(役所)からの"信託"を受けたエリート女性医師(草刈)が下した決断と、それを殺人罪とみなす検事(大沢)の攻防を描く。


【フォトギャラリー】「終の信託」完成披露会見の模様



原作は現役弁護士・朔立木の同名小説。
周防監督が小説を映画化するのは今回が初めてで、「物語としてはわかりやすいが、構成やセリフ量、動きのない人を撮るなどかなり挑戦的な作品」。
目指したのは「映画らしい映画」だといい、えん罪事件を通して司法システムの実態を描いた前作「それでもボクはやってない」と比較しながら、「今回はシステムそのものよりも、その中で人間がどう苦悩し、克服していくかを追及した。
前作からの反動かな」と語った。


草刈にとっては「Shall we ダンス?」以来16年ぶりの"劇映画"出演で、「こんなにせつない女性がいるんだろうかと気持ちを動かされた。
ふり幅も激しい人物なので不安もあったが、やるからには全力投球で彼女の"切実さ"を演じたかった」と述懐。
役所との再共演に「常に"そこに"いてくれる存在で、すんなりお芝居に入れた」と喜びをかみしめる。
一方の役所も、「この16年でさまざまな経験をされたのか、女優としての気迫を感じた」と草刈の成長に驚いていた。


草刈は、不倫相手の同僚医師(浅野忠信)との激しい濡れ場にも挑戦し「妻だから……、とか考える余裕はないし、とにかくいい作品にしたい一心だった」(周防監督)。
周防組に初参加した大沢は「高い意識と張りつめた空気。
それに笑顔が絶えないすばらしい現場。
夢のような時間を過ごすことができた」。
撮影中の周防夫妻について「おふたりが"緊迫"する瞬間があったので、僕はお茶を飲みに行ったり、結構気を使った(笑)」と明かし、笑いを誘っていた。


本作の公開を記念し、10月8日に周防監督の「シコふんじゃった。
」「Shall We ダンス?」「それでもボクはやってない」を3本立て上映する「周防正行映画祭」を東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催する。
第25回東京国際映画祭の特別招待作品として、10月24日に公式上映されることも決定した。


「終の信託」は10月27日から全国で公開。

ジェームズ・キャメロン監督、『ジュラシック・パーク』監督をわずか数時間の差で逃した過去を明かす


映画『タイタニック』や『アバター』で世界の興行収入を塗り替えてきたジェームズ・キャメロン監督が、スティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けた超大作『ジュラシック・パーク』の製作を考えていたことをThe Huffington Post紙で明らかにした。


映画『ジュラシック・パーク』フォトギャラリー



同紙によるとジェームズ・キャメロン監督は、『ジュラシック・パーク』の原作を執筆したマイケル・クライトンの映画化権を獲得するために動き出していたが、わずか数時間差でスピルバーグ監督に同原作の映画化権を奪われたようだ。


ただ、実際に完成したスピルバーグの『ジュラシック・パーク』を観たジェームズ・キャメロン監督は「スピルバーグ監督は、子ども向けの恐竜映画を製作したんだ。
もし僕が『ジュラシック・パーク』を製作していたら、エイリアンと恐竜を含めていただろうから、子どもたちにとってはフェアじゃなかったね。
それに、恐竜は8歳児くらいためのものだ。
もちろん、我々も恐竜映画を楽しむことができるが、基本的には子どもたちのためのもので、子どもがターゲットから外れてないけない。
したがってスピルバーグ監督の繊細な感性はあの映画に的確で、僕が監督していたらもっとグロテスクになっていただろう」と明かしている。


もしジェームズ・キャメロン監督がメガホンを取っていたら、確かに恐竜の壮絶な戦いが観られたかもしれないが、多くの子どもを含めた世界的な興行を収めたかはわからない。
ただ優れた監督は、常に興味深い題材に食指を動かしていることは間違いないようだ。
(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

<注目映画紹介>「イラン式料理本」イラン女性が料理する姿を追ったドキュメンタリー


イランの家庭のキッチンをのぞくドキュメンタリー作品「イラン式料理本」が15日に公開された。
主婦歴40年の監督の母や監督の妻、新婚の主婦……イランの女性が料理を作りながら語る映像。
それだけなのに、世代の違い、家族のドラマ、イラン社会が映し出されていて観客を飽きさせない。


【写真特集】「イラン式料理本」のその他の場面カット



監督の母親はラマダン(絶食期間のある9月)の後に食べる料理を用意中。
妻は監督の友人をシチューでもてなす。
妹は慣れない手つきでナスの煮込みをつくる。
母の友人は10代で結婚。
ピラフ作りにこだわりがある。
義母は伝統料理を手間ひまかけて作っている。
友人の母親は9歳で結婚し、もうすぐ100歳を迎える。
大家族のためにせっせと働く主婦たち……。
大勢で料理を囲むが、片付けは女の仕事。
カメラは定点観測のように主婦を映していく……。




イラン映画では料理が出てくるシーンがよくある。
イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督の最新作「ライク・サムワン・イン・ラブ」でも、舞台は日本だが、人をもてなす装置として、料理が印象的に登場していた。
料理はコミュニケーションツールであり、作る人の思いがこもるものでもある。
年配の主婦は、たくさんのスパイスを使って何時間もキッチンに立ち料理を作る。
だが、監督の妻のシチューは缶詰! 撮られていることが分かっているのだから、もう少しはマシなものを……と思うが、これも演出なのか? 女性の社会進出とともに、家庭料理も簡素なものになっていくのは、どの先進国も同じ事情だ。
家事の大変さと楽しさも万国共通だろう。
主婦の仕事に並々ならぬ思いを持っていそうな義母からは、姑(しゅうとめ)と何十年もかけて積み上げた家族関係が透けて見える。
「絶対に手でかき混ぜる」という信念で、「こんな料理があるんだ!」と思わせる伝統の料理を作り上げている。
15日から岩波ホール(東京都千代田区)ほか全国で順次公開。
(キョーコ/毎日新聞デジタル)

天才ジャズピアニスト・ペトルチアーニ最後の来日公演の体験談募集!


[映画.com ニュース] 障害を抱えながら、カリスマ的人気を誇ったフランスの天才ジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニに迫ったドキュメンタリー「情熱のピアニズム」の公開を記念し、ペトルチアーニが行った最後の来日公演の体験談を募集するキャンペーンが行われている。


【作品情報】「情熱のピアニズム」



1997年11月10~15日に、老舗ジャズクラブのブルーノート東京で開催された同公演。
ペトルチアーニのパフォーマンスを一目見ようと、多くの観客が詰めかけた。
同キャンペーンは、10月12日午後4時まで実施。
今作の公式Twitter(@pianism_movie)や、Facebook(http://www.facebook.com/events/458801790809172/)などで貴重な体験談を募る。
応募者のなかから抽選で、ブルーノート東京のジャズライブへの招待をはじめ、ペトルチアーニのCDなどがおくられる。
寄せられた体験談は、公式サイトで発表される。


「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォード監督のメガホンで、ペトルチアーニの生涯を追った今作。
ペトルチアーニは骨形成不全症のため全身の骨が折れた状態で生まれるが、幼くして音楽の才能を開花させ、ヨーロッパ出身のピアニストとして初めて名門ブルーノートレコードと契約する。
貴重な映像や関係者のインタビューを交え、フランス最高のピアニストとして称えられた栄光の日々や女性問題に悩まされたプライベートなど、激動の36年を映し出す。


「情熱のピアニズム」は、10月13日から全国で公開。

映画初主演の由愛可奈 宿命や恋に悩む女吸血鬼に!


人気AV女優・由愛可奈(19)が映画「百日のセツナ 禁断の恋」で、映画初主演を飾った。
悪魔が創造した女吸血鬼(セツナ)を描くエッチで切ないバンパイア・ファンタジー。
100日間のセックス禁止を守らなければ死を迎えることになるセツナが、宿命や恋に悩む姿を映し出す。


その他の写真、インタビュー動画



由愛可奈は「お話をいただいて台本を読んで、最後のシーンで『あ、これオモシロそう』と思ったんですよ。
でも、まさか私が主演だなんて…」とビックリした様子。


人間と吸血鬼で揺れ動く難しい役柄だが、「最初は『なんでセツナがセックスしてはダメなのかな?』とか考えて。
監督にいろいろ聞いていくうちに、自分の中で"セツナ"とはこういうものというのができました」と貪欲に吸収していった。
"AV女"と"女優"との違いには「今の職業がV(AV)なんですけど、やっぱり全然違いましたね。
演技はもちろんセリフもあって。
自分じゃなくて、セツナにならないといけない。
セツナってどういう子だろうって考えたり。
でも、今回もAVもどっちも好きですよ」と笑顔を話した。


今後"女優"としての野望はあるのか?「学生の役をやってみたいんです。
今だったら理想の学生生活が演じれるんじゃないかなって。
勉強が好きじゃなくて、いい学生生活じゃなかったんです(笑い)。
金八先生みたいなのがいい。
いろんなアクシデントはあるけど、みんなで乗り越えていったり。
脱ぐ役もお話をいただければ、やるつもりですよ!」

菅田将暉、可愛い路線で勝負!6歳の心を持つ18歳の少年役にトライ


「仮面ライダーW」の菅田将暉の映画初主演作は、やまだないとの同名コミックの映画化『王様とボク』(9月22日公開)。
本作で彼が挑んだのは、6歳の時の事故で昏睡状態のまま眠り続け、12年後に目覚めたという主人公・モリオ役。
あどけない笑みを浮かべ、はしゃぎまわるモリオを見ると、母性本能を刺激されそうだ。


【写真をもっと見る】ピュアな笑顔ではしゃぐ菅田将暉が可愛い!



心の時計は6歳で止まったままなのに、時間だけは容赦なく流れ、今は18歳となったモリオ。
子供たちに紛れ、屈託ない表情で笑い合ったり、美味しそうにフルーツパフェをほおばる姿は、実に愛らしくて胸キュンだ。
モリオの汚れなき純白の心を体現するような白の服もマッチしていて、どこか浮世離れしたキャラクターが実にはまっている。


モリオの幼なじみ・ミキヒコ役には、『ツナグ』(10月6日公開)や『今日、恋をはじめます』(12月5日公開)と、話題作が待機中の松坂桃李。
菅田と松坂は、「仮面ライダーW」に「侍戦隊シンケンジャー」と、共にヒーロー物の出身で、『麒麟の翼 劇場版・新参者』(12)でも共演しているからか、息もぴったりだ。
ちなみに「侍戦隊シンケンジャー」出身の相葉裕樹も、モリオの幼なじみ・トモナリ役で出演している。


松坂桃李は、映画はもちろん、NHKテレビ小説「梅ちゃん先生」でお茶の間の人気も得て、既にブレイクを果たしているが、菅田将暉も本作の後、田中慎弥の芥川賞受賞作の映画化『共喰い』(2013年夏公開)という話題作が控えている。
是非、松坂に続いて、爽やか実力派スターの道を行ってほしいものだ。
そういう意味でも、中身は子供の18歳という難役を演じ切った菅田の初主演作『王様とボク』に期待がかかっている。
【文/山崎伸子】

前田健、残念?撮影中に恋の発展なし


タレント、前田健(41)が18日、東京・虎ノ門のポニーキャニオンで行われた出演映画「LIAR GAME -再生-」(松山博昭監督)のブルーレイ&DVD発売会見を行った。


同作は俳優、松田翔太(27)主演で3月に公開。
元天才詐欺師らが20億円をかけたライアー(だまし合い)ゲームに挑む物語で、興収21億円を突破した人気作だ。
臆病な性格の元中学教師役を好演した前田は「寒い時期の撮影だったので、色恋沙汰は生まれませんでした」と残念そう? に振り返った。
ほかに共演の池田鉄洋(41)らも同席した。

新時代の旗手となる作品! 北野武監督が見せた大いなる自信


北野武監督の最新作、映画「アウトレイジ ビヨンド」(10月6日・土公開)のジャパンプレミアが、9月18日、都内で行われ、北野監督、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、松重豊、小日向文世、高橋克典、新井浩文、塩見三省、中尾彬、神山繁が登壇した。


【写真】舞台あいさつには超豪華オールキャストが勢ぞろい



出演者たちは「とにかく前作(アウトレイジ)の一番最後で、上り詰めましたので、その人間の末路を見ていただきたいと思います」(三浦)、「今回は出世して若頭になったのですが、(頂点に上る)器じゃなかったようで…(笑)。
ひどい目に遭います」(加瀬)、「参加して、大変楽しく仕事ができました」(中尾)、「念願の北野組の役者として、この映画に出演できたことを本当にうれしく思ってますし、仕上がった作品を見て、本当に楽しかったし、面白かったし、すっきりしました。
撮影中に怒鳴ったら、澱が全部出て血圧が下がりました(笑)」(西田)、「憧れだった北野武監督の作品で出れて、素敵で緊張感のある時間が過ごせました」(塩見)、「憧れの北野武監督の映画に出させていただきまして、本当に光栄でした。
高い緊張感と自由と、すばらしい空気の中で演じさせていただけて、本当に幸せでした」(高橋)、「ご覧になる方は、文句なしに楽しめると思います」(神山)、「二作続けて、片岡という刑事役でスクリーンに存在できたことを本当に感謝しています。
そして、この役を作ってくださった北野監督に心からお礼を言いたいと思います」(小日向)、「現場では緊張のしっぱなしでした。
でも、北野組に参加できたことは本当に幸福なできごとでした」(松重)、「小日向さん同様、本当にこの役を監督からいただいて、本当に感謝しております」(中野)、「普段、他の映画だと大体、僕が一番強面なんですが、きょう一番かわいいっす(笑)」(新井)とそれぞれあいさつ。


北野監督は「カンヌ映画祭では、反応が怖かったんですが、試写後、みんな喜んでくれたんでほっとしました。
賞の関係でいうと、時代の流れで、『暴力を描いた映画はもらっちゃいけない』って言われりゃ『まぁ、そうかな』と思って、『名誉だけもらおう』ということなんですけども」と語った。
また、「今回の映画は、見てわかるとおり、役者さんたちがみんな主役を張れる人たちばっかりです。
当然ギャラも相当かかります! すごいです!! 事務所としても大変ですけども、皆さんが友達を誘って見ていただければ、なんとか赤字が解消できる」と笑いを交えた言葉でPRした。


さらに、「高倉健さんの任侠映画の後、深作(欣二)さんの『仁義なきシリーズ』が、日本の暴力映画の歴史を作って来ましたが、多分この『アウトレイジ』というのが新しい時代だと思います。
最後まで楽しんでください」と大いなる自信を見せた。

2012年9月18日火曜日

『アウトレイジ ビヨンド』が日本でお披露目。北野武監督も自信満々


北野武監督の最新作『アウトレイジ ビヨンド』のジャパンプレミアが18日に都内で開催され、北野監督をはじめ、西田敏行、三浦友和、加瀬亮、中野英雄、松重豊、小日向文世、高橋克典、新井浩文、塩見三省、中尾彬、神山繁という豪華"悪人"キャスト陣が一堂に会した。
北野監督は「みなさん主役級だから、ギャラが相当かかりました。
うち(事務所)としても大変」と愚痴をこぼしながらも、高倉健の『任侠』シリーズや深作欣二監督の『仁義なき戦い』など過去の名作群を引き合いに「新しい時代のバイオレンス映画になった」と自信満々でアピールした。


その他の写真



ヤクザ社会の壮絶なる下克上劇を描き大ヒットした2010年の『アウトレイジ』の続編がついに日本のファンにお披露目された。
獄中死したはずの大友(たけし)が警察の思惑によって釈放され、関東VS関西の両巨頭がぶつかり合う抗争に身を投じる姿が、前作をビヨンド(超越)する極限のバイオレンスで描かれる。


北野監督にとっては、16作目にして初の続編映画で、第69回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品された。
惜しくも賞は逃したが「向こうではやたらウケましたね。
(現地にある自身の)ファンクラブの会員とも酒を飲みながら『最高傑作』と評価してもらった。
まあ、酒をおごったのはオレだけど(笑)」。


コワモテ俳優がズラリ勢ぞろいする中、異彩を放つ西田は「念願だった北野監督の作品に出演できて本当に嬉しい。
大声でどなってスッキリしましたし、おかげで血圧も正常に戻った」とユーモアを交え、本作への出演に喜びを表した。
一方、前作からの"生き残り組"にも、今回はさらなる波乱が待ち構えており「頂点に上り詰めた男の末路をぜひ見てください」(三浦)、「出世して若頭になったんですが、どうもその器じゃなかったようで、ひどい目に遭いました」(加瀬)とファンの期待をあおっていた。


『アウトレイジ ビヨンド』

10月6日(土)より全国ロードショー

篠原涼子&香川照之、愛息からの“激励”で声優大奮闘


[映画.com ニュース] 女優の篠原涼子と俳優の香川照之が9月18日、声優を務める尾田栄一郎原作の人気アニメシリーズ「ワンピース」の劇場版最新作「ONE PIECE FILM Z」の公開アフレコを都内のスタジオで行った。


【フォトギャラリー】篠原涼子と香川照之が出席した公開アフレコの模様はこちら



大ヒットを記録した前作「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」(2009)以来、3年ぶりに原作者・尾田自らが総合プロデューサーを務め、劇場版では初めての「新世界編」を描く。
ルフィたち麦わらの一味は、全海賊の抹殺を企む元海軍大将ゼットと新世界の命運をかけた戦いに挑む。
人気放送作家の鈴木おさむが脚本を担当し、「プリキュア」シリーズを手がけてきた長峯達也監督がメガホンをとった。


第2子出産後初の映画作品で声優に挑んだ篠原は、「声優のお仕事はずっとあこがれだったので、こんな大きな作品にビビッてしまった。
プレッシャーに負けながらも楽しく、また機会があればやりたい」と意欲満々。
ルフィ一味の前に立ちはだかるゼット最強の部下で"モドモドの実"の能力者・アイン役を演じ、「アインはナイスバディだけど、こっちの世界は見えないから何でもできちゃう。
篠原涼子ではなく、アインそのものが出てくるように願いを込めながらやった」と語った。


"モサモサの実"の能力を操る忍者風の男ビンズを演じる香川も、「非常に大きな漫画で大きな体験をしている。
(ビンズの)色の組み合わせが好きで、違和感を覚えずに入り込めた」と手応えを感じていた。
アドリブも多いそうで、「有り得ないくらいの打撃を受けるわけで、人類が体験したことのない声が出るはず。
『思いっきり言っちゃって』と言われているので、『ONE PIECE』ってそういう世界なんだなって。
等身大よりも大きく演じている」と役に入り込んでいた。


また、篠原の長男は同シリーズのファンだそうで「内容に追いつけていないけれど、キャラクターが好きでお部屋にある。
私が声優をやることになったらテンション上がっちゃって、『あのおもちゃ持ってきて』とおねだりしてくる」とほほ笑んだ。
香川も今作を機に原作コミックを全巻読破したといい、「大変な勢いで引き込まれていくので、老眼が進んじゃった(笑)。
息子が好きで、家で『モサモサの~』って練習していたら、『違うな』ってダメ出しされた」と明かし、笑いを誘った。


「ONE PIECE FILM Z」は12月15日から公開。

広末涼子“モンチッチ”堺雅人に胸キュン!『鍵泥棒のメソッド』初日


内田けんじ監督の4年ぶりの新作『鍵泥棒のメソッド』が15日に全国で封切られ、内田監督をはじめ、堺雅人、香川照之、広末涼子、森口瑤子が新宿バルト9で初日舞台あいさつに登壇した。


その他の写真



本作は、『運命じゃない人』『アフタースクール』など先が読めないスリリングな悲喜劇で高く評価される内田監督の最新作で、キーワードはずばり"胸キュン"。
広末は「堺さんのモンチッチヘアがすごく可愛い。
映画ではもっと長いし、こんな短いの初めて」とこの日珍しく短髪で登場した堺に思わず胸キュンした様子。
堺は「若い人はモンチッチってわかかるのかな。
でも非常に光栄」とニンマリしていた。


その後広末が「髪は短ければ短いほど好き」だと告白すると、内田監督はすかさず帽子を脱ぎ、坊主頭をアピール。
香川は「バリカン持ってこい!」と息巻いた。
その香川は一昨年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』を皮切りに、広末と3年連続で共演しており「『龍馬伝』では広末さんを追いかけ回す役で、去年共演した役ではちょっと好きになってくれて、今回やっと両思いになれるんです」と満面の笑み。
さらに「そして今年の秋の舞台では、僕がついに広末さんを振るんです」とドヤ顔を見せた。


銭湯で記憶を失った殺し屋コンドウ(香川)のロッカーの"鍵"を、売れない役者・桜井(堺)が盗んだことからふたりの人生が逆転。
桜井が危険な裏稼業に巻き込まれ、ピンチに立つ一方、コンドウは婚活中の女性編集長・香苗(広末)と出会い、逆プロポーズされてしまう。
「本当に面白い映画。
期待してください。
以上です」(堺)、「幸せな時間を過ごせるはず。
僕も一緒に座ってみなさんと見たい」(香川)、「きっと3連休がハッピーになる映画。
たっぷり笑って、楽しんで」(広末)とキャスト陣も自信のアピールだった。


映画は第15回上海国際映画祭で、日本映画として初の最優秀脚本賞を受賞。
9月11日(現地時間)には、トロント国際映画祭のコンテンポラリー・ワールドシネマ部門で上映され、会場を笑いに包んだ。


『鍵泥棒のメソッド』

公開中

園子温監督『希望の国』がNETPAC賞受賞!優れたアジア映画に与えられる賞として最高の栄誉!【第37回トロント国際映画祭】


現地時間9月16日、第37回トロント国際映画祭の最終日、園子温監督の『希望の国』がNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞し、今年のトロントで豊作だった日本映画の中でも最注目に値するアジア映画としての栄誉に輝いた。


映画『希望の国』写真ギャラリー



NETPAC(The Network for the Promotion of Asian Cinem)賞とは、最も注目すべきアジア映画に与えらる"特別賞"的な価値を持つもの。
審査員は「社会的にも政治的にも影響力の大きかった事件(東日本大震災)のトラウマから希望と愛を見出そうとする複雑な状況を見事に表現した本作は今回の受賞に値する」と受賞理由を説明した。


トロント映画祭のコンテンポラリー・ワールド・シネマ部門で上映された本作は、フランスの配給会社も決定し、映画にとってダブルのご褒美が舞い降りたといえるだろう。
園監督は、「あのとき、日本で何が起きたか、今でも日本で何が起きているのか、世界に見てほしい。
この映画がきっかけになればうれしいです」とコメントしている。


また、今年のトロント映画祭では日本映画が好調で、阿部寛と、EXILEのHIROとの結婚を発表する前にトロント入りしていた上戸彩らが華やかに登壇した『テルマエ・ロマエ』の会場は大きな笑いに包まれ、内田けんじ監督作『鍵泥棒のメソッド』は上映後のQ&Aですかさず「ハリウッドのリメイクを検討してはどうか?」という声が上がった。
黒沢清監督作「贖罪」は4時間半の長尺ドラマにも関わらず3回の公式上映が全てソールドアウトするなど、関係者にとっては今後の大きなステップになるような成果を見ることができた。


日本映画の他にも、今年のトロントでは映画の売り買いが好調で、カンヌやベネチア、ベルリンのように公式なマーケットが設置されていないにもかかわらず、会場のホテルやカフェ、レストランなどで積極的に商談が行われ、約40作品もの大型契約がまとまったとトロント映画祭は公式発表している。
(取材・文:高松美由紀 / 編集部・市川遥)



映画『希望の国』は10月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

サブカルだった「踊る大捜査線」が国民的人気シリーズに!本広克行監督、15年間の思いを「新たなる希望」に託す


本広克行監督が、完結編となる映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の公開を受け、15年間メガホンを取ってきた「踊る大捜査線」シリーズの制作秘話を明かした。


映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』写真ギャラリー



1994年に放送された連続ドラマ「お金がない!」の7話と10話でメガホンを取り、織田裕二とタッグを組んでいた本広監督。
1997年に放送された連続ドラマ「踊る大捜査線」の監督に決まったのは、「お金がない!」のときに何かはじけるものを感じたという織田からの逆指名がきっかけだった。


プロデュースを手掛けた亀山千広は、「ロングバケーション」をヒットさせたばかり。
「作りたいものを作りなよ。
いろいろバックアップするから」と言われたという本広監督は、「ビデオにするつもりはない」と言われたのをいいことに、放送1回のためにしか使うことのできないクラシック、アニメの楽曲を多用し、テレビではまだそんなに有名ではなかったキャストたちのアドリブを、どんどん膨らませ、自由な演出を展開。
織田の直感は的中し、本広監督のセンスがサブカルチャーを好む人たちの心に火を付け、「踊る大捜査線」シリーズは国民的人気シリーズへと発展していった。


「メインストリームの大きな映画よりも、ちまっとした手作り感のあるものが好きなんですよね」と今もサブカルチャーへの造詣が深い本広監督。
興行収入173億5,000万円の爆発的ヒットを記録した映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』の後、『交渉人 真下正義』『容疑者 室井慎次』といったスピンオフ作品を経て、劇場版「踊る大捜査線」として7年ぶりに公開された『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』について、「あれは『踊る大捜査線』というよりもむしろ、青島俊作のスピンオフなんですよ」と明かす。


「『踊る大捜査線』は大きな実験室だった」とも振り返る本広監督は、「THE MOVIE 3」の実験で、「青島さんの話だけっていうのは、やっぱり観たものはもの足りない。
やっぱり室井さんにもガッと来てほしいし、すみれさんにもガッと来てほしい。
やっぱりそれが『踊る大捜査線』」と実感したという。
「今回は間違いなく、みんなが喜ぶものを詰め込みました」と「THE FINAL」に自信を見せる。


完結編には、「スター・ウォーズ」シリーズのエピソード4の原題に付けられた副題「A New Hope」から取り、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』とタイトルが付けられた。
織田裕二演じる青島俊作と柳葉敏郎演じる室井慎次を軸に、所轄と官僚、組織社会でのジレンマを描き出してきた「踊る大捜査線」シリーズ。
本広監督は「『新たなる希望』というタイトルは、今苦しんでいるいろいろな組織、日本の社会全てに掛かっています。
ちゃんとした希望というか、理想を持った人たちが歩んでいける社会になったらいいという思いで作りました」と完結編に込めた思いを明かした。
(編集部・島村幸恵)



映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は全国公開中

森崎東監督、威風堂々の佇まい 「ペコロスの母に会いに行く」撮影順調


[映画.com ニュース] 森崎東監督の約8年ぶりとなる新作「ペコロスの母に会いに行く」の撮影現場がこのほど、ロケ地となる長崎市内で報道陣に公開された。
台風がにじり寄る不安定な天気のなかでも、森崎監督はブランクを感じさせない貫禄で、主演・岩松了の演技を射るような眼差(まなざ)しで見守った。


ペコロス頭の岩松了、長崎市内で会見した森崎東監督、赤木春恵ら、その他の写真はこちら



岡野雄一氏の介護日誌漫画「ペコロスの母に会いに行く」「ペコロスの玉手箱」を映画化する今作は、85歳になる認知症の母と、離婚し子連れで長崎に戻った息子による、心温まる日常のやり取りを描く。
ロケ地・長崎出身の岩松が主人公・岡野ゆういち、若かりし頃の母みつえを同じく長崎出身の原田貴和子が演じる。
また、認知症を患う年老いたみつえ役を務めるはずだった倍賞美津子は体調の問題で、赤木春恵にバトンタッチされた。


この日の撮影は、市内の居酒屋「森山酒店」で岩松扮するゆういちが息子・まさき(大和田健介)を呼び出し、焼酎を飲みながら認知症の症状が進行する母について語らうシーンだ。
森崎監督が"ランタン祭"のパンフレットの広げ方について指示を送ると、監督補の佐藤雅道が即座に現場へ伝え、森崎組の常連でもある撮影監督の浜田毅はキビキビとした動きでチェックに余念がない。
こうした大ベテランのスタッフたちに囲まれた森崎監督は、モニターの前にドカッと座り、威風堂々とした佇まいだ。


「ニワトリはハダシだ」(2004)以来、約8年ぶりのメガホンとなる森崎監督は、オファーを引き受けた理由を「原作者に会ってみて、その人となりを見て、この人の話ならばという気持ちでお受けした。
ただただ、良さそうだ。
長崎だから気楽そうだ。
スケベな話が最初にあるしね」とユーモアを交えながら説明。
島原出身となるため、地元へ凱旋ということになるが、「恥ずかしい故郷と思っていたがこの頃はすっかりそういう意識がなく、普通になって良かったなあと思う」と目を細める。


岩松も、森崎監督の話に同調し「昔は地元がイヤでイヤで、東京へ行きたくて仕方がなかった。
年を取ると、そんなものでもないなと。
ここには豊かなものがあると感じています」。
現代を生きる人々の深層心理にある高齢社会の介護をテーマにしていることについては、「母の七回忌があったばかり。
東京に出て行ったきり、これまで親に尽くしていないなと思っていた。
今回、映画で介護をしようとしているけれど、自分の中では罪滅ぼし。
精いっぱい、赤木さんを介護してあげたい」と言葉に力を込めた。


88歳の赤木は、亡き母へと思いを馳せる。
「85歳で亡くなったのですが、認知症だったんですよ。
それをいくらか参考にしています」。
今作への出演を決意した理由は、「それは森崎先生だからです。
松竹の『藍より青く』と『野良犬(1973)』に出させていただいたんですが、先生の厳しさ、男っぽさに接することができました。
私は森崎先生の大ファンですから」とニッコリ。
さらに、「これまでテレビと舞台が中心で、明けても暮れても姑役。
本当は弱いのにね。
だから今回のお母さん役、本当に楽しみにしていたのよ。
米寿ですから、これが最後のいい記念になるんじゃないかしら。
頑張ります」と並々ならぬ意欲をうかがわせた。


今作は、5月上旬にFacebook上で応援ページ(http://www.facebook.com/Pekorosu)を開設すると、1カ月強で5000人以上が「いいね」を押し、現在(9月17日)は7131人におよんでいる。
また、応援団のネットワーク総数は、クランクインして間もないにもかかわらず90万人を突破。
米ロサンゼルスに住む日本人から協賛金が振り込まれるなど、今作に大きな期待が寄せられているという。


「ペコロスの母に会いに行く」は、2013年夏に長崎で先行公開され、秋に全国で公開。

押井守監督「パトレイバー」を実写映画化? ニコニコ生放送でポロリ。


世界的に注目されている押井守監督が17日、ニコニコ生放送「押井守ブロマガ開始記念! 世界の半分を怒らせる生放送 押井守×鈴木敏夫×川上量生」にて、人気漫画でもありOVA版で監督を務めた経験もある「パトレイバー」の実写化の企画が進行中であることを示唆した。


押井守監督「パトレイバー」を実写映画化? ニコニコ生放送でポロリ。
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これは番組半ばに旧知の間柄でもある鈴木敏夫氏から「『パトレイバー』実写で映画化するの?」と尋ねられた際のもので、押井監督は「言えるわけないでしょ!」と最初は否定しつつも「急に忙しくなったの。
ここ3年間暇だったのに」と現在進行中であることを示唆。
さらに、鈴木が「外国が出資するんでしょ?」と聞くと、押井監督は「それはまた別の話」とさらなる企画の存在も匂わせ、ファンにとってはうれしい報告だった。


同番組は押井監督がニコニコチャンネル『押井守の「世界の半分を怒らせる」。
』を開設したのを記念して配信されたもので、この日は押井監督とスタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫氏、スタジオジブリ見習いにして株式会社ドワンゴ会長の川上量生氏と対談が実現。
監督論や作品についても語られたほか、視聴者の質問に答える時間も設けられて対談は大盛りあがりとなった。


ほかにも押井監督の代表作とも言える『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』『イノセンス』の発想の原点について触れる場面も。
同作は人間と人形(サイボーグ)の境界線が曖昧(あいまい)になった近未来を描いた物語だが、押井監督自身が感じた体の不調からきているそうで、鈴木氏によると当時体の調子が芳しくなかった押井監督は毎週のように中目黒へ飲みに行き「それ(お酒)がないと、もたない体になっていた。
それが発想の起点だよね」と吐露。
続けて、「たとえば、機械の力を借りないと僕は生きていけない。
みんな歯医者に行っていろんなものをくっつけないと物も食えない時代になっている。
多かれ少なかれ機械の恩恵に属している。
それが増えてきたら当然本来の動物としての機能を失うでしょ」と押井監督自身の体験から生まれたものだったという逸話を明かしていた。
(取材・文:中村好伸)

2012年9月17日月曜日

松崎しげる、「愛のメモリー」“デッド寿司バージョン”を浅草で熱唱!


[映画.com ニュース] 開催中の「したまちコメディ映画祭」(浅草公会堂ほか)で9月17日、フィリピン発の異色ムービー「レミントンとオカマゾンビの呪い」が上映され、特別ゲストとして来年公開の「デッド寿司」の井口昇監督と松崎しげるが登場。
両作品の共通点や魅力について語ると共に松崎はヒット曲「愛のメモリー」の"デッド寿司バージョン"を熱唱した。


【フォトギャラリー】「愛のメモリー」変え歌を熱唱する松崎しげると井口昇監督が登場した舞台挨拶の模様



「レミントンとオカマゾンビの呪い」は、オカマをからかったために大人になったらオカマになるという呪いをかけられた少年の恐怖を描いた作品。
井口監督は「キワモノに思われそうですが、映画愛に満ちていて実はハートウォーミングな映画」と絶賛。
日本人にはなじみのないフィリピン映画についても「意外にもハリウッドの影響を強く受けていてメジャー感が強い」と語った。


作品のテイストが近いということでこの日のゲストに呼ばれた井口監督だが、その最新作は、活きの良すぎる寿司が人間に襲いかかるという「デッド寿司」。
元々、「片腕マシンガール」「ロボゲイシャ」など日本のみならず海外で高い評価を受けているが、今回の「デッド寿司」は「これまでで最も海外からのお呼びの声が強い」(井口監督)とのこと。
「こんな映画、誰が見るんだ? と思いつつもやってみたらすでに20カ国以上からお呼びがかかってます」と監督自身が誰よりも驚いているよう。
すでにネット上での海外版の予告編の再生は100万回を突破しているということで今後の展開に期待がかかる。


空手歴10年の武田梨奈が主人公の少女を演じており、松崎は主人公を助ける元寿司職人として出演している。
井口監督は「寿司と互角に戦うにはパワーのある人じゃなくてはいけなかった。
松崎さんに寿司と戦う姿を見せてほしかった」と憧れの存在である松崎へのオファーの理由を説明。
松崎は「台本を見てどうなるかと思ったけど、井口監督が好きなんですよ」と笑顔を見せた。


予告編では"凶器"と化した寿司が人の口の中で暴れるなどハードな描写も見られるが、松崎は「最後まで見ると寿司を愛くるしく感じるんですよ」と意外な感想を漏らす。
井口監督も「食欲がわいた、寿司が食べたくなったという声が多いです」とアピールした。


さらにこの日は、井口監督が「デッド寿司」の物語を反映させた特別版の歌詞を執筆し、松崎が名曲「愛のメモリー」に乗せて熱唱した。
寿司ネタが散りばめられたあまりにくだらなすぎる歌詞に「今日以外は歌わない。
バカヤロー(笑)!」と顔をしかめながらも、下町育ちの松崎にとって「遊び場」という浅草での晴れ舞台に感激の面持ち。
「10歳の頃に東京タワーができて、いまはスカイツリーまでできて、戦後のいろんなものを見てきたけど、62歳になって『デッド寿司』とは……」と感慨深げに語った。


「デッド寿司」は2013年正月第2弾で新宿武蔵野館にて公開。

ザ・ドリフターズ、コメディ栄誉賞に!71歳、仲本工事は授賞式で側転を披露!


17日、「第5回したまちコメディ映画祭in台東」のクロージングセレモニーが不忍池水上音楽堂で開かれ、今映画祭でコメディ名誉賞を受賞したザ・ドリフターズの授賞式が行われ、加藤茶、高木ブー、仲本工事の三人が登壇して、台東区長から表彰を受けた。


「第5回したまちコメディ映画祭in台東」、コメディ栄誉賞に! 画像ギャラリー



1960年代後期から70年代初頭にかけて作られた数々のドリフターズ主演映画作品が評価され、今回の受賞となったザ・ドリフターズ。
会場ではクロージングセレモニーに先駆けて、まず「ザ・ドリフターズ リスペクトライブ」も行われ、浅草ジンタ、OKAMOTO'S、怒髪天、ポカスカジャン、ホフディラン、レキシなど豪華アーティストが会場でライブを行った。


このリスペクトライブの出演者たち全員を壇上に、総合プロデューサーのいとうせいこう、台頭区長らが見守る中、ドリフターズのメンバーから加藤、高木、仲本の三人が登壇すると、会場は大歓声に包まれた。


表彰を受けた後、加藤が「あたしの挨拶は『ぺ』でございます」と、おなじみのパフォーマンスでマイクの前に立ちスピーチ。
主演映画が次々に公開されたドリフの黄金時代を振り返り、「忙しかった時代でした。
(ウケを狙って)今は暇ですが。
でも、忙しくてたいへんだった時代の作品がこうして評価されてとても嬉しい」と語った。


加藤の次にマイクを持った高木は加藤のコメントを受け、「忙しかったけど、わたしの方はよく寝てました。
撮影現場で寝ていて監督に怒られることもありました」と語り、これに会場は大爆笑。
「忙しかったけど、その中でいい物を作ろうといつも頑張っていました。
みなさんありがとうございます」と高木。


仲本工事は最後に登場し、「みなさん、長さんを忘れてませんか」と、2004年に亡くなったリーダーのいかりや長介さんの名前を挙げ、「おいっす!」といかりやさんおなじみの挨拶を真似て会場を沸かせた。
また、7月の結婚にかけ、客席から「嫁さんは?」と問いかけられて、「やかましいわ!」と笑顔でやり返す場面も見られた。
仲本は71歳になるが、まだまだ元気いっぱいで、退場の際には側転を披露。
会場をあっといわせた。


ドリフの授賞式後、3日間に渡って行われた映画祭の閉会挨拶を行ったいとうせいこうは、ドリフの面々と記念撮影を行った後、映画祭のスタッフもステージに登場させ、「サポーターをはじめ、たくさんの方々に支えられて無事終わることができました。
ありがとうございます。
また来年お会いしましょう!」とスピーチして、クロージングセレモニーの最後を締めくくった。
(取材・文 名鹿祥史)

バカリズム“ほぼ”監督に手応え、いとうせいこうと映画話


本日9月17日、都内にて開催された「第5回したまちコメディ映画祭in台東」で、バカリズムが"ほぼ"監督を務めた映画「バカリズム THE MOVIE」が特別招待作品として上映された。


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「したコメ」の愛称で親しまれているこの催しは本日が最終日。
映画は東京・浅草公会堂の大スクリーンにて上映され、客席からは頻繁に笑い声が聞かれたほか、上映後の場内には温かい拍手が沸き起こった。


上映前にはバカリズムと、このイベントの総合プロデュースを担当するいとうせいこうの2人が登壇し、約20分にわたってトークを展開。
「どうしてもバカリズムを監督として呼びたかった」と挨拶したいとうは、自身が出演していたテレビ番組でコンビ時代のバカリズムが前説をしていた話や、日本武道館でのライブの前説に自身の意向でバカリズムを起用した話などを披露し、2人の意外な接点を明らかにした。


あくまでも自身の肩書きを"ほぼ"監督と言い張るバカリズムは、その理由を「もともと映画に興味はなく『バカリズム THE MOVIE』はバラエティ番組として出演していた。
本当に映画を撮ることにはなったが自信がなかった」と告白。
いとうは「どうしてそこに保険かけるの? 謙虚すぎる!」とその特徴的な肩書きにあらためてツッコミを入れた。
とはいえ、映画自体は今年2012年5月より公開されており、バカリズムは「お客さんの評判もいいので大丈夫かな」と手応えを感じている様子。
さらに「毎年『寅さん』みたいな感じで続けていきたい」と大胆な野望も語り、これにはいとうも「デカいことを言い出したなー!」と驚いていた。


本作は今週末9月22日(土)より、バカリズムの地元・福岡のユナイテッド・シネマ キャナルシティ13でも公開。
1週間にわたって1日1回のペースで上映される。
初日にはバカリズムの舞台挨拶も開催。
気になる人は公式サイトおよびTwitter公式アカウントで詳細を確認しよう。

<注目映画紹介>「そして友よ、静かに死ね」 実在のギャングの半生をフィクションを交えて描いた


04年の作品「あるいは裏切りという名の犬」のオリビエ・マルシャル監督の最新作「そして友よ、静かに死ね」が15日に公開された。
伝説のギャングとして一時代を築いたエドモン・ヴィダル。
還暦を迎えた彼は、いまは危険な仕事から足を洗い、家族とかつての仲間たちと静かな日々を送っていた。
その彼のもとに、親友セルジュが逃亡の末に逮捕されたとの知らせが入る。
最初は「自業自得」といっていたヴィダルだったが、親友を見捨てることはできず、仲間たちとセルジュを助け出そうとするが……。


【写真特集】「そして友よ、静かに死ね」のその他の場面カット



マルシャル監督は元警察官。
その経験を生かし、これまで数々の映画やテレビドラマを監督したり、俳優として出演したりしてきた。
今作では70年代に"リヨンの男たち"としてフランス犯罪史にその名を刻んだ実在のギャング、ヴィダルの半生を、フィクションを織り交ぜて描いており、本人がアドバイスするなど協力しているという。
映画化のきっかけは、マルシャル監督の元に、あるとき本人から自費出版した本が送られてきたこと。
それは、本人が足跡を記録し、また贖罪のためにしたためたもので、それを読んだマルシャル監督が興味を持ち、映画化に動いたという。


ヴィダルを演じるのは、「ル・ブレ」(02年)や「この愛のために撃て」(10年)のジェラール・ランバンさん。
セルジュに「ラスト・アサシン」(11年)や「ドーベルマン」(97年)などで知られるチェッキー・カリョさんが扮(ふん)している。
男同士の友情や裏切りを、渋い俳優たちの演技でじっくりと見せていく。
大人な男だからこそ醸し出せる冷ややかな緊張感と、オジサンくささとは異なる男くささにしびれた。
15日から銀座テアトルシネマ(東京都中央区)ほか全国で順次公開。
(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

14年ぶり来日のインド主演美人女優を1,000人規模のマサラシステムが大歓迎!


16日、開催中の「第5回したまちコメディ映画祭in台東」で映画『ボス その男シヴァージ』のジャパンプレミアが行われ、主演女優のシュリヤー・サランがインド人主演女優としては14年ぶりの来日を果たし、1,000人キャパの会場は拍手や指笛で映画を盛り上げる"マサラシステム"でこの来日を祝った。


14年ぶり来日のインド主演美人女優を 画像ギャラリー



本作は主演にインドのスーパースターであるラジニカーント、監督をシャンカール、音楽にA・R・ラフマーンと『ロボット』と同じチームで製作されており、『ロボット』に破られるまでインド国内の興行収入ナンバーワン記録を保持していた作品。
『ロボット』ではタイトルロールのロボットに扮したラジニカーントが、本作では恋した相手に一途な思いでぶつかっていく、人間臭いキャラクターを演じている。


会場をいっぱいに埋めた観客は、映画冒頭で「ラジニカーント」の名前が現れただけでクラッカーと指笛を連発して早くも興奮状態に。
作中たびたび登場するミュージカルシーンでは音楽に合わせて手拍子が自然発生し、終盤ではなんと踊り出す人まで現れる。
さらにこれも頻発されるラジニカーントの決め顔(ドヤ顔)にも大拍手が起こり、さながらインドに来たのかと思わせる大盛り上がりとなった。


主演のシュリヤーは上映終了後、マサラダンサーたちのインド舞踊に迎えられて登壇。
「こんにちは。
日本にお招き頂きありがとうございます」と日本語であいさつすると、その美しさと親日ぶりに、観客はこの日最大の拍手でもって歓迎する。


司会者からその美貌の秘訣を尋ねられると、シュリヤーは「お父さんとお母さんのおかげです」と殊勝に答え、さらに「シューズを持参して、よくジョギングやフィットネスをしています。
でも日本のみなさんもお美しいと思います」と細やかな心配りも見せ、会場の溜め息を集めていた。


「第5回したまちコメディ映画祭in台東」は9月17日まで開催

映画『ボス その男シヴァージ』は12月1日よりシネマート新宿ほか全国ロードショー

ハリウッド版「ゴジラ」最新作の全米公開日が決定


[映画.com ニュース] ハリウッドで2度目のリメイクとなる「ゴジラ」最新作の全米公開日が、2014年5月16日に決定した。
製作会社レジェンダリー・ピクチャーズと共同製作・配給を手がけるワーナー・ブラザースが正式に発表した。


最新版「ゴジラ」は、VFXアーティスト出身で、低予算SF「モンスターズ 地球外生命体」でデビューを飾ったギャレス・エドワーズ監督がメガホンをとる。
脚本には、デビッド・S・ゴイヤー(「バットマン・ビギンズ」)、デビッド・キャラハム(「エクスペンダブルズ」)、マックス・ボレンスタインが起用されている。
なお、3D作品となるようだが、3D撮影を行うのか、コンバートするのかは未定。


ハリウッドでは、98年にもローランド・エメリッヒ監督により「GODZILLA/ゴジラ」としてリメイクされているが、オリジナルの「ゴジラ」ファンのあいだでは不評だった。
今回は「原点に忠実な内容」になると言われており、7月に米サンディエゴのコミコンで披露されたティーザー予告編も好評を博していた。

永瀬正敏&工藤夕貴「ミステリー・トレイン」以来、23年ぶりの共演…青森・弘前市の町おこし映画で


俳優の永瀬正敏(46)と女優の工藤夕貴(41)がジム・ジャームッシュ監督(59)の米映画「ミステリー・トレイン」(89年)以来、23年ぶりに映画で共演することが16日、分かった。
青森県弘前市の町おこしで企画された中編映画「りんご農家の少女」(仮題)で夫婦役を演じる。
青森市出身で、松山ケンイチが主演した映画「ウルトラミラクルラブストーリー」(08年)の横浜聡子監督がメガホンを執り、来年、国内外の映画祭に出品する。


カンヌ国際映画祭芸術貢献賞を受賞した「ミステリー・トレイン」で、エルビス・プレスリーの故郷メンフィスを訪れる、横浜の若いカップルを演じた永瀬&工藤が、23年の歳月を経て夫婦を演じることになった。


同映画は弘前市役所職員が「メードイン弘前のショートムービーの製作による地域の魅力発信を」と提案したことがきっかけで実現したユニークな企画。
弘前市のリンゴ農園を舞台に、学校にも行かず、恋人と家出を繰り返しているヒロインの成長を描く約40分の中編だ。


2人が演じるのは地元アイドルユニット「りんご娘」のとき(14)が演じるヒロインの両親。
永瀬は農園の主人ながら、リンゴ作りを怠け、身勝手な行動ばかり取る父、工藤はそんな夫に代わって、リンゴ作りに精を出し、しゅうとめとの関係にも気苦労が絶えない妻を演じる。


永瀬は今年3月、写真家として青森県立美術館で個展を開催。
横浜監督が同展に来場したことが縁でオファーされ、その後、弘前市出身の歌手・井沢八郎さんを父に持ち、自身で農業もやっている工藤の出演が決まった。


永瀬は「『ミステリー・トレイン』も舞台はアメリカの片田舎メンフィス。
今回も青森の地方が舞台ということで、なんともいえない感慨があります。
夕貴ちゃんは当時、ティーンエイジャーだったけれど、大人の女性になったと思いますので、久々の再会を楽しみにしています」と話している。


21日に弘前市で会見を行い、22日から10月1日まで同市内や近郊で撮影。
今年第1回を迎える「弘前りんご映画祭2012」(10月26~28日)のクロージング作品としてお披露目され、来年4月以降、国内外の映画祭への出品を目指すという。


◆永瀬、来年30周年「恩返したい」

永瀬は来年、1983年の映画「ションベン・ライダー」(監督・相米慎二)でのデビューから30周年。
「この世界で俳優をやらせていただいたことに感謝しています。
いろいろと恩返しができれば」。
10月には、永瀬主演の映画「彌勒(みろく)」(来夏公開予定)の林海象監督の下で映画製作を学ぶ京都造形美術大学映画学科3回生の酒井麻衣監督(21)の映画「神隠しのキャラメル」にも、父親役で友情出演する。

ダルビッシュ実弟「悪の教典」に出演 FLOWERリーダーら次世代スターずらり


[映画.com ニュース] 米大リーグ、テキサス・レンジャーズで活躍するダルビッシュ有投手の実弟で、俳優のKENTAが、伊藤英明主演作「悪の教典」(三池崇史監督)に生徒役として出演していることがわかった。
今作には、KENTAだけでなく次世代スター候補がずらり勢ぞろい。
伊藤扮する"ハスミン"に追い詰められていく40人の生徒ひとりひとりから、目が離せない。


【フォトギャラリー】KENTAをはじめとする注目の生徒役たちの劇中写真はこちら



今作は、目的のためにはためらうことなく犯罪に手を染める高校教師の姿を描いた、貴志祐介氏のベストセラー小説が原作。
主演の伊藤は、主人公の教師で"ハスミン"こと蓮実聖司役で初の悪役に挑み、人望の厚い人気教師という表の顔と、冷酷なサイコパスの顔を持つ男を演じ分ける。


ハスミンに支配される学校の生徒役は、すでに二階堂ふみ、染谷将太、林遣都が発表済みだが、今後話題を呼びそうな顔ぶれが結集した。
物語のキーとなる重要な生徒、夏越雄一郎役に抜擢されたのは、「桐島、部活やめるってよ」で注目を集めた浅香航大。
ハスミンが、二階堂演じる片桐怜花、染谷扮する早水圭介とともに要注意人物としてピックアップする役どころだ。


KENTAは、暴力的な傾向が強い問題児・蓼沼将大役を担う。
バラエティ番組での活躍が目立っていたが、オーディションで三池監督から役者として見出され、撮影中も熱心な指導を受けていた。
今後も、武井咲と松坂桃李が共演する「今日、恋をはじめます」への出演が決まっている。
また、EXILEの妹分「FLOWER」のリーダー・水野絵梨奈は、ハスミンと深い関係になる安原美彌に息吹を与える。


さらに、中島哲也監督作「告白」で松たか子演じる教師の娘を殺害した少年A、少年B役だった西井幸人、藤原薫が、再びクラスメートとして登場。
ほかにも田原俊彦の長女・綾乃美花、元プロ野球選手・工藤公康氏の長男である工藤阿須加、「鈴木先生」の松岡茉優、「書道ガールズ」の小島藤子らが出演している。


「悪の教典」は、11月10日から全国で公開。

しずくちゃんが動物と3D体験……『ロラックスおじさんの秘密の種』上映会


10月に一般公開される3D映画『ロラックスおじさんの秘密の種』の、"動物と一緒に観るファミリー3D上映会"が16日、千葉県の「市原ぞうの国」実施された。
来場者は、しずくちゃんと動物たちといっしょに作品を鑑賞した。


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本作で声優デビューしたしずくちゃん(4歳)が上映会の"人と自然をつなぐ特別ナビゲーター"となり、150名の来場者に加え、ゾウやラクダ、カピバラといった動物園の動物たちも会場に招待した。


動物といっしょは史上初の試みか。
動物にも3D風メガネを配布し、本作を鑑賞した。
メガネは、横幅70cmもあるゾウ用がいちばん大きく、カメは甲羅の上にちょこんとメガネを置いていたりと、笑いを誘った。
招待された動物はゾウ、ポニー、ラクダ、白ヤギ、ラマ、カピバラ、ウサギ、モルモット、カメ、アヒルなど。


映画は、自然が失われ木が1本も生えなくなった世界で、緑を取り戻そうと奮闘する少年と、木の代弁者である"ロラックスおじさん" たちの、最後の種をめぐる冒険劇。
10月6日、TOHOシネマズ 有楽座ほか全国ロードショー。

2012年9月16日日曜日

高梨臨、カンヌ映画祭コンペ作主演体験振り返り、ベテラン俳優奥野匡と正反対のコメント連発!


15日、渋谷ユーロスペースにて映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』の初日舞台あいさつが行われ、主演高梨臨と奥野匡が登壇して、監督であるアッパス・キアロスタミとの撮影エピソードやカンヌ映画祭などでの思い出などを語った。


映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』フォトギャラリー



映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』はキアロスタミ監督が日本で撮影を行い、高梨、奥野、加瀬亮ら日本人キャストを使って作り上げた日本・フランスの共同製作作品。
第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式招待作品にも選ばれ、国際的にも高い評価を得ている。


ステージに上がり、まず監督の印象を聞かれた奥野は「言葉が通じないからあまり話さなかった」と海外監督との撮影を率直に振り返った。
「何か話しても監督は、素晴らしいとか、そんな言葉しか言わなかったんだよ」とコメント。


対照的に若い高梨は笑顔を交えて「わたしの場合は監督にいつもいじられたんです。
へたくそって怒られたり。
でも、監督はそうして逆に緊張をほぐしてくれたんだと思います」と監督とのコミュニケーションが豊富だったことを語り、奥野とは対照的なコメント。


先日、二人はそろってカンヌ映画祭へも出席したが、その印象を聞かれ、ここでも対照的な発言で会場を沸かせた。
高梨のほうは「街もきれいだし、食事もおいしかった」とカンヌを振り返ったのに対して、奥野は「食事が合わなかった」と正反対な反応をいたずらっぽくするのだ。


さらに奥野は「僕は舞台を中心にやってきたから、カンヌへ行ってもカンヌ? という感じ。
あまり感激しなかった。
映画人だったら大変名誉に感じるんでしょうけどね」と続ける。


高野のほうは逆に海外のお客さんの反応について刺激的だったと話し、「ちょっとしたジョークでもみんな笑ってくれたりする。
こういうのは日本ではあまりないなと思いました」とポジティブな印象で、奥野との印象の違いを楽しんでいた。


奥野はこの日、建前的な発言はほとんどせず、本音のトークを展開。
現場でのことを振り返った際も「現場に行くと台本がない映画で驚いた。
台本なしでやって、どうなるんだろうと思いながらやった。
だけど、出来上がりを見たらちゃんと映画になっているんだ」とコメント。
独特の奥野節で会場に強い印象を残していた。
(取材・文 名鹿祥史)



映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』は9月15日よりユーロスペース他全国公開

中島美嘉『バイオハザード』撮影の裏側!ミラ・ジョヴォヴィッチとのアクション対決メイキング公開!


世界中で大ヒットを記録する人気ゲームの映画化最新作『バイオハザードV:リトリビューション』から、アンデッド役で出演する中島美嘉が、ミラ・ジョヴォヴィッチと大立ち回りを繰り広げるバトルシーンの裏側を捉えた、貴重なメイキング映像が公開となった。


映画『バイオハザードV:リトリビューション』メイキング映像



前作『バイオハザード IV アフターライフ』に引き続きハリウッド大作への出演を果たした中島は、今回ミラ演じる主人公アリスとガチバトルを展開。
公開された映像は、その迫力のシーンの舞台裏を捉えたもので、撮影に挑む中島の表情は真剣そのもの。
アンデッドメイク中にポール・W・S・アンダーソン監督にほほ笑みかけられ、はにかむ表情もキュートだ。


そんな中島だが、ひとたびカメラが回るとその表情は一変。
身も心もアンデッドになったかのようなすさまじい形相でミラに襲い掛かる。
よどみなくキックやパンチを繰り出すアクションも実にさまになっており、「小鳥のようで、素晴らしい歌声を持ってかわいらしい女性なのに、アクションの声が掛かったら、とてもタフな戦士になるの!」というミラの絶賛もうなずける豹変(ひょうへん)ぶりだ。


撮影は、カナダはトロントの巨大スタジオの中に作られたセット内で、夜通し行われたとのこと。
ミラと中島は、スタントマンなしで殴り合いのシーンに挑んだといい、中島は「戦うシーンは初めてだったので楽しませていただきました」とコメント。
そんな美女たちの「本気」がほとばしるバトルが、劇中どのようなシーンとなっているか。
本編を観るのが一層楽しみになる動画となっている。
(編集部・入倉功一)



映画『バイオハザードV:リトリビューション』は全国公開中

渡辺麻友 センター熱望!「じゃんけん大会で勝てる超能力ほしい」


11日、都内で、『AKB48』の渡辺麻友(18)が、アニメ映画『ねらわれた学園』の公開アフレコを行った。


アニメ好きで知られる渡辺は、かつてテレビアニメのアフレコはあったが、アニメ映画は初登場にして初主演。
「アニメ映画として凄く大きな映画に関わることができて本当にうれしいです」と笑顔を見せつつ「人に見られながらのアフレコで緊張しました」と頬を赤らめながら語った。
また、公開アフレコでは「そのエロい目つき、キッモ~」「この、ヘンタイ」などと、際どいセリフを言う場面も。
渡辺は「劇中にはあまり出てこないのに、なぜかアフレコで抜粋されていて、びっくりしています」と苦笑い。


作品については「とっても素敵な作品で、青春の甘酸っぱい恋のお話があったり、学校がいろんな謎に巻き込まれていきます。
皆さん、ぜひ劇場にいらしてください」とアピール。


超能力をモチーフにした物語だが、どんな超能力がほしいかと聞かれると「じゃんけん大会で勝てる超能力が使えれば使いたい」と『AKB48』の一員ならではの回答。
「いつも2回戦で負けてしまうので、今年は勝てたらいいなと思います」と話し「選抜の中でもセンターになりたいです」と、意気込みを語った。

月間ランキング

ロボジー

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2012年9月15日土曜日

吉永小百合、沖縄から北へ日本縦断…映画「北のカナリアたち」キャンペーン


女優の吉永小百合(67)が14日、沖縄・那覇市で、新作の主演映画「北のカナリアたち」(11月3日公開、阪本順治監督)のキャンペーンを本格始動させた。
今作で共演した沖縄出身の満島ひかり(26)も同行。
日本最北端の島を舞台にした作品を、南の島から発信し、日本を縦断。
全国25か所を回る予定だ。


吉永が映画のキャンペーンで沖縄を訪れるのは「北の零年」(2005年)以来。
「ひめゆりの塔」撮影後、パスポート持参で初めて沖縄に行ったのが日本返還の4年前だ。
それらが思い出され、地元メディアには「まだ一度ものんびり遊びに来たことがありません」と明かし、いまも基地の問題などで揺れていることに「抱える大変なことを私も、もっと考えないと」と話した。


「自分の役を語るのは気恥ずかしい」が本音だが、吉永は撮影時に注いだエネルギーと同じくらいの労力をキャンペーンにもつぎ込む。
「この作品は最初はサスペンスだと言われました。
でも、撮るうちに人とのふれあい、やさしさが全面的に出ていると思います」と内容の"方向転換"を示唆。


吉永と満島は元教師とその教え子で共演。
「お会いするまで『私、吉永小百合よ!』という感じかと思いましたが、全然違った。
優しくて気を使われて。
私よりもずっと心が澄んでおられた」。
満島は目を輝かせながら吉永について語った。


大スターの謙虚な姿勢に感動した生徒役の全員が、いまでは吉永に心酔しサユリスト化。
今作で重要な合唱シーンで指揮を担当した吉永は「(生徒たちが)真っすぐにこちらを見る目を見て、あれほど胸がキュ~ンとなったのは映画の仕事をしていて初めて」という体験もした。


これから日本を縦断し、全国25か所を精力的に回る。
「気恥ずかしくても、一人でも多くの人に見てもらうためには伝えていかないと」と気持ちを奮い立たせる。
沖縄に台風直撃の予報で空模様が刻々と怪しく変化する中、"晴れ女"を自負する吉永の動くところは青空だった。


◆「北のカナリアたち」 湊かなえさんの「往復書簡」が原案。
北海道の離島で小学校教諭だった、はる(吉永)は、ある事故で島を去る。
が、最後の教え子の一人が殺人事件の重要参考人となったことを知り、その当時の教え子たちを訪ねる旅に出る。

こんな映画は見ちゃいけない!(9/15)

本日、とりあげる作品は

「天地明察」 です。

夜空は暗く、星はきらめきを失っていなかった。まだ、肉眼で天体を
観測していた時代、正体が分からずとも規則正しく光を発する星々に
思いをはせる男が、法則性を利用して新たな暦を製作する。その過程
で、緯度を算定し、太陽と月の運行を記録して一年の長さを決めてい
く行程は壮大。度々起きる日蝕・月蝕の予想を通じて暦の正確さを競
う姿はスリリング。映画は江戸時代初期、囲碁指南役から天文方にま
で上り詰めた主人公の気の遠くなる苦難の道を再現する。

会津藩士・算哲は藩主から日本全国をめぐって北極星の観測を命じら
れ、思慕を寄せる私塾の娘・えんを江戸に残して行脚に出る。その後、
今度は暦の作成の総責任者に任命され、観測所と部下を与えられる。

巨大な観測機材を馬車で運び、各地で組み立てて北極の角度を知ろう
とする技師たち。道中の余興で、歩数で測った観測地までの距離と方
角で北極星の位置を予測するが、算哲は最初のトライで見事に的中さ
せ先輩たちを驚かせる。また、天才和算家・関孝和に送った設問の根
本的な誤りを指摘されると急ぎ江戸に手紙を書いて訂正する。そのあ
たり算哲の几帳面で律義な性格は、天体観測・暦作りという高い精度
を求められる作業に向いていたことが描きこまれる。

時間を忘れて熱中できる異常な集中力こそが未来を切り開く研究者の
共通点。星空と数式に心を奪われた男の人生は、天空を彩る星のごと
く美しいと思える作品だった。

お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

「天地明察」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120608

を参考にしてください。

本日はもう1本

「わたしたちの宣戦布告」 です。

泣きやまない、すぐに吐く、歩き始めるのが遅いetc。初めて子を持っ
た親ならば"標準"とされている発育と少しでも違うと過剰に気にし
てしまう。そして彼らの予想よりはるかに深刻な現実が待ち受けてい
たら…。カメラは生後18カ月のわが子に悪性の脳腫瘍が見つかった若
い夫婦の苦悩と格闘を追う。己の無力に苛立ち、やり場のない怒りを
呑み込みながら、夫婦ふたりは協力し合って運命を受け入れ乗り越え
ようとする。タクシーから街の夜景を眺めるふたりがいつしか愛のデ
ュエットを口ずさむという、場違いだが強烈に印象に残るシーンに、
長い戦いに勝つ強い意志が強調されていた。

ロメオとジュリエットの間に生まれた息子・アダムは新生児のころか
ら異常が多く、ある日、医者の勧めでCTスキャン検査を受けると脳腫
瘍が見つかる。アダムは脳外科の名医に執刀してもらうため入院する。

手術場所を議論したり、高い柵のベッドからアダムを救いだしたり、
病院で感情的になるジュリエットをロメオが諌めたり、空きベッドを
ナースと交渉したり、名医の担当を頼んだりと、幼い患者の両親が直
面する様々な問題がリアルに再現される。アダムの頭にメスが入れら
れる以上、ロメオとジュリエットは悲嘆に暮れるより前進を選ぶのだ。

しかし映画はあくまで悲劇とは一線を引き、いつのまにか親子3人の闘
病記がスリリングでコミカルなエンタテインメントに昇華されていく
あたり、新鮮なエスプリを感じさせてくれる。

お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

「わたしたちの宣戦布告」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120614

を参考にしてください。

本日はもう1本

「そして友よ、静かに死ね」 です。

親友と信じて疑わなかった相棒が、今は裏切り者として組織と警察に
追われている。彼を助けられるのは自分しかいないと悟った時、男は
身を引いたはずの血なまぐさい世界に戻っていく。友情か己の人生か
の選択を迫られ、友情を選び再び手を汚す決意をするまでの苦悩がリ
アルだ。そして流血の果てに相棒と再会したにもかかわらず、嬉しさ
や懐かしさよりも厄介事に巻き込まれてしまった不満を呑み込もうと
する表情が印象的だ。

引退したギャングのボス・モモンの縄張りにかつての相棒・セルジュ
が戻り、張り込み中の警察に逮捕される。初めは無関心を装うモモン
だが、部下に突き上げられセルジュの奪還を黙認、隠れ家に匿う。

スペインの麻薬密売組織につけ狙われているセルジュを預かったこと
で、モモンは麻薬組織を敵に回す羽目になる。刑事に嗅ぎまわられ組
織の殺し屋の影が忍び寄る中、モモンの身辺はあわただしくなってい
く。その渦中、幼少のころいじめられていたところを救われ、チンピ
ラ時代は一緒に臭い飯を食い、街のボス一味を一掃してからは命を張
って強盗を繰り返したセルジュとの思い出が蘇る。だがそれは次第に
モモンの判断を鈍らせていく。

仲間同士の信頼がすべての裏社会の掟、いくら足を洗ったつもりでも、
過去という烙印は永遠に消えない。モモンを演じたジェラール・ラン
バンはあくまで抑制の効いた演技で彼の感情を表現する。

お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

「そして友よ、静かに死ね」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120711

を参考にしてください。

本日はもう1本

「人生、いろどり」 です。

さびれゆく山間部で細々とミカンを栽培する人々。不作の年は野菜を
植え生活の足しにしようとするが、中国産に押されて将来の展望は暗
い。そして、独居老人、老々介護、農業の衰退、若年人口の流出も止
まらず残っているのは年寄りばかりといった現実。映画は、そんな問
題だらけの農村で葉っぱを商品にして現金収入の道を開いた老人たち
の夢と希望を丁寧に追う。アイデアとやる気があれば年齢など関係な
い、むしろこれ以上失うものがないという開き直りが彼女たちを大胆
にさせ、それまでと違った生き方を模索してく過程が楽しく頼もしい。

農協職員の江田は、葉っぱで新たなビジネスを展開しようと提案、賛
成してくれたみかん農家の薫と雑貨屋の花恵、彼女たちの幼なじみの
路子を加えて、共に売り物になる葉っぱを研究する。

最初は「いまさら意味はない」と言っていた路子も、いつしか偽りの
仮面を脱ぎ捨てて協力する。一方、古臭いタイプの農夫でくだらない
プライドにすがりつく薫の夫・輝雄はあくまでも妻が始めた事業に反
対する。この2人のキャラクター設定により、単なる「地方の村おこし
映画」とは一線を画し、物語は奥行きの深い人間ドラマとしての味わ
いを出している。

彼女たちが働いて手にしたカネで髪を手入れし洋服に身を包んで街を
颯爽と歩く姿は、女が欲しいのは "自分で人生にいろどりを添える力"
だと雄弁に物語っていた。

お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

「人生、いろどり」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120713

を参考にしてください。

本日はもう1本

「スリープレス・ナイト」 です。

駆け引きと裏切り、知略と暴力が渦巻く夜の巨大飲食遊興施設、ギャ
ングと捜査員を相手に、逃げ、隠れ、交渉し、反撃する。映画はそん
な主人公の一挙手一投足に密着し、彼の怒りと焦燥、苦痛と疲労そし
て愛と憎悪を荒々しく激しい息遣いと共に再現する。人質を取られて
いる弱みから強硬な手段には出られない、人ごみに紛れ、時間を稼ぎ、
なんとか解決策を模索する過程はスリルにあふれ、極限まで肉体を駆
使した格闘シーンはリアルな痛みを伴っていた。

ギャングからコカインを強奪した刑事のヴァンサンは、逆に息子を拉
致されて、コカインの返還を迫られる。ヴァンサンは取引場所トイレ
の天井裏に一旦コカインを隠すが、それを女刑事が持ち去ってしまう。

頼れるのは己の経験と判断力だけ、疲れ果て傷だらけになりながらも
考え、闘い、息子を探す。しかしヴァンサン自身も悪党であることに
変わりない上、善良な不法移民を警察バッジで脅してこき使う小賢し
さをみせるなど、見る者の感情移入を拒む。

ダンスフロアのほかにもレストラン、バー、カジノ、ビリヤード場ま
で設けられた建物内部は迷路のように渾然と入り組み、全体像が把握
できない。また大勢の客や従業員がヴァンサンの進路を邪魔するが、
時に身を守る盾にもなる。もどかしくもあり、事を有利に展開したり
もする舞台設定が非常にユニークで、その中で一晩中走り続けるヴァ
ンサンのタフネスをスピーディに描き切っていた。

お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

「スリープレス・ナイト」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120714

を参考にしてください。

本日はもう1本

「コッホ先生と僕らの革命」 です。

規律と服従、それらを徹底的に叩き込まれたドイツの少年たちは、た
だ大人たちの命令を聞くだけの魂の抜け殻。少なくとも新任教師に目
にはそう映っている。物語は、彼が英国から持ち帰ったサッカーを通
じて、身分を超えたチームワークと時に先頭に立って戦う勇気、何よ
り自分で決断する大切さを教えていく姿を描く。それは生徒たちが初
めて知った自由の喜び、彼らは斬新な授業の中で義務と責任もまた学
んでいく。結末が読める展開ながら、階級間格差や教育的思想など当
時の社会情勢がディテール豊かに描写されているので決して飽きさせ
ず、特にビスマルク時代のドイツ国歌が英国歌と同じメロディだった
のは新鮮な驚きだった。

統一間もないドイツ帝国の名門校に英語教師・コッホ先生が赴任して
くる。反英感情から生徒たちはコッホに反発するが、ボールを蹴らせ
ると生徒たちはたちまちサッカーに夢中になる。

どんな社会でもいじめはあり、この学校では労働者階級の生徒が貴族
の息子にターゲットにされる。だが、小柄でひ弱なこの生徒がサッカ
ーで頭角を現すとクラスメートに一目置かれるようになったりと、才
能と努力次第で人生は切り開けるとコッホは気付かせていく。また、
体操具メーカーの息子の商才は新たな時流も予感させる。

コッホは説教臭くならず生徒たち自身に考えさせ行動を促す。唯一、
傷痍軍人への非礼に激怒するが体罰は与えない。その誇り高きフェア
プレー精神こそがコッホが一番伝えたかったことなのだ。

お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

「コッホ先生と僕らの革命」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120809

を参考にしてください。

本日はもう1本

「ウェイバック -脱出6500km-」 です。

雪深い森林地帯、灼熱の太陽が容赦なく照りつける砂漠、峻嶮な山岳
地帯。身を守る武器や狩りの道具、距離や方角の測定具はなく、水も
食料も僅かしか持たない男たちは、ただひたすら南に向かって歩く。
自由を求めて。映画はシベリアの収容所を抜け出した囚人が大自然の
脅威に直面しながら、インドまでの気の遠くなるような道のりを徒歩
で踏破する姿を追う。登場人物がおかれた過酷な状況を再現するため
に様々な気候の土地で敢行されたロケーションの厳しさと美しさに、
作り手の熱意と映像の力を強烈に印象付けられた。

1940年、スパイ容疑でソ連軍に逮捕されたポーランド人・ヤヌシュは
バイカル湖北方の収容所に送られる。そこは四方を森と氷雪で囲まれ
た極寒の地、しかしヤヌシュは吹雪の夜に6人の囚人と共に脱走する。

収容所にいたころはお互いの身の上をほとんど話さなかったのに、バ
イカル湖で合流した少女・イリーナが話しかけると、寡黙な男たちは
饒舌になり彼女にだけは自分の物語を聞かせる。死の不安に苛まれて
いた彼らが、彼女の前で初めて心に安らぎを覚えていくのだ。やがて
家族に伝えたい言葉、叶えたい夢など、具体的なイメージで語られた
それらの思いが彼らを支え、疲れ果てた足を前に進めさせる。

なにより自ら命の危険にさらされても、決して仲間を見捨てないヤヌ
シュの誠実さが、この苦難に満ちた旅の中で唯一の希望となっていた。

お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

「ウェイバック -脱出6500km-」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20120809

を参考にしてください。