2012年11月27日火曜日

11月20日(火)「たいしたたま」映画評論家・町山智浩さん 「リンカーン」

毎週火曜日の「たいしたたま」は、映画評論家・町山智浩さん。 今日は・・・スピルバーグ監督のメッセージが込められた新作 「リンカーン」を紹介しました。 ※音声は一週間で削除されます メディアファイル 20121120_machi.mp3 (MP3 音楽ファイル)

2012年11月26日月曜日

『ブラック・レイン』松田優作さんから多くを学んだ…いぶし銀の俳優・國村隼が思い出語る

25日、故・松田優作さんの出身地である山口県で開催された第4回周南「絆」映画祭で映画『ブラック・レイン』が上映され、本作に出演する俳優の國村隼が、優作さんへの思いを語った。
『ブラック・レイン』松田優作さんから多くを学んだ… 画像ギャラリー
いぶし銀の魅力でテレビ、映画、CMなどに欠かせない存在である國村のデビュー作は1981年、井筒和幸監督の『ガキ帝国』だった。それからおよそ8年後の1989年、俳優として無名だった國村は、リドリー・スコット監督のハリウッド大作『ブラック・レイン』に出演することになる。役柄は優作さん演じる佐藤の子分・吉本。「『ブラック・レイン』の制作費が公称で60億円と言われていて。片や『ガキ帝国』は1,000万円映画と言われたATGの製作。お金のかけ方は違うのに、両方とも映画として面白い。映画って不思議で、面白いなと思った」と振り返る國村。
『ブラック・レイン』の現場は、一つの芝居を4つのカメラで撮影。それをサイズや構図を変えたりしながら、平均7テイクくらい撮影していたという。優作さんは國村との食事中に「俺はリドリーにお前のイメージはそれだけかと言われている気がするんだ。7つのテイクを撮るなら、7つのイメージを持ってこいと」とつぶやいたことがあったという。その言葉通り、優作さんはテイクごとに常に違った芝居を心がけていた、と國村は証言。
さらにランチの時間、先に現場に行く優作さんを見送ったとき、その背中にものすごいエネルギーを感じた、と切り出した國村は「その時はもちろん、がんの事は知らなかったんですが、まさに鬼気迫るという感じだった。その時はこれくらいのエネルギーがないと映画って出来ないものなのかなと思っていたけど、今となっては、きっとあの背中って、病気との闘いとか、いろんなものを背負っていたんだろうなと思います」と述懐。松田優作という役者が命をかけて演じた姿を目の当たりにし、「命をかけるに値するのが映画だ」と感じたという。
「時々、こんなとき優作さんだったら何を言うんやろうと考えたりする時がある」というほどに優作さんからは役者として多くのことを学んだ。「ずっと映画に関わりたいと思うきっかけになった映画だし、もっと言えば優作さんの遺作。僕にとってもこの仕事をする中で『ブラック・レイン』はエポックメイキングな作品なんですよ」と誇らしげな表情を見せた。(取材・文:壬生智裕)

2012年11月24日土曜日

こんな映画は見ちゃいけない!(11/24)

本日、とりあげる作品は

「裏切りの戦場 葬られた誓い」 です。

自分を信用してくれた敵との約束と、それを反故にせよという上層部
の命令。板挟みになった男は信義よりも国家への忠誠を選ばざるを得
ない。物語は反乱軍との人質解放交渉役を担った将校が、平和的に解
決しようと敵の懐に飛び込む一方で、味方の強硬派政治家・将軍らに
努力を踏みにじられていく姿を描く。反逆者といえども必ず言い分が
あり、彼らの信頼に足る人間でありたいと願うが、それでは規律を乱
してしまう。映画はそんなジレンマに陥った主人公の葛藤を、軍人ら
しく感情の抑制が効いた映像で再現する。

1988年4月、仏領ニューカレドニアで独立派武装ゲリラが憲兵隊宿舎を
急襲、人質を取ってジャングルに立てこもる。憲兵隊大尉のフィリッ
プは部下とともに派遣されるが、指揮権は陸軍が握っていた。

現地民を「ニグロ」と呼ぶ差別意識丸出しの陸軍との主導権争い、中
道左派と保守派が争う大統領選挙の行方を横目に様子をうかがうタカ
派大臣、それら"味方の中の敵"との意見の相違を調整しつつ、あく
まで人命を尊重するフィリップは反乱軍のリーダー・アルフォンソと
接触、彼らの要求を聞き出そうとする。

反乱軍の訴えの正当性を語らせ気持ちを通わせたはずのアルフォンソ
を、つまり原住民たちを裏切らなければならない苦悩。憔悴し、怒り
を抑え、そのうえで己のせいで命を落としたゲリラの死体が転がる前
線に戻るフィリップの心の痛みが胸をえぐる。

お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

「裏切りの戦場 葬られた誓い」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20121004

を参考にしてください。

本日はもう1本

「ロックアウト」 です。

どんなに危機的な状況でもジョークを絶やさず、勇気と機転と行動力
と抜群の身体能力でピンチを切り抜ける。女にも厳しいが責任感は強
く友情にも篤い、腕はたつが強烈な皮肉屋でもある。そんなハードボ
イルドな香りを濃厚に放つ男をガイ・ピアースが熱演。約70年後の米
国が舞台なのに、タバコをくわえジッポのライターを愛用する時代錯
誤的なヒーロー像が新鮮だ。物語は人工衛星軌道に作られた隔離施設
からVIPを救出する任務を負った主人公の奮闘を描く。命がけのスリル
を楽しむ姿がクールだ。

大統領の娘・エミリーは宇宙監獄・MS-1の視察に訪れるが、反乱を起
こした凶悪犯のハイデルとその兄・アレックスに人質になる。彼女の
保護を命じられたスノーは単身MS-1に潜入、次々と封鎖を破っていく。

ブリーフケースを奪ったスノーが重武装の警官隊から逃げ回るシーン
は、あえてリアルの逆をいく人工風CGの中をバイクで疾走させ、レト
ロな味わいを見せる。他方、スマホや拳銃、地下鉄といった小道具は
あまり現代から進歩しておらず、また米大統領執務室が地下にあるな
ど、それら現在と未来が混然とした独特の世界観は、もはや経済的成
長は望めず犯罪の増加に苦慮する米国社会を象徴しているようだ。

眠っていたとはいえ囚人の人数は圧倒的、統率がとれていない烏合の
衆ではあるが元凶暴犯ゆえ一つ間違えれば暴走しかねない予兆が緊張
感を醸し出す。

お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

「ロックアウト」
についての詳細は、

http://d.hatena.ne.jp/otello/20121016

を参考にしてください。

2012年11月23日金曜日

ヱヴァンゲリヲン初号機が新宿からリフトオフ キャラバン巡回で地方補完計画

11月17日に全国公開した映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が、その勢いをさらに日本各地に広めようと新たなプロェクトを始動した。11月23日よりヱヴァンゲリヲン初号機の地方巡回キャンペーン「ヱヴァキャラバン初号機強化計画」が展開される。
ヱヴァキャラバン初号機強化計画は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が公開4日で動員数100万人を突破、興行収入も16億を突破したことなどを記念して実施される。本作の関連イベントが都市圏に集中する中で、より多くのファンにその世界観を体験してもらうものとなる。
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このキャンペーンは、ドワンゴが運営するniconicoの「ニコニコ生放送:Q」とのコラボレーションとなる。「ニコニコカーEVA弾幕仕様」と2メートルものヱヴァンゲリヲン初号機がセットで、各地の劇場を巡回する。
各劇場支配人の力を借りて、それぞれのミッションをクリアしながら、次々と劇場を移動する。新しいかたちの劇場イベントとなる。
キャラバンの出発は、11月23日17時から新宿バルト9から。この様子は「ニコニコカー発進!! エヴァ初号機強化計画 第1次報告」と題して生放送も行われる。
さらに巡回を終える12月26日には、ヱヴァンゲリヲン初号機は東京スカイツリータウンに建立されるエヴァ神社に奉納されることになる。エヴァ神社は今回の企画のために建立されたもので、初号機はそのご神体になる。
ヱヴァンゲリヲン初号機がご神体となる模様も、ニコニコ生放送で中継予定だ。エヴァ神社への参拝は12月30日までを予定している。意外な人のお参りもあるかもとしており、今後の展開も目が離せない。
[真狩祐志]
ニコニコカー発進!!
エヴァ初号機強化計画 第1次報告
http://live.nicovideo.jp/watch/lv116071740
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
http://www.evangelion.co.jp/

新鋭・能年玲奈は意外と強心臓? 「怒られてもご飯は美味しいです」

映画『カラスの親指』が11月23日(祝・金)に公開を迎え、主演の阿部寛を始め村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、伊藤匡史監督がTOHOシネマズ六本木ヒルズの第1回目の上映前に舞台挨拶を行なった。
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道尾秀介の人気小説を原作に、ひょんなことから共同生活を送ることになった5人の男女が、人生の一発逆転のために一世一代の詐欺を悪徳組織に仕掛ける様を描く。
能年さんが現在、ヒロインを務めるNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の撮影中ということもあり、主要キャストの5人が勢揃いするのは久々。この5人が醸し出す疑似家族のようなムードが阿部さんはたいそう気に入っているようで、「無理して作るというよりも、自然と家族の和ができたと思います。自分の中で評価が高い作品です」と自信を覗かせる。
監督は「かなり粘る人だった」(阿部さん)ということで、キャスト陣はそれぞれに何度もリテイクを重ねたシーンがあったよう。監督曰く「断トツはショージさん」。ショージさんは最初の挨拶から「ありがとうございます、というよりもすいません」と恐縮しきりで「全員がセリフを覚えてきてて…『当たり前だ』と言われました」と苦笑を浮かべていた。
阿部さんは「タバコを吸うシーンは20テイクくらい重ねた」と告白。比較的自由にアドリブで演じたという石原さんは「能年ちゃんとの滑り台のシーンは重ねましたね」とふり返った。「何の違いだったんですか?」という石原さんの質問に監督は「滑り台が滑ってなかった。景気よく躍動的に行ってほしかった」と微妙な違いを説明する。
小柳さんは「牛乳を飲むシーンは、4リットルくらい飲みました」と明かす。本作のために10キロほど体重を増やし、髪形も含め大変身を遂げており「いまの感じとだいぶ違うのでそれだけで騙せたんじゃないかと思います。別人が出てますので(笑)、ご了承ください」と語った。
能年さんが演じた少女・まひろは強気でズケズケとものを言うタイプ。テイクを重ねること以上に"大先輩"の阿部さんに向かって、暴言に近いセリフを言うことがつらかったようで「阿部さんにこんなこと言っていいのかな? と怖くなりました(苦笑)。カメラ回る前に『こえぇー…』って思いながらやってました」と緊張気味にふり返る。
だが、そんな能年さんに阿部さんは「堂々としてましたよ」とニッコリ。姉役の石原さんも「能年ちゃんはテイクを何度重ねても顔色ひとつ変えずにカラッと重ねていく」と証言。そして村上さんからは「僕と似ているところがあって、怒られても普通に昼ご飯を食べてた」と意外と図太い一面を暴露され、「怒られてもご飯は美味しいです…」と恥ずかしそうに笑みを浮かべていた。
監督は「5人の作り出す時間、空気が奇妙であるけれど心地よいです」と満足そうにうなずいた。
『カラスの親指』は全国にて公開中。

能年玲奈、共演者から度胸の良さ絶賛も、阿部寛には恐縮していた!?

23日、映画『カラスの親指』初日舞台あいさつが、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、阿部寛、村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、そして伊藤匡史監督が登壇。阿部をはじめ共演者が、監督のこだわりに対しての苦労話に花を咲かせた。
映画『カラスの親指』写真ギャラリー
「作品を愛している監督なので、長い時には18時間も撮影していました。僕がタバコを吸うシーンは20テイクぐらいやりましたよ」と阿部が撮影の裏話を話し始めると、小柳や村上ら共演者からも同様の訴えが上がり、伊藤監督も苦笑い。
そんな中、スクリーンデビュー間もない能年は、撮影序盤の滑り台のシーンで、何十回もテイクを重ねたという。それでも「能年ちゃんは何度テイクを重ねても顔色変えないんですよ。わたしなんてどうしようってあせっちゃうのに」と石原が度胸の良さを絶賛すると、村上も「能年さんは僕に似ていますよ。(演技のことで)怒られても、普通にご飯を食べていましたから」と追随。しかし実際は「わたしが演じたまひろはドンとしていて、阿部さんに『こんなこと言っていいのかな』ってことを平気で言っちゃう役だったので、カメラが回る前は『怖い、怖い』って思っていたんです」と胸の内を明かし、会場の笑いを誘っていた。
「擬似家族、群像劇を演じられたことは僕にとって初めての経験なのでとても満足しています」と阿部が語ると、石原も「(演じた)やひろというキャラで、(劇中)すごく遊ぶことが出来ました。わたしにとって思い出に残る作品です」と新たな一面を表現できたことに満足げな表情だった。
本作は、直木賞作家・道尾秀介の小説を阿部寛、村上ショージの異色コンビで映画化。過去に心の傷を負った詐欺師のコンビが、わけありの仲間と共に一世一代の詐欺を仕掛ける壮大なエンターテインメント作品。(磯部正和)
映画『カラスの親指』は全国公開中

石原さとみ、妹を演じた能年玲奈の“図太さ”を絶賛「顔色ひとつ変えない」

[映画.com ニュース] 日本推理作家協会賞に輝いた道尾秀介氏のベストセラー小説を映画化した「カラスの親指」が11月23日、全国279スクリーンで封切られ、主演を務める阿部寛をはじめ、共演する村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、メガホンをとった伊藤匡史監督が東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで初日舞台挨拶を行った。
【フォトギャラリー】阿部寛、石原さとみら、その他の写真はこちら
本作でキャリア初となる詐欺師を演じた阿部は、「初めての雰囲気の役柄で、自分の中でも評価が高い。きっとだまされると思いますよ」と確かな手応え。初タッグとなった伊藤監督について「この映画をとても愛しているし、とにかく"粘る"監督さん。僕はたばこを吸うシーンで20テイクくらい重ねた」と振り返ると、「すべり台をすべり落ちるシーンは、テイクを重ねましたね。どんな部分にこだわっていたんですか?」(石原)、「僕は牛乳を一気飲みするシーンが大変でした。最終的に4リットルくらい飲んだはず」(小柳)と共演者も伊藤監督の粘り強さを明かしていた。
さらに石原は「玲奈ちゃんは、テイクを重ねても顔色ひとつ変えなかった。いつもカラッとしていて、何度も撮影に臨んでいた」と妹を演じる能年の"図太さ"を絶賛し、村上も「どんなに落ち込んでも、玲奈ちゃんはお昼ごはんをおいしそうに食べていた」。当の能年は「やっぱり、ごはんはおいしいです(笑)」とあっけらかん。舞台上でも共演者が認める大物ぶりを発揮していた。
映画は、プロの詐欺師・タケ(阿部)と新米詐欺師のテツ(村上)、さらに2人の元に転がり込んできた3人の男女(石原、能年、小柳)が、個々に抱える過去にケリをつけるべく一世一代の勝負に挑む姿を軽快に描く。阿部は「それぞれが自分勝手で個性あふれるキャラクター。疑似家族の群像劇を通して、5人のコンビネーションを楽しんだ」と満足げ。伊藤監督も「推理やドンデン返しも見どころですが、何よりここにいる5人が作り出す時間と空気の心地良さを大切にした」とアピールしていた。

<阿部寛>たばこのシーンで撮り直し20回 映画「カラスの親指」初日舞台あいさつ

俳優の阿部寛さんが23日、東京都内で行われた映画「カラスの親指」(伊藤匡史監督)の初日舞台あいさつに登場。阿部さんは「監督は映画を本当に愛していらっしゃるから、僕はたばこを吸うシーンでテーク(取り直し)を20回重ねました。そのシーンをぜひ探してみてください」と話した。
【写真特集】「カラスの親指」初日舞台あいさつの模様
「カラスの親指」は、直木賞作家・道尾秀介さんのミステリー小説「カラスの親指 by rule of CROW's thumb」(講談社文庫刊)が原作で、道尾さんの作品を初めて映画化した。元はサラリーマンだったが、ある事情で詐欺師となった武沢竹夫(阿部さん)は、暗い過去を持つ詐欺師の入川鉄巳(村上ショージさん)とコンビを組んでいた。そこへ石原さとみさん、能年玲奈さん演じる美人姉妹と姉の恋人(小柳友さん)が転がり込み、共同生活が始まる。しかし5人は人生を懸けて一世一代の大計画に挑むことになり……というストーリー。
石原さん演じるやひろの妹・まひろを演じた能年さんは「まひろはいろいろ(はっきりと)言っちゃう子で、阿部さんにこんなこと言っていいのかなと怖かった」と恐る恐る阿部さんに接していたことを明かすと、阿部さんは「能年さんは堂々としていましたよ」ときっぱり。石原さんも「能年ちゃんはテークを重ねても顔色一つ変えなくてすごいと思った」、村上ショージさんは「能年さんは私と似ている部分があって怒られていてもおいしそうにお昼ご飯を食べていました」と共演者が次々と"肝が据わった"能年さんの様子を明かした。能年さんは「落ち込んでいてもご飯はおいしいですよね」と"天然"ぶりを発揮し笑いを誘っていた。(毎日新聞デジタル)

阿部寛、初の詐欺師役に手応え「自分の中でも評価高い」

俳優の阿部寛が23日、都内で行われた主演映画『カラスの親指』(伊藤匡史監督)の公開初日舞台あいさつに登壇した。刑事役など"正義の味方"な印象の強い阿部が、同作で村上ショージと組んで初の詐欺師を熱演。「コンビネーションが楽しくて、初めてやった雰囲気の役なので自分の中でも評価が高いです」と手応えを語り、村上とそろって新喜劇ばりのズッコケもお披露目した。
阿部寛&村上ショージ、警備員に扮しドッキリ大成功
村上は「今回大役をいただきました監督、ありがとうございます、というかすいません。ご期待に添えたか分からないけど、皆さんに温かく包んでいただいて」と平謝り。撮影では一人セリフを覚えず現場に行き、「映画がまったくわからず、一人テンパって助監督とずっとセリフ合わせをやってて。気が狂いそうでした」とポツリ。それでも得るものが多かったようで「映画の楽しさを知って、これで芸能界を引退してもいいなと思いました」と冗談めかした。
伊藤監督のこだわりにより何テイクも重ねて撮影が行われたといい、阿部は「僕がタバコを吸うシーンあるけど、20テイクくらい行ったのでそこを楽しみに観てほしい」とアピール。石原さとみも「滑り台のシーン、あれはテイク重ねましたね……」としみじみ語り、小柳友も「牛乳を入れて飲むシーン。最終的に4リットルくらい飲んだ」と苦笑いで振り返った。
直木賞作家・道尾秀介の本格ミステリーを映画化した同作は、悲しい過去を背負い詐欺師になったタケ(阿部)と新米詐欺師のテツ(村上)のもとに転がり込んできた不幸な生い立ちを持つ3人が織りなす奇妙な共同生活と、一世一代の大勝負の行く末を描く。舞台あいさつにはほかに能年玲奈、伊藤監督が登壇した。

大島優子だけじゃない? 秋元才加も大泣き、柏木由紀も人間不信になりかけた映画『悪の教典』上映会

現在、全国映画館で公開中の『悪の教典』(三池崇史監督)の特別上映会が18日(日)に都内で行なわれ、AKB48のメンバー38人が参加した。
映画は伊藤英明演じる人気の高校教師・蓮実が、実はサイコパス(反社会性人格障害)という特殊な人格者で、小さなきっかけからその本性を現し、教え子達を次々に惨殺していくというサイコサスペンス。蓮実が生徒を殺していくシーンは衝撃的で、15歳以上しか見られないR15+指定を受けている。
上映会の終了後、主演の伊藤英明が猟銃を持ってサプライズ登場すると、メンバーは悲鳴をあげた。
伊藤英明といえば今から3年前、AKB48のシングル『涙サプライズ!』のミュージックビデオに参加したという縁。伊藤は当時のことを振り返りつつも「今や国民的アイドルグループになって、応援にかけつけてくれたのがうれしい」と話した。
柏木由紀は伊藤を前に、「『涙サプライズ!』でご一緒させてもらった時とは全然違って、人間不信になりそうでした」と話し、「驚きと衝撃の連続で思わず目をつぶってしまいそうになることもあったけど、この先どうなるんだろうと思って、一瞬でも見逃したくないと思って最後まで引き込まれました」と映画の魅力を語った。
秋元才加は「本人に犯罪者意識がないじゃないですか……。だからより怖いですね。今でも手がふるえてしまって。こういう怖い映画見るの初めてなので……」と目に涙。「さっき猟銃を持ってきた時に超怖くて……、めっちゃ怖かったです」と、伊藤のサプライズ登場のショックを引きずっていた。
いつもは男勝りのパフォーマンスを見せる秋元のまさかの涙に、会場にいたメンバーはビックリ。これには伊藤英明も思わず「ごめんね」と謝るしかなかった。
(取材・文・撮影/関根弘康)

武井咲&松坂桃李“初デート”は札幌 イルミネーションに大感激

[映画.com ニュース] 人気少女漫画を実写映画化する「今日、恋をはじめます」(古澤健監督)に主演の武井咲と松坂桃李が11月22日、北海道・札幌で開催された第32回さっぽろホワイトイルミネーション点灯式イベントに出席した。8日に都内で行われた完成披露試写会で、"恋愛"宣言したふたりが初デートの地に選んだのは、札幌。「イルミネーションデートが理想」と公言していた武井は、「桃李君と一緒に見に来られてうれしいです」と満面の笑みを浮かべた。
【フォトギャラリー】武井咲と松坂桃李、その他の写真はこちら
累計発行部数900万部を突破した水波風南氏の同名漫画が原作で、恋愛と無縁のガリ勉女子高生・日比野つばき(武井)と、つばきのファーストキスを奪うチャラ男・椿京汰(松坂)が最悪の出会いを経て、反発しながらも強くひかれ合うようになる高校生の姿を描く。
ふたりの共演は、今作で3度目。初めて恋人役に挑んだが、8日の舞台挨拶では手をつなぎ「公開までの1カ月、武井咲に恋していきたい」(松坂)、「私もつばきとして、松坂桃李に恋を始めます!」と相思相愛ぶりを惜しげもなく披露していた。
松坂は、劇中で最も楽しかったデートシーンを「遊園地で乗ったジェットコースター」と述懐。「武井さんが役を通り越して素の状態になっていた。絶叫マシーンが苦手なので涙目になりながら乗っている彼女を見て、かわいらしいなあと思いました(笑)」と明かすと、詰め掛けた約1200人のファンから「付き合っちゃえ~!」と掛け声がかかった。
これには武井が、「付き合っちゃえ!? すごい歓声ですね」と苦笑い。それでも、「観覧車で桃李君演じる京汰が胸キュンな行動をしているので、ぜひ映画を見て楽しんでいただければと思います」とアピールを忘れなかった。
昭和56年にスタートし、日本一古い歴史をもつイルミネーションイベントとして知られる「さっぽろホワイトイルミネーション」。点灯式にゲストが登場するのは初めてで、大使に任命されたふたりが特別招待された。今年は42万個の電球が灯り、北の大地を美しく彩る。
「今日、恋をはじめます」は12月8日から全国で公開。

2012年11月22日木曜日

伊藤歩、『渾身』で共演の青柳翔との初対面はお尻だった!

『渾身 KON-SHIN』(2013年1月12日公開)の完成披露試写会が、11月22日に丸の内ピカデリー2で開催。伊藤歩、青柳翔、財前直見、甲本雅裕、長谷川初範、中本賢、宮崎美子、井上華月、粟野史浩、中村麻美、錦織良成監督らが登壇。ヒロインを務めた伊藤は「ダイナミックな映像はもちろん、隠岐の島の人たちが一生懸命協力して作った映画です」と、ロケをした隠岐の島の人々に感謝の言葉を口にすると、映画主演デビューを飾った劇団EXILEの青柳翔も「島根県の人々、隠岐の方々ありきで作った作品です」と、重ねて礼を述べた。
【写真を見る】伊藤歩と財前直見がシックなワンピースで美脚を披露!
伊藤は青柳について、「初めて顔合わせをした時、ふんどし、じゃない、まわしで稽古をされていて」と焦りながら言うと、青柳も笑顔で「まわしですね」と優しくフォロー。伊藤は続けて「おはようございますって言ったら、そこにお尻があって」と興奮気味に発言すると、会場は大爆笑。青柳も「僕、お尻で覚えてもらったんですね」と、笑いながら突っ込みを入れた。
財前は「一言で言えば、おせっかいおばさんです。何よりもこのふたりの応援団でいようと思いました」と話すと、甲本も「関わった人たち全ての渾身の思いが詰まった映画です。一言だけ言うと、泣くよ」とアピール。宮崎も「映画を見た後、皆さんも、がっとお塩をまきたくなると思います。興奮すると思います」と、本作への思いを語った。
その後、サポータズソング「Dear Heaven」を歌う塩ノ谷早耶香が登場し、「たくさんの思いを込めて歌いたいと思います」と、歌を熱唱。青柳は「声に透明感があります」と感動しながら感想を述べると、伊藤も「初めて聴いたんですが、大好きになりました。すごく心に響きました」と満足気に語った。最後に錦織監督が「この映画をやりたいと言って支えてくれた皆さん、みんなに届けたいと言ってくださった皆さんの励ましの言葉でこの映画はできました」と、感無量の表情で締めくくった。
隠岐諸島の全面協力の下、20年に一度の遷宮相撲を完全再現した『渾身 KON-SHIN』。隠岐諸島の大自然を舞台に、激しい古典相撲と味わい深い家族のドラマが展開される。【取材・文/山崎伸子】

フランス映画界の鬼才が撮った『プライベート・ライアン』に肉迫するリアルな戦闘シーン!

『憎しみ』(95)、『クリムゾン・リバー』(00)、『ゴシカ』(03)の監督、そして『アメリ』(01)や『ミュンヘン』(05)、『エージェント・マロリー』(12)の俳優としても知られるフランス映画界の鬼才マチュー・カソヴィッツ。ここ数年は活動の場をハリウッドに移していたが、フランスへの復帰第1作として手がけたのが『裏切りの戦場 葬られた誓い』(11月24日公開)だ。
【写真を見る】フランス政府が隠してきた事件の真実が暴かれる!
1988年のフランス大統領選挙の裏で、フランス領ニューカレドニアのウベア島で起きた悲劇的な事件を題材に描いた本作。フランス政府がひた隠しにしてきた事件の真実に興味を抱いたカソヴィッツが、完成までに費やした期間は何と10年!フランス政府、ニューカレドニアでの事件の関係者たちへの綿密な取材、入念なリサーチを経て作り出された作品は賛否両論を呼び、そこに書かれた真実をフランス政府は否定したほどだ。
さらに注目したいのが『プライベート・ライアン』(98)ばりのリアリティあふれる戦闘シーンだ。独立派と彼らを制圧しようとする憲兵隊と陸軍によるジャングルでの戦闘シーンを1台のカメラ、ワンショットで撮り、ドキュメンタリーを思わせるようなリアルさを追求。手に汗握る緊迫感たっぷりの映像に仕上がっている。
監督のカソヴィッツは主人公も務め、独立派と軍との間で板挟みになり、良心の呵責に苛まれ、苦悩し、葛藤する姿を熱演している。その他、脚本・編集・製作も兼任し、彼のこの作品にかける情熱がひしひしと伝わってくる。フランスのアカデミー賞とも言われるセザール賞で、2012年脚色賞にもノミネートされた話題作を、是非真正面から受け止めてほしい。【トライワークス】

山田孝之が一人三役の異色作『ミロクローゼ』の監督が語る「常に挑戦!」

マネキンを使った異色コメディ「オー!マイキー」の石橋義正監督が、山田孝之主演で撮った映画『ミロクローゼ』(11月24日公開)は、またもや規格外(!?)の突き抜けた快作となった。構想から公開まで8年を費やした本作は、ポップでグルービーなダンスから、キレのある殺陣までを盛り込んだ、破天荒ファンタジー。山田は、本作で恋する無垢な会社員、草食系男子の悩みをバッサリ斬る青春相談員、さらわれた恋人を探す片目の浪人と、一人三役に挑んだ。石橋監督にインタビューし、その飽くなきチャレンジ精神について聞いてみた。
【写真を見る】一人三役の山田孝之がノリノリでファンキーなダンスを披露!
「最初にいろんな世界観のアイデアを思いつき、それを一つの映画にしようと思いました。最終的には三つの世界に絞り込み、それをオムニバス映画ではなく、一つの映画として見せようとしたんです。全編を一人の役者が演じることにより、映画を見終わった後で、何か一人の人物を想像できるようなまとめ方をしたいと思いました。でも、そのためには、全く異なる人物を演じ分けるという演技力が必要でした。そこで山田孝之さんにお願いしましたが、非常に良かったです。きっちり三人を演じ分けてくれて、その実験的な部分が成功したかなと思います」。
独自の石橋ワールドが炸裂した本作だが、監督はどんなクリエイターから影響を受けてきたのだろうか。「鈴木清順さん(本作に出演)、黒澤明監督、海外でしたら、スタンリー・キューブリック、ブライアン・デ・パルマ、フランシス・コッポラなど、大御所の影響は全て受けていると思います。でも、今回やってみて、つくづく感じたのは、両親の影響ですね。親が京友禅をやっていて、僕もその影響で、高校から日本画をやっていたんです。映像は大学に入ってから始めましたが、子供の頃から日本の伝統工芸を見てきたので、どうしても画が平面的な構成になるんです。絵巻物的な画が好きというか、奥行きよりも平面的なレイアウトをしてしまう。左右対称のシーンも多かったです」。
本作は2011年の香港映画祭を皮切りに、各国の映画祭で上映され、ようやく日本で凱旋公開されることになった。各国での反応はどうだったのか。「この映画のコンセプトとして、映画を鑑賞するというよりも、『ミロクローゼ』に遊びに行こうって感じで見に来てもらえたらと思っていまして。海外の人の見方は、結構それに近いものがあり、素直に楽しもうとしてくれました。リアクションも大きいから、見ていて気持ちが良かったです」。
特に、アメリカのニューヨーク・アジア映画祭ではオープニング作品に選ばれ、山田が日本人初のライジング・スター・アワードを受賞したことも記憶に新しい。山田の受賞について「非常に嬉しかったです」という。「ご本人自体は、海外や日本とかを意識していないと言っていましたが、活躍の場が広がれば広がるほど良いのではないかと。でも、それは、本作で受賞したということではなく、彼の今までの積重ねからだも思っています」。
さらに石橋監督は、山田の俳優としての姿勢に感銘を受けたそうだ。「通常、俳優なら、自分が前面に出たいという気持ちがあるんだろうけど、彼はそれよりも、監督が何を作りたいのかってことを第一に考えてくれる。作り手としてやってくれた気がするので、非常にやりやすかったです。監督と俳優という関係の溝みたいなものがなくて、一緒にものを作っているような感じでした。きっと彼はどの作品に出てもそうなんだろうなと。また、次の作品でもご一緒したいです」。
本作で、監督、脚本、美術、編集、音楽と、五足のわらじを履いた石橋監督には、やはり自分自身のオリジナルへのこだわりがある。「映画に人が来ないから、テレビや漫画の映画化というだけじゃなくて、映画を作る人も色々考えていこう!という気持ちはあります。ヒットしようがしまいが、作り手がそういう気持ちを失ってはいけない。常に挑戦です。何年かかったとしても『この作品を作るんだ』ということの方が大事じゃないかと僕は常々思っています。失敗することもあるけど、それを気にしていたら、世の中が面白くなくなるし。次から次へ新しいことをやっていかないと」。
石橋監督のクリエイターとしてのスピリットにほれぼれする。海外で多くの映画人を驚嘆させた『ミロクローゼ』とは、いったいどんな映画なのか!?刺激的でポップでお茶目、でも愛とペーソスにあふれた石橋ワールドへ是非遊びに行こう!【取材・文/山崎伸子】

総監督たかみなの涙の意味は!?……『DOCUMENTARY OF AKB48』新作特報映像

アイドルグループAKB48の2012年を追ったドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』が2013年2月に公開される。7パターンの特報映像が12年11月23日より全国のTOHOシネマズで順次上映される。
特報映像は活動7周年を記念して7パターンが作成された。また22日より、公式ウェブサイトでも毎日1タイプずつ紹介される。同時にポスター、チラシも解禁された。
「2012年のAKB48は、ドラマティックな一年だった。しかし、その裏側は、もっと、ドラマティックでセンセーショナルなものである」(秋元康)。誕生から7年。念願の東京ドーム公演、そして前田敦子卒業によって、新時代の幕が明ける。AKB48第1章の軌跡と新時代への第1歩に密着したドキュメンタリー。
『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?』は2013年2月1日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー。企画:秋元康、監督:高橋栄樹、配給:東宝映像事業部。