2012年9月17日月曜日
永瀬正敏&工藤夕貴「ミステリー・トレイン」以来、23年ぶりの共演…青森・弘前市の町おこし映画で
俳優の永瀬正敏(46)と女優の工藤夕貴(41)がジム・ジャームッシュ監督(59)の米映画「ミステリー・トレイン」(89年)以来、23年ぶりに映画で共演することが16日、分かった。
青森県弘前市の町おこしで企画された中編映画「りんご農家の少女」(仮題)で夫婦役を演じる。
青森市出身で、松山ケンイチが主演した映画「ウルトラミラクルラブストーリー」(08年)の横浜聡子監督がメガホンを執り、来年、国内外の映画祭に出品する。
カンヌ国際映画祭芸術貢献賞を受賞した「ミステリー・トレイン」で、エルビス・プレスリーの故郷メンフィスを訪れる、横浜の若いカップルを演じた永瀬&工藤が、23年の歳月を経て夫婦を演じることになった。
同映画は弘前市役所職員が「メードイン弘前のショートムービーの製作による地域の魅力発信を」と提案したことがきっかけで実現したユニークな企画。
弘前市のリンゴ農園を舞台に、学校にも行かず、恋人と家出を繰り返しているヒロインの成長を描く約40分の中編だ。
2人が演じるのは地元アイドルユニット「りんご娘」のとき(14)が演じるヒロインの両親。
永瀬は農園の主人ながら、リンゴ作りを怠け、身勝手な行動ばかり取る父、工藤はそんな夫に代わって、リンゴ作りに精を出し、しゅうとめとの関係にも気苦労が絶えない妻を演じる。
永瀬は今年3月、写真家として青森県立美術館で個展を開催。
横浜監督が同展に来場したことが縁でオファーされ、その後、弘前市出身の歌手・井沢八郎さんを父に持ち、自身で農業もやっている工藤の出演が決まった。
永瀬は「『ミステリー・トレイン』も舞台はアメリカの片田舎メンフィス。
今回も青森の地方が舞台ということで、なんともいえない感慨があります。
夕貴ちゃんは当時、ティーンエイジャーだったけれど、大人の女性になったと思いますので、久々の再会を楽しみにしています」と話している。
21日に弘前市で会見を行い、22日から10月1日まで同市内や近郊で撮影。
今年第1回を迎える「弘前りんご映画祭2012」(10月26~28日)のクロージング作品としてお披露目され、来年4月以降、国内外の映画祭への出品を目指すという。
◆永瀬、来年30周年「恩返したい」
永瀬は来年、1983年の映画「ションベン・ライダー」(監督・相米慎二)でのデビューから30周年。
「この世界で俳優をやらせていただいたことに感謝しています。
いろいろと恩返しができれば」。
10月には、永瀬主演の映画「彌勒(みろく)」(来夏公開予定)の林海象監督の下で映画製作を学ぶ京都造形美術大学映画学科3回生の酒井麻衣監督(21)の映画「神隠しのキャラメル」にも、父親役で友情出演する。